人類が消えた世界

  • 早川書房
3.25
  • (14)
  • (35)
  • (92)
  • (13)
  • (5)
本棚登録 : 537
感想 : 60
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (440ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784152089182

作品紹介・あらすじ

住人を失ったあなたの家は、その時点から腐りはじめ、100年後には煙突のレンガなどを除く屋根や壁のほとんどは崩れ落ちるだろう。高層ビルを擁する大都市もまた、地下への浸水から崩壊し、長くは持たない。人類なきあとにはどんな動物たちが地上を闊歩するのか。犬はもはや人間なくしては生きられないが、猫は小動物を狩りながら自由を満喫するだろう。アフリカで人間の後釜に座るのはヒヒかもしれない。人間が残したいと願う文化的生産物は、銅像などを除けば、ほとんどが数万年のうちに跡形もなく消え去るが、プラスチック粒子、放射性物質などはその後も地球の生態に大きな影響を及ぼし続ける。また、テレビ番組の電波は宇宙空間を永遠にさまよい続け、どこかの知的生命体の退屈を紛らせるかもしれない…。ニューヨークからパナマ運河、朝鮮半島まで世界中をフィールドに、最新の科学的知見にもとづき、人間の営みを多角的に見つめなおして描き上げる驚愕の未来予測。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 1

  • サイエンス
    ノンフィクション

  • この書籍は、もし地球上から人類がいなくなった場合の話で、地球考古学から読み解いています。

  • "人類がいなくなった地球の姿を、人類の誕生からたどってきた軌跡とともに語っている。
    コンクリート、プラスチック、化学工場、農地、運河(発電所)、戦争のない世界等が生き残った動物・植物たちへ様々な影響を与える。長い目でみれば、いずれは太陽の爆発とともにこの星は消えることが決まっている。
    そうなるはるか前に、イーロン・マスクさんのような先駆者が人類を火星に移住させ、新たな文明を気づいていることになるのだろうか?地球が消滅するころには火星も同様の危機に見舞われているだろう。太陽系以外にシステムへの移住は可能なのだろうか?
    もちろん、私は生きていないであろう未来の世界、想像することが大事で、今やるべきことを我々が取り組まなければいけなのかもしれない。"

  • タイトルに偽りありっていいましょうか。
    環境保護の本だって言ってくれれば読まなかったのになぁって内容です。
    たぶん、9 割ぐらいは環境問題についての内容ですね。
    しかも、グリーンピースとかの過激な環境団体よりのような。
    純粋にこのタイトル通りの内容で書いても十分に面白かっただろうに、残念ですね。

  • サイエンス

  • ちと、趣向が違ったみたいで、p135まで読みましたが。機会があればまた読もうと思います。m(__)m

  • 人間がいなくなった世界を考えることで、人間が維持しているもの、環境に及ぼしている影響を知ることができる。

    海洋の二酸化炭素は、上層と下層が入れ替わることによって90%が吸収されるまでに1000年間かかると予想される。

    700万年前に、両極で氷河が発達して水蒸気が閉じ込められたため、アフリカは乾燥し、森が縮小してサバンナが広がった。

    北米では1万3000年前にほとんどの大型哺乳類が絶滅したが、キューバ、ハイチ、プエルトリコでは、8000年前に人類が足を踏み入れるまでは地上性ナマケモノが生息していた。現在生き残っている大型動物のうち、ホッキョクグマ、カリブー、ジャコウウシは人間が少なく、魚やアザラシを捕獲することができる地域に生息しており、クマやクーガーはツンドラの南側の森や岩間に隠れ、敏捷であり、バッファロー、ヘラジカは完新世になってから北米に移動してきた。

    放射能が弱いウラン238は高密度の金属で、鋼鉄と合金にすると戦車の装甲板も貫通する劣化ウラン弾がつくられる。着弾すると発火して灰になり、バックグラウンドレベルの1000倍以上の放射能を持つ。使用済み核燃料は、使われ始めた時と比べて放射能は100万倍も強くなる。プルトニウムの放射量が、自然バックグラウンド放射量と区別が付かない程度まで低下するのは、25万年後。

    やはり原発は止めた方がいい。核廃棄物を未来の世代がそれとわかる記号などについて論議しているなんてことが、あまりにも無責任だ。

  • プラスチックゴミが波で洗われて粒子状になり、それを食べ物と勘違いしてしまう生物がいること。プラスチックは消化されない。
    これに関連する食物連鎖の影響がまだわかってないこと。
    これらのことは知らなかった!
    生分解できる低コストのプラスチックが開発されればいいのに。

    それにしても説明がまどろっこしくて閉口した。

  • もともとキリスト教的自然観は、日本人が持っているものとはちがい、神が想像したものだから、人間が利用するのは当然というのがある。

    また、一方では、危機を煽り声高に環境破壊の怖さを叫ぶ人々がいるが、ワイズマンは、淡々とその時想像される地球の姿を記述していく。まず、その姿勢に好感が持てた。

    本書はもっとSF的な本かと思っていたが、多方面から地球、環境を考察しており、なかなか面白かった。逆に言うと、一つ一つのテーマで、もっと掘り下げてもいいのかとも感じた。

全60件中 1 - 10件を表示

アラン・ワイズマンの作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
池井戸 潤
冲方 丁
伊坂 幸太郎
東野 圭吾
J・モーティマー...
和田 竜
高野 和明
湊 かなえ
伊坂 幸太郎
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×