ミ・キュイ

著者 :
  • 文藝春秋
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本棚登録 : 54
感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (252ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163266305

感想・レビュー・書評

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  • 久々にふつーな小説を読んだなって気分。
    これ男女逆だと今コンプライアンス的にヤバいんだろぅな。
    でも、ふつーに面白く読んだわ

  • 過去のITバブルを想起させるような、、獣のような貪欲と知的生命体としての理知、男性的なたくましさと女性的な美しさを兼ねそろえた一流を当たり前に身に着ける女社長の物語。

    ここまでの人物だと、普通の人はそばにいたら心が徐々に壊れていくでしょうね。一般人から見たら異常と思える・・・そういう事実を極端な描写もありつつわかりやすく表現しています。年商100億を超える若き創業者像と聞いたらこんな感じに普通は想像するんじゃないでしょうか。

    実際はあんまりこういう女性多くないかもしれませんけどね(;^_^ それがフィクションの良いところで。

    男性目線から見たら、ラストがまた素晴らしく反感を買いそうな締め方で、面白かったです。女性は突き進んだらここまで来るかって感じ!

  • 妻の若葉はバリバリのキャリアウーマンで、
    自分の会社をどんどん大きくさせ、ほしいものは金で全て手に入れる、底の見えない野心と貪欲さを常に胸に抱えている。

    どんなときも自信に満ち溢れ、時に傲慢なくらいの行動に奔放されるが、
    そんな妻を応援する夫、浩輔。

    そんな妻がある日隣の部屋にたいした地位も学歴もない男を
    突然住ませ、株価の上場に伴いしだいに金遣いも以前よりも更に荒くなり
    妻が、見えなくなっていく、日々。

    字ちっさ!って思った。おおげさだけど)^o^(

  • 強い女と弱い男の話。
    甘糟りり子らしい甘美な小説でした。

  • 非現実的な話だけど・・・あたしは好き。

    PJの社長である野口さんが
    「これは私じゃありません。」とコメントしてるけど
    読んでいる最中、ずーっと頭から離れなかった。笑


    「私と一緒じゃなければこんなワインは飲めないわよ
     今のうちに出来るだけ経験しておきなさいよ」

    「今のうちって? じゃあ、そのうち、終わるってこと?」

    「そりゃあ、ずっと続くわけじゃないでしょう。
     それに、永遠だけが真実とは思わないけどな、私は」


    似たような会話をしたことがある。
    他人が持つ経済力と地位に、恵淳のように目が眩んでいた頃。

    あのときは気付けなかったけれど・・・
    今はなんとなく曖昧にだけど分かるような気がする。

    はっきりとしたモノは手に出来ない。
    それこそ、本書の中で若葉が何度も口にしていた・・・
    ”イメージ”みたいなモノだけが、ふんわり読後感として漂いました。

  • 大人の本だったと思います。
    結局はみんなが自由気ままに生きて
    自分のやりたいように人生を過ごすお話でした。
    恵淳は若葉と出会って成長できたからよかったけど、
    浩輔は複雑な気持ちのままですこしかわいそうでした。
    若葉の生き方は私としては強引すぎるように感じました。

  • いつ頃からだろう、好んで甘糟りり子を読む様になったのは。多分「モーテル0467」辺りからだろうか、女性作家の作品を好んで読むのは、今に始まった訳では無いけれど、彼女の作品は、構えずに読めるから、イイのかも知れない。

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著者プロフィール

1964年、神奈川県生まれ。玉川大学文学部英米文学科卒業。ファッション、グルメ、映画、車などの最新情報を盛り込んだエッセイや小説で注目される。2014年に刊行した『産む、産まない、産めない』は、妊娠と出産をテーマにした短編小説集として大きな話題を集めた。ほかの著書に、『みちたりた痛み』『肉体派』『中年前夜』『マラソン・ウーマン』『エストロゲン』『逢えない夜を、数えてみても』『鎌倉の家』などがある。また、読書会「ヨモウカフェ」を主催している。

「2019年 『産まなくても、産めなくても』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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