- Amazon.co.jp ・本 (360ページ)
- / ISBN・EAN: 9784152090546
感想・レビュー・書評
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淡々と流れていく
須賀しのぶさん3作目今のところ第一次世界大戦前後のお話ばかり
第一次世界大戦前後というよりはアドルフ・ヒトラーの3周から4周外側の話と言った方が自分としてはピンと来るのだが伝わるだろうか
対極に位置する場所でもがく二人の幼なじみでもある男たちに
今からでは考えられないような状況や凄まじい大事件が次々と起こっているにもかかわらず淡々と流れていく
その平坦な語り口がその特異すぎる状況が単なる日常であったことを印象づける
そして最後に淡々に慣れさせられた読者に鋭利な刃物のような展開が突き付けられる
2巻を用意せずに読み始めることは到底お勧めできない詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
初読の作家さん。1935年ナチス台頭下のドイツ。ss保安情報員アルベルトとカトリック修道士マティアスを主軸に進むストーリー。この時代の話にしては凄く読みやすくてしかも面白い!しかもこんなところで終わるのか1巻は!続きが気になって眠れないわ。タイトルも秀逸。なんとなく結末が予測できるような…。
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感想は2巻で。
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ナチス政権下のドイツを舞台にした歴史ロマン。カトリック弾圧を題材にエリート将校と修道士、幼なじみふたりの友情と裏切りが、重厚かつ繊細な文体でサスペンスフルに描かれる。かいまみえる神、信仰といった深刻なテーマも興味深い。
さらなる激動を予感させつつ1巻終了。いざ2巻へ。 -
とても面白かったし、続きが気になるところで一巻が終わるので、手元に二巻を用意して読むといい。
嵐の日のテオの言葉、亡命した少女の言葉が印象的。
本が始まりすぐに裏切られる。 -
ほかの方のレビューの通り誤植が多いですが、表紙はこちらの方が本の雰囲気とよりマッチしていると思います。アルベルトに肩入れして読んでいたので、マティアスがどんな行動をとってくるのかハラハラしながら読みました。
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第二次世界大戦ごろのドイツ。
ナチスのSSという部署の将校であるアルベルトは、同性愛者であり、後に修道士となった兄テオの事故死を調査するよう命じられます。
上層部はスキャンダルをネタに、テオの所属する修道院を閉鎖しようという目論見でした。
上層部の意思に添うため、アルベルトは兄と同じ修道院に属していた幼馴染のマティアスを騙し、期待通りの結果を導き出すことに成功します。
その後もナチスの将校としてカトリック弾圧を続けていくアルベルトと、アルベルトを憎みながら修道士を続け、やがて反乱組織に加わっていくマティアス。
二人の視点から物語は進んで行きます。
ナチスのユダヤ人迫害は有名ですが、カトリック教会をこれほど迫害しようとしていたとは知りませんでした。
ナチス狂信者ではない将校とその妻など、弱者の側ではなく、理性を失ってもいない人々からの視点で描かれるベルリンの様子は新鮮でした。
話は非常に面白いのですが、誤植の多さには辟易します。
作者の方に失礼なのではないかと思うほどです。 -
ナチの将校である、アルベルトはある面すごく非人道的に思えるけれど、彼の考え?言葉を見ていると、決してそうではなく。ただ、あの時代本当に、それだけの影響力をヒトラーは持っていたんだなと。第一次大戦前、のドイツ史に詳しくないのでアレだけど…その敗戦の屈辱からの第三帝国。だったわけで。
ユダヤ人の排除の裏には、ある意味、キリスト教というか、宗教の排除もあったのだと、正直初めて知りました…だから故の、自己の神格化。それをしたヒトラーの愚かさ、と、熱狂した人々の愚かさ。
兄の死の原因究明から、めきめきと頭角を現し、SDの中で着実に地位を固めてきたアルベルトだったが、妻イルザの行動で窮地に追い込まれ… -
最初のアルベルトの登場の仕方が格好良かったです。
下巻まで一気に読んでしまいました。
最後の退場の仕方まで格好良かったです。