- Amazon.co.jp ・本 (647ページ)
- / ISBN・EAN: 9784163818405
感想・レビュー・書評
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警察小説はあまり好きではありませんが、横山秀夫さんの本は別。
ずっと読みたいと思っていた話題の「64」。
前半はなかなか読むペースが上がらなかったのですが、後半からぐんぐんと面白さが増していきました。
読み終わってみれば、文句なく面白い!
★4つです。 -
さすがこのミス、横山作品って感じの重厚な出来栄え。圧巻のクライマックスに収束していく終盤もさることながら、序盤から中盤にかけても、細かな描写による臨場感で読者を飽きさせず、その世界観にグイグイ惹き込んでいく手法はさすが。結局最後まで明かされなかった娘の行方とか、余韻の残し方も素敵。いやいや、面白かったす。
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刑事たちがかっこよすぎる・・・特に松岡課長・・・!漢!
個人的には半落ち以上にキタコレ・・・これぞ横山さんって感じです。
小説なのでデフォルメされてるとは思うものの、広報官、人事権者、刑事部長、刑事経験浅い刑事部管理職等々、こんな風に見られるんだと突き刺された。
途中までちょっとしんどかったけど、クライマックスは泣けた。 -
文庫になってからにしようと数ヶ月我慢していたけど、ついに買ってしまいました。
読み応えあったなぁ。読んでも読んでも終わらない。いろんな要素。
横山秀夫をもっと他にも読みたいなと思った!
震度0は少し前に読んだけど、それを先に読んでおいて良かったな。刑事部と警務部の関係とかキャリアと地元組の関係とか。
それから、「誰か」になれていたらいいなぁー。 -
密度の濃い警察小説だった。ミステリーの掟みたいなものだけど、文中に出てくるほとんどすべての出来事は伏線。そういうことは頭でわかりつつも「え、これはどこでどうつなげるの?」と頭を悩ますことがいつもより多かった。当然、そういう面はないといけないのだけれど。
D県警という架空の警察本部の警務部広報官が主人公。一件の重傷交通事故から物語が始まる。匿名で発表された事案に腹を立てる記者クラブの記者の面々と匿名にこだわり続ける県警の上層部の板挟みに合う広報官は、自身の娘が失踪している、というプライベートな問題を抱える。記者クラブとの溝が深まる中、警察庁長官が未解決の誘拐事件・通称「64」の被害者に慰問することになる―。
主人公のプライベートな問題が常に通奏低音のように付きまとう。中央対地方、警務部対刑事部、広報対記者、上司対部下、父対娘といくつもの対立構造が複雑に絡まり合い、立ち位置に悩む主人公の葛藤が胸に迫る。自らの拠り所を最後に見つけたときはふんわりとした感動がある。
印象に残ったのは匿名報道を巡る一連の著者の思いだ。アルジェリアの事件でも問題になったけど。著者は主人公に「匿名発表の罪深い一面を思い知らされた。覆い隠したのは菊西華子の名ではなく、銘川亮次という人間がこの世に生きた証だった。不幸な結末とはいえ、生涯でたった一度、新聞に名前が載る機会を、それを目にした誰かが彼の死を悼む機会を、匿名問題の争いが奪った。」と語らせている。菊西華子は匿名で発表された被疑者で、銘川は被害者だ。見方は非常に新聞記者的だけど、一連の語り口を見れば、やはり胸に迫るものがある。賛否はあるけど、「それを目にした誰かが彼の死を悼む機会」という言葉に、真摯に反論できる人がどれだけいるか。 -
内側から警察の実態を描いた横山氏の力作。ピラミッド組織に一職員としてどう立ち向かうのか。刑事部と警務部の対立、キャリアとノンキャリアはどこまでも平行線だ。広報官としての使命。記者クラブとの確執。主人公に男の生き様を見た思いがした。ラストの追跡劇は迫力十分。話の終わり方は、読者によって評価が分かれるだろう。
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#読了。お馴染みのD県警内で、警務部VS刑事部が対立。根にはD県史上最悪の事件が。元刑事で現在は広報官の三上は、家庭内に重大な問題を抱えつつ問題に立ち向かう。そして、お馴染みの二渡は?まさに“手に汗握る”展開で、最後まで緊張感を持って読めた。唯一、娘持ちの父親としては・・・という感はあるものの、久しぶりの横山節で非常に面白かった。
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面白かったぁ~!
それにしても、
警察には、
「不毛な争いをしとらんで、
さっさと、捜査に集中せんかい!」
メディアに対しては、
「どこの社が特ダネをものにしたか、なんて、
一般人はどうでもいいんじゃい、
そんなこと、気にしとるか!」
…って、思いますね。
それから、
警察広報と、メディアが
ある交通事故の、「加害者妊婦の匿名問題」で
揉めにもめるんですけど・・・
メディア側が、全く歯牙にもかけなかった
「被害者男性の人生」について、
三上の部下である、蔵前主任一人が
詳細に調べ、心を添わせている。
そんな、エピソードがありまして・・・
横山さん、うまいなぁ。
こう云った
小さな、繊細なお話の積み重ねが
小説自体の厚み、膨らみになっている・・・
詳細は、⇒ http://tschuss12.jugem.jp/?eid=386 -
きたきた!横山秀夫が帰ってきた!傑作を引っさげて!
というわけで。くたくたになるくらいの読み応え。非常に内容が重いです。
きっとこの本30kgくらいあるんでない!?ってくらいずっしり。
警察小説です。しかし、そんじょそこらの警察モノと一線を画すのは、
まず主役が”デカ”じゃないというところ。刑事ではございません。
「踊る大走査線」の織田裕二でも、「相棒」の水谷豊でもない!
今回の主役は”広報官”です。
(今までのドラマで広報官出てきたことあるのだろうか?!)
広報官三上義信の「大変だよ裏方は物語!」というサブタイトル。
地味だね。全くもって地味。でもその地味さが良いと思う頃には、
どっぷり横山秀夫の世界に浸かってしまっているのだよ、誰も彼も。
広報とはいわゆる”事務方”で、マスコミ相手のお仕事です。
刑事が属する部署とは反対に位置し、お互い相成れない立場です。
さらに新聞記者の相手をすることもりっぱな仕事で、
刑事と記者の板ばさみ状態のポジションです。
刑事からは事件の情報を流してもらえず、
記者からは情報よこせとせっつかれ。
実は主役の三上さん、元刑事だったりするからさらにやっかいで。
古巣からもスパイ扱いされる始末。
広報改革を推し進めようと頑張る三上、序盤すでに前途多難です。
様々な対立軸を読み込めるのもこの作品の醍醐味です。
広報官というポジションから、刑事部と記者・メディアとの対立だけではなく、
よくある話ですが、キャリアVSノンキャリアの軋轢ももちろんあるし、
上司と部下のごたごたも、さらに家庭内のトラブルも!
そこに様々な事件・トラブルが重なります。
64というタイトルにもなっている、昭和64年の幼児誘拐殺人未解決事件のその後や、
容疑者の匿名問題から始まった記者クラブとの泥沼試合、
64事件の時効前の警視庁長官視察の本当の目的や、
ラストの64真似た誘拐事件勃発などなど、
三上義信毎日が大ピンチ!胃薬欠かせません!
それでも信念をもって行動する男、三上。カッコよすぎ。
映画化されたら、誰が演じるんだろうな。
今から楽しみです。
こちらこそ、コメントありがとうございます!
私も警察小説、ずっと苦手だったんです。
それが、横山秀雄...
こちらこそ、コメントありがとうございます!
私も警察小説、ずっと苦手だったんです。
それが、横山秀雄さんと出会ってしまいまして…
気が付けば、かなり読んでます(笑)
映画、面白そうですね!
後編の方が断然面白い!と宣伝していますね~
また、感想を聞かせてもらえると嬉しいです♪
丁寧にお返事ありがとうございます♪
横山秀夫さん、大人気ですね。
この前64の映画に先がけて、二渡メイン...
丁寧にお返事ありがとうございます♪
横山秀夫さん、大人気ですね。
この前64の映画に先がけて、二渡メインのドラマがあったのですよ。
「陰の季節」と「刑事の勲章」でした。
azu-azumyさん「陰の季節」は読まれてますね。こちらも面白いですか?
二渡が好きです♪役の仲村トオルが好きなもので(笑)
映画、観に行ったらまたお話しさせてください。後編の方が面白い情報ありがとうございます!楽しみです。
こちらこそ、ありがとうございます(*^_^*)
私も二渡、すきですね~^^
64に先駆けてドラマがあ...
こちらこそ、ありがとうございます(*^_^*)
私も二渡、すきですね~^^
64に先駆けてドラマがあったのですね!
そう言えば、中村トオル主演で放映されていましたね。
残念!見てないです(^_^;)
横山秀夫さんの警察小説、私は好きですね~
映画の感想楽しみにしています!