逢沢りく 下

著者 :
  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (244ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163901473

感想・レビュー・書評

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  • 2015.10.25

  • ラストシーンに泣けました。。。

  • 主人公・りくは“自分の意志”がないまさに現代の子ども。そんな彼女が大阪の親戚一家に居候し、あたたかみに触れ、心から流す涙を知るー…という、なんら奇抜さのない人情話ですが、脱力感のある簡略的な絵とそれに伴ったセリフとモノローグが読んでいるこちら側をも和ませてくれました。大阪一家と学校の人々のやりとりにはクスリときましたし、その面白さの中に人を受け入れる心の豊かさを感じます。
    マンガとしては無駄の無さがとにかく秀逸で、最後、時ちゃんとりくの電話でのやりとりからのたまらず駆け出してひとり声をあげて泣くりく、という終わり方がとても良かったです。りくの変化を全て物語っており、これからの行動まで描かれていたらそれは蛇足だったでしょう。
    最近読んだ中じゃダントツ面白かったです。

  • 下書き?っぽい感じで始めは読みにくかったけど、すぐ気にならなくなった。

    なんだか残る作品。

  • 大人も間違うときがある。

  • 下になってますます表面的には大阪嫌、
    母親が頼ってきたら、こちらが譲歩するという態度を
    とり続けているけど、だんだんと緩和されはじめている
    ところが感じとれる。それでも最後までかたくなだけど。

    制服を母に送ったり、それを着て昔の彼に会いに行く母、そして昔の彼に「君はいつも自分を必要としている人を自分に引き寄せて、その後思いっきり突き放す、そして相手が傷ついているのを見て安心しているだろ、相手の傷が深ければ深いほど自分が必要とされていると思っている」
    いやー、そんな母親なら娘も持たない。何より、本人が持たないだろうに。
    気になったのはこの場面とやはり、なんといっても、
    時坊と、チーパッパ。
    時坊いいな、子供は無邪気。邪心がない。
    それを周りの大人もあたたかく包んでいる。
    おばちゃん、最高だし、おじちゃんも。
    口数すくないりくちゃんと一緒に暮らしていて、
    嫌な気持ちになったりしなかったのかな。
    じめっとした雰囲気、一緒にいるだけで負の力に引っ張られそうな主人公だけど、その主人公を、本当に大阪の人間が変えてくれたと思う。
    時坊、最高。最後の電話のところは本当によかった。
    あれを聞いて、感情をだして、本当の涙を出せたのかな。

  • 少女の、言葉にはならない胸のうちが溢れるように伝ってきて、途中からは涙が止まらなかった。小説と違って細やかな表現が(いわゆる地の文が)あるわけでもないのに、本当に凄い。絵が天才的にうまいなあ、と以前から思っていたのだが、すべてが天才的なんだなあ。可笑しさと哀切さと面白さが同時に進行するすごい作品だと思う。

  • かたくなな感情がほぐれるといいね。強がっているのは損だよ。

  • 時男みたいな子供が欲しい。

  • ほんの少しづつ少しづつほどけるりくの心

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著者プロフィール

1974年生まれ。関西在住。2003年7月より、「きょうの猫村さん」をネット上で連載。2005年7月に初の単行本『きょうの猫村さん 1』を出版し、日本中の老若男女を虜に。2015年には『逢沢りく』で手塚治虫文化賞マンガ大賞を受賞した。著書に『きょうの猫村さん』『カーサの猫村さん』シリーズのほか、『僕とポーク』『山とそば』『B&D』がある。

「2017年 『2018年「きょうの猫村さん」卓上カレンダー』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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