つなげる力

著者 :
  • 文藝春秋
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感想 : 30
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163705903

感想・レビュー・書評

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  • リクルート出身、あの話題の「夜スペ」和田中元校長の著者。

    和田中の経験談が多く、
    現在の教育制度を抜本から改革しようとする姿勢が見える。
    PISA型学力、情報編集力、納得解を導くために中学校では何ができるか。
    元々、日本の教育制度や“受験”に不満を持っていたので、かなり興味を惹かれた。



    ただし、本作を読んでも無論「つなげる力」が身につくわけではない。
    新しいものを“つなげる”ためには、そもそもの知識・人脈・経験値が必要であることは大前提。


    教育現場は変化の激しい成熟社会。
    従来の「正解主義」ではなくて、
    やってみてダメならスピーディーに修正するという「修正主義」をとるべきだ。
    という著者の考えには非常に同感。

  • 私の知る中で、今の学校の本当の現状を隠さずに記し、それに対する実践をしているのはこの人だけ。
    色々、「大丈夫なのかな〜」と思うところもあるけれど、おそらくこの人なら、出てきた問題にも謙虚に向き合い、すばやく修正を加えて解決したんじゃないかと思う。
    何か新しいことをしようとすると、即座に潰しにかかるのがこの世の中の嫌なところだけど、それに負けないで!というメッセージもとても強く受け取った。

    教育関係者じゃなくても読みやすい本だと思う。
    新しい実践が色々紹介してあって勉強になる。
    自分の実践に活用しようと思う部分もたくさんあった。
    “つなげる”という言葉にはちょっと無理やり感があったかな!?

  • 都内で義務教育初の民間校長として、教育現場に斬新な試みを続けてきた著者。
    上位の子ども達の学力を伸ばすために、塾の授業を学校で・・
    というところのみスポットが当たった感があるが、本当は「つなげる」という視点から、こんなにも様々な取り組みをしていたんだなと改めて感じた。

    特に書き留めておきたい言葉。

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    たいていの人は、「失敗」からより多くのことを学んだはずた。にもかかわらず、たいていの大人は、子どもに失敗をさせないように先回りして条件を整えてしまう。
    ---中略----
    「負」の体験をごまかしたり、目をそらしたり、きれいにオブラートで包んだりして抵抗力のない人間に育てないで欲しい。(p129)


    ありもしない「正解」を探して100回会議を重ねるより、始めたあとに100回修正を加え、リズムとテンポよく「進化」させていったほうがはるかに有効なのだ。(p197)


    </font>

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  • 世の中の問題点は「つなげる」ことで劇的に解決する。
    ビジネスの世界でも、知識をつなぎ合わせることで、自分だけの見方を得られることが出来る。
    この本で直接言われていることで言えば、和田中の改革において必要人員が増加したことは、学生や地域のボランティアや、近所の塾講師への小額の給与で補った。見えない需要と供給の一致。頭良いわ。

  • 秀逸

  • ただのビジネス書、自己啓発書ではない。

    藤原氏は世界を相手にした時の日本の社会問題をしようとしている。

    それから国力に「教育」は欠かせない。

    印象に残ったのは、現代の世の中に「正解」はない。
    だから「納得解」を得る力が必要なのだ、という主張。
    まさに!

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著者プロフィール

藤原和博(ふじはら・かずひろ)
「朝礼だけの学校」校長。1955年東京生まれ。1978年東京大学経済学部卒業後、株式会社リクルート入社。東京営業統括部長、新規事業担当部長などを歴任。メディアファクトリーの創業も手がける。1993年よりヨーロッパ駐在、1996年同社フェローとなる。2003~08年、杉並区立和田中学校で義務教育初の民間校長を務める。2008~11年、橋下大阪府知事の特別顧問。2014年から佐賀県武雄市特別顧問。2016~18年、奈良市立一条高等学校校長を務める。

「2021年 『「人生の教科書」コレクション全10冊セット』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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