誰が音楽をタダにした?──巨大産業をぶっ潰した男たち (ハヤカワ文庫 NF)
- 早川書房 (2018年3月6日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (378ページ)
- / ISBN・EAN: 9784150505189
感想・レビュー・書評
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2016年初版なので、ちょっと古いけど… その分、今のシーンがひとつの答えとして楽しめました
・mp3を生んだドイツ人が既得権益に抗うベンチャー魂
・そのデジタルデータの魅力に取り憑かれ、なんでも金で解決する資本主義に対抗してインターネットでのユートピアを目論むパイレーツ
・ワーナー〜ユニバーサル〜ソニーと渡り歩き、伝説の王国を築きあげたミュージックマン、ダグ・モリス
この3つの物語が交わることなく、ひとつの結論に向かっていく
それは、音楽が未知のテクノロジーと出会った試行錯誤であり、配信サービスが確立するまでの答えの見えないカオス
今の覇者が決してゲームチェンジャーなのではなく、夜明け前のイノベーターたちこそが変革者であり先駆者であると
邦題は犯人探しが大好きな日本人向けに「誰が(=who)」になってますが、原題は「how」であり、コンテンツがどう時代に右往左往させられたのかがよく分かるミステリー風ノンフィクション
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一昔前(?)のmp3等を用いたファイル共有の話。
色々とニュースがあった記憶はあるけど、裏側でこういう事があったんだなぁと面白く読めた。 -
【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/768065 -
MP3を作った人、レコード会社の社長、音楽を海賊した人の視点でそれぞれ音楽がタダで聴けるようになっていく過程を描いたドキュメンタリー。
CDからアップロードしてMP3になり、ナップスターから音楽をダウンロードしてipodに入れて曲を持ち歩くようになった過程が最高に面白い!! -
カセットプレーヤー→CDプレーヤー→MDプレーヤー→MP3再生機能の付いたCDプレーヤー→iPod→ストリーミングサービスと私が学生の頃からの30年ほどで音楽を聴くデバイスはめまぐるしく移り変わった。この本では、mp3,AACの生みの親であるエンジニア、巨大音楽企業のエグゼクティブ、CDをリークする工場労働者を縦軸に90年代~10年代の音楽業界とデジタル配信、共有の趨勢が描かれている。
当時を懐かしむのもよいし、当時を知らない人でも小説を読んでいるように悔しかったり、ハラハラしたり、してやったり感を感じて楽しむことが出来るノンフィクション作品です。 -
vevoね。そうだったのか〜と思える。
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インターネットに翻弄されて大きく変わっていく音楽の歴史を、mp3などの技術、衰退していく音楽産業、違法アップロード、それぞれをドラマチックに描いたノンフィクション。
新曲を発表前に盗み出してアップロードするグループのエピソードは、実話とは思えないほどスリリングで、創作されたミステリーのようだ。
タイトルの邦訳も素晴らしい。 -
新しい業界は混沌として読み物として面白かった。
Spotifyなどの最近の話かと思って読んだが、初期のころの話だった -
最近のストリーミング/サブスクリプションについての本かと思い購入。
一つ前の期間、CD→mp3までの物語で、想定とは違う内容でした…
内容としては小説のように読み進めることができて面白かったですが、固有名詞が非常に多く出てくるのでなかなかのめり込めず…という感じでした。