門番の飼猫 (ハヤカワ・ミステリ文庫 3-7)

  • 早川書房
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感想 : 4
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  • Amazon.co.jp ・本 (316ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784150702076

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  • 原題は The Case of The Caretaker's Cat で、
    「管理人の飼猫」の邦題でも知られる、ペリー・メイスンものの一つ。
    猫好きの老門番が、猫を手放さなければ解雇されてしまうが、
    猫と別れられないし、クビになっても困ると、
    メイスンに相談を持ちかけたことから始まるミステリで、
    集めた証拠と推論から事件の真相を暴く弁護士の活躍が描かれる。
    茶目っ気たっぷりなメイスンと秘書デラ嬢の掛け合いが楽しく、
    陰惨な殺人事件の話なのに、明るくまったりしたムードなのが面白い。
    偽装新婚旅行の条が微笑ましかった。
    デラ、かわいいなぁ。

  • 話が始まってしまうと、わりあい古典的な推理小説の雰囲気が強くなる。トリックも何をなく古典的ミステリっぽく、なんというか、江戸川乱歩のトリック大全に出てきそうな推理小説のプロットを、メイスンが活躍するスリリングな活劇にはめ込んだ感じだ。なかなかいいのだけど、中期の作品を読み慣れていると、少し収まりが悪いような気がする。

    「依頼人は猫」とうそぶくあたり、またデラと組んで一芝居うつあたりは、冷静に考えると少し苦しいと思うのだが、その辺りが楽しいので良しとしよう作者の茶目っ気が何となくかわいい。

    作者の代表作のひとつに数える人もいるくらいの作品なのだが、個人的にはあとひとつ何か物足りなさが残る。

  • 今回のメイスンシリーズは
    非常によくできています。
    まさか真相部分にとんでもない事実が
    絡んでいようとは思いもしませんもの。

    その事実を聞いたら
    きっと驚かざるを得ないと思いますよ。
    ええーーーっという感じで。
    ただしミステリーの手法ではよくある手法です。

    この作品の犯人は
    実を言ってしまうと
    特殊なので完全完答は難しいです。
    答えられなくても仕方ないです。

  • 言葉を以てする議論討論の呼吸を会得したければ、プラトンとペリイ・メイスンを読め、と言いたい。(谷沢永一)

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