ゆらぐ脳

  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163702506

感想・レビュー・書評

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  • 「仮説」をとらない脳研究。

    脳科学者 池谷さんの研究姿勢が分かる。主流の分子生物学的な「分解」による方法ではなく、「仮説」を取らない方法を探っているそうだ。鳥の観察に例えると…。ツバメは飛ぶ、カラスは飛ぶ、カナリアは飛ぶ。観察を続ける。スズメも飛ぶ、トンビも飛ぶ、ウグイスも飛ぶ。ここまで来ると「鳥は飛ぶ」という自分の仮説が正しいと思う。これは「帰納法」。残念ながら、帰納法推論は仮説の正しさを証明することはできない。誤りは指摘できる(ダチョウやペンギンを連れてくる)。巷に蔓延っている脳トレの科学的根拠はこのレベルだという。。。

  • 最新の脳研究トピックスを万人にわかりやすい形で読み物にした本、かと思いきや、サイエンス分野における「研究」そのものに重きを置いた内容だった。
    タイトルや装丁のイメージと中身がいまいち重ならない上に、ややまとまりのない構成の本だったけど、内容としてはわりと面白かった。
    普段ほとんど接することのない、研究者という職業を垣間見られる感じ。

  • 池谷先生のお話は、すごく比喩が上手で分かりやすい。
    考え方がとても参考になる。

  • 研究者としての心情がよく出ているしそういう意味では面白いが、脳研究の内容について深く述べられた部分はない。

  • 脳って何だろうっていう話よりはこの人の研究に対する姿勢?考え方みたいなことが書いてあります。面白くないことはないけれど、もっと脳についてのお話が読みたい気分でしたので。他の本を読んでみようかなぁと思います。

  • 「分かる」を決めるのは自分の信念。けっきょく確実なことなんてなにもない。

  • 高校生の時にこの人の本を読んであーなんか脳っておもれーと感じたのを思い出す。

    読んでてワクワク感が伝わるし、研究の第一線に立ってる人の本音ものぞけてよいです。トリビアもあるから話のネタにもなります。
    男女で脳梁の差が実は無かったとか、私にとっての赤は君にとっての赤と同じではないかもね。とか。


    脳って不思議。

  • 使用頻度の低い単語ほど変化が速いというリバーマン博士の言葉を引いた上で、「若者の語彙力低下は日本語の多様性に繋がる」と前向きな視点で捉えている所に筆者の研究者としての姿勢が垣間見えた。

  • 今まで読んできた池谷さんの本とは少しテイストが違っていて池谷裕二さんの脳科学者としての話が多かった。
    プレゼン力とコミュニケーション力が大事なのはどこの分野でも同じでなかなかキツいなと思った。ザオタクな人も成果を出せば簡単に上に行けるような仕組みになればいいな。

  • 脳科学者、池谷裕二本。

    もう10年ほど前の本だけど、やっぱりこの人面白い。

    サイエンティストに大事なものは、
    「コミュニケーション能力」と「プレゼン能力」だと。
    なんだそれ、普通のビジネスマンにも通じることだよ。

    驚きは、池谷氏の研究スタイルが仮説を立てずに出発するものであること。
    それだけ脳は予想外の分野なのだろう。

    また脳科学という言葉が和製語だったということも地味に驚いた。

    読めば読むほど、池谷裕二という人物の面白さにハマっていく。

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著者プロフィール

監修:池谷裕二
脳研究者。東京大学大学院薬学系研究科薬学専攻医療薬学講座教授。薬学博士。一般向け書籍の累計発売部数100万部超え。

「2023年 『3ステップ ジグソー知育パズル どうぶつ だいずかん』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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