- Amazon.co.jp ・本 (311ページ)
- / ISBN・EAN: 9784152099525
作品紹介・あらすじ
デビュー以来発表した『皆勤の徒』『宿借りの星』の2冊でともに日本SF大賞を受賞した圧倒的才能による作品集。ある異常な刑罰に課せられた男を描く「環刑錮」、人類の異星探査を惑星生物側の視点で綴る「ブロッコリー神殿」ほか、書き下ろしを含む全8篇。
感想・レビュー・書評
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グロ成分が多めで、漢字の言葉遊びも面白いとは思うけど、思わせぶりで読むのが辛い。私の好みの世界ではなかった。
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視覚系ハードSF。漢字の字面や読み方まで駆使して、強烈なビジュアルを伴う世界を展開する。非常にグロテスクかつ美しい作品群。中でも後半の4作品:ブロッコリー神殿・堕天の塔・彗星狩り・クリプトプラズムがお気に入り。特に、堕天の塔におけるスリリングな舞台設定は出色の素晴らしさだ。
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人間の存在しない偉業たちの世界で意識が変遷してゆく。やがて読者さえもその造語という小道具で囲まれた世界に取り込まれてゆく。
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解釈難解で読むのに時間がかかった
想像力働かせると五感にくさいキモいが来て苦しい -
国内SFの期待の星として非常に高い評価を受けつつ寡作でも知られる著者による8つの短編を収めた作品。編集者の大森望が絶賛しているということもあって、あまり前知識なく読み始めたのだが、これは確かに凄い。が、相当に読む人を選ぶタイプの作家ではある。
まず冒頭に収められた「環刑錮」からぶっ飛んでいて、主人公は人間の意識を持った巨大な軟体生物なのである。周囲の軟体生物とコミュニケーションを取りながら、土中をもぞもぞと進む主人公の姿は、カフカの「変身」をより一層グロテスクにした世界観である。他の多くの作品にも共通しているのは、こうしたグロテスクな生物学的な描写の生々しさであり、生理的な恐怖感に襲われる。しかしながら、文体は極めて理性的でもあり、そのギャップが面白い。 -
なにが起きているのかさえわからなかった。
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難解っちゅうか、読みづらい
異型生物の世界をこんなにも生々しく書けるのは素晴らしい。でも、こっちの想像力が追いつかないんだな。困ったことに。