- Amazon.co.jp ・本 (275ページ)
- / ISBN・EAN: 9784163239804
感想・レビュー・書評
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短編集。死神が人間に自然と寄り添っていて、そんなに優しくないキャラなのに、妙に癒されるというか。ラストの死神対老女の話で、第1話の女性と恋愛で死神の彼女のその後がわかって気持ちがよかった。「眩しいのと。うれしいのと。似てるかも」はいいセリフだな。ほっこりした。
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ある時は恋愛小説風に、ある時はロード・ノベル風に、ある時は本格推理風に……様々なスタイルで語られる、死神の見た6つの人間模様
(アマゾンより引用)
面白かったなぁ
けど、ホントに死神が存在してたら面白いかもね -
死神千葉の視点から人間を描いた短編集。ところどころで短編同士が繋がる仕掛けも面白い。
死神と老女の「突き抜けるような青空」の情景が爽快でした -
稚拙で月並みな表現でしか言い表せないのが悔しいほどの「珠玉の短編集」だった!!
伊坂幸太郎デビューにと思って読んだら、見事に、ハマった。
「微妙な嘘は、ほとんど謝りに近い。」
「人が生きているうちの大半は、人生じゃなくて、ただの時間だ」
死神が口にする過去の映画の言葉が妙に心に刺さった。
いつの日か、渋滞が大嫌いで、ミュージックが大好きな死神が自分の近くにも、パッと現れるのでは?
死ぬことや、死神を、恐怖の対象でなく描かれていて、清々しく素晴らしい内容だった。 -
死神の特性設定が素敵だ。必然性があるようで全くない音楽への異常な嗜好。感情の無理解からの偏向した知識など。それら設定を武器にして、人情噺、推理物、恋愛譚などジャンルを縦横に遊びまわっているのが楽しい。
特殊な人物を狂言回しとして設定してエピソードを重ねるタイプと考えれば「笑うセールスマン」も「おろち」も「家族八景」も構造はおなじだ。でも時代や自らの年恰好を変えられるという死神ならではのオールマイティーが加わっている。決して万能ではないところもいい。
各エピソードの、実に潔いほどの、うっすらとしたリンクもスタイリッシュだ。
「ベルリン・天使の詩」のネタバラしも先回りしてくるあたり隙がない。 -
担当する者の死を可とするか、見送るか。ミュージックを愛し、渋滞を嫌う死神が立ち会う死の形。連作短編集。最後まで読んで1セット。最終話だけ、なにかの短編集で読んだことがあったが、とおしで読むと更に楽しめる。
劇的な事件と無関係に定められた死のギャップ、死自体は誰にでも起こるものであるが、人生はその人のものであるという、当たり前のはずのアンバランスさがなんとも言えない余韻を残す。 -
とある人間の1週間を調査し、死ぬべきか、または死を見送るべきか判断を下す音楽好きの死神、千葉。彼が担当した6人の人間との残り1週間の人生の物語を集めた短編集。生死というテーマを扱いながらも、死神である千葉の浮き世離れした発言や行動に思わずクスッと笑わせてくれる。短編それぞれがバラバラの物語であるかのように見せながら、ラストで短編同士の繋がりが明かされる。『人間というのは、眩しい時と笑うとき、似た表情になる』んー、伊坂さんは時間や言葉の使い方のセンスが抜群だなぁと改めて感心してしまった。続編も期待!
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死神千葉のキャラクターが好きです♡
本人は至って真面目なんだろうけど、そこが面白かったです。
やっぱり、1番はじめの話が好き。
浮力の方も読もうと思います。 -
とても読みやすかった。
クスリとさせられた部分も多い。死んでしまうのはちょっとせつない。 -
死神の浮力を先に読んでしまいましたが、特に困ることはなかったです。ヨカッタ。
短編集ですが、一部連作っぽくなっています。
基本的に死神・千葉さんが「可」「見送り」判定を真面目にするまでなはずなのですが、判定までかかれていないことも。どうせ「可」なのでしょうから。
「死神の精度」と「旅路を死神」が好きだな。ちょっとした仕掛けがお話にあります。
死神の話なのに爽やかな気分になるのは伊坂作品だからでしょう。おすすめ。