- Amazon.co.jp ・本 (277ページ)
- / ISBN・EAN: 9784163809205
感想・レビュー・書評
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ん~
自分の息子が連続男児殺人事件の犯人の可能性があって、これからどうしていいかを想像して想像して想像しまくっているんですよね?
それぞれの想像はとても面白かったです。が、読み終わった後あまりすっきりとはいきませんでした。読み進みやすかったし、結果にこだわらなければ満足できるのかな???詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
どんでん返しが読みたくて久しぶりに歌野晶午作品を読む。
うん、確かに予想を上回るどんでん返しでした。
読後に実際、主人公の平田の立場になったらどうなるのかなぁと考える。
ああなってしまうのも判らんでもない。
と言うより、ああしかないのかな。
メインの登場人物の設定が限定されすぎている印象が強い。
なので、そのオチにたどり着く為の物語に読めた。
でも、後味が悪いと思う。
これじゃない感が強かった。 -
終盤からラストの展開にはびっくり。
途中までは予想したものの、その上というか、斜め上というか、
思いもしないところを進んで行く。
平田の行動は、人の好さを通り越して、やっぱりおかしいよ・・・
その原因を思うと心は痛むけれど。
でも、申し訳ないけれど、やっぱり、どこか壊れているとしか。。。
人の心って、なんて悲しいのだろう。 -
平田誠は事故で娘の春夏(はるか)を失う.それから人生が狂ってくる.妻の英理子も娘のことで悩み、自殺してしまう.平田も順風満帆の仕事から敢えて脱落し、万引き対応の仕事に付いている.そこに現れた末永ますみ.万引き犯だが春夏と同い年.「春蔭」の最後の207頁で意外な事実が判明する.面白かった.
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スーパーの保安責任者である『平田』は、事故で亡くした娘と同じ年に生まれた女の万引きを見逃してやる。その後何度か話をするうちに、彼女が同棲中の男から暴力を振るわれていると知り、ある提案を持ちかける。
娘がひき逃げにあい死んだ。犯人に深い怒りを感じるが、現場写真にあったケータイやイヤホンに父親の疑惑はぬぐえない。後ろから追突した上救助もせず逃げた犯人は許せない。だが、娘の方にも落ち度があったのではないだろうか・・・と。子どもを失った時感じるのは、大きな悲しみ・・・と、後悔。もし、自分がもっと気をつけていたならば、きちんと注意していれば・・・たとえ客観的に見て何の責任がなかったとしても親はそう感じずにはいられないのだろうと、強く心が痛んだ。
家族を失い自らも余命宣告を受け生をあきらめた男、彼が手を差し伸べるのは別に誰でもよかったはず。そんな彼に深い恩義を感じ、せめて彼の悔いを無くしてあげたいと考えた女。小さな記事にしかならない事件の背景には、関わった人の分だけの人生があることを意識せずにはいられない苦しい話だった。 -
スーパーの保安責任者・平田は、たとえ自分の店で万引きをするような女でも昭和60年生まれだとつい甘くしてしまう。それは今は亡き娘と同じ歳だからだ。
娘の死に関して大きな後悔を引きずっていた平田に、その後悔を洗い流すチャンスが訪れる。
いったいいつどんでん返しがくるのかと身構えながら読み進めたけど、まさかそうくるか!
平田は最後は幸せな気持ちになれたのかな。きっとなってないよね。 -
大学の図書館
以前、「女王様と私」を読んで他の作品も気になったこと、比較的飽きずに読めそうな分量と言う事で手にとった。
やっぱり、この人の作品は読後感がハンパない。ずーん、、、て感じ。でもまぁいいかな、、、
あと、お金で女性を買うと言うニュアンスのやり取りがこの人の作品は多いかな。私はそういうの嫌いじゃない。むしろ私も似たような事してたからね。女であることはいかさなきゃ。笑
最後の展開は、よくますみさんそこまで考えたね〜あんた、、、て感じ。平田さんの苦悩を解くのにそんなことしようとは私なら一生かかっても思いつかないな。矛先を自分に向けるよりも、五百万を使って面白いことして楽しませてあげようと思うよ。ますみさん本当は轢き逃げしてないんだし。
でも、ますみさんが轢き逃げしてないというのは小瀬木さんの解釈だから、、、まぁ証拠もちゃんとあるんだけど、、、よくわかんね。
平田さんがますみさん殺したのも意外。やっぱり人はわかんないね。親族が殺されたとあれば誰だって、どんなに聖人と言われる人だって狂気をもてるんだろうな。そこはますみさんの大きな誤算だったね。
昨日の夜に読みはじめて今日の昼には終わった。だいたい3時間くらい?
最近は東野圭吾ばかり読んでたから別の人のを読むと何か新鮮でいい。ただ、読後感はハンパないけどね。 -
お久しぶりの歌野さんです。結末に、ああはいはい出たよ歌野さんのハッピーエンド!という感想。救いのないお話だなあと。でもこんな感じ、嫌いじゃないんです、わたし。読了後のなんていうか、ずーんって感じの重い感想。さすが歌野さん。どんでん返しを心待ちにしていると、物足りない感があるけど、それはとりあえず置いといて、さくさく読み進めていくと最後に、え何それそういうこと?っていう。末永ますみって何だったのかなあと思う。良い子なのか、バカなのか…。平田さんの人生はなんていうか、悲しいというか、切ないというか。そんなぐるぐるとした気持ちになりました。
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この作品で確か歌野晶午さんも直木賞候補になった記憶がある。とはいえ読後感がいい作品ではない。悲しいしむなしい。きっちり生きて
づのう明晰なはずだった男が、娘の死をきっかけにすこしずつ判断力を鈍らせていく。家族を大事にするが故だが、その状態で優しい嘘に出会った時、その嘘に気づかない。優しさに応える優しさなはずがそこが伝わらない。悲しい話でした。 -
歌野には、だまされないようにと読み進めていたのにやっぱり騙されてしまった。
ちょっと後味の悪い悲しい結末。