逢沢りく 下

著者 :
  • 文藝春秋
4.01
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  • Amazon.co.jp ・本 (244ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163901473

感想・レビュー・書評

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  • 猫村さんが好きなので、手に取ってみる。私はやっぱり猫村さんの方が好きだけど、こちらもなかなかよかった!

  • りくとお母さんは似てる。プライドが高すぎるがゆえに、不本意な状況にもはっきり嫌と言えず、でも嫌なオーラを出しつつ「私は全然平気」と言っちゃうようなとこが。

    私にもそういうとこあるので読んでて共感した。お母さんは、りくの可愛げのないところが自分を見てるようで嫌だったのかな。

    最後わんわん泣いちゃうところ良かったけど、何かりくの素直な言葉が欲しかったかな〜。何かが変わったりくをもう少し見たかったので☆ひとつ減らしました。

    最終的には時ちゃんの存在が大きかったんだね。チー坊がオネエチャンマトカ、セヤナって時ちゃんの真似して喋るとこで泣けた。

  • 読んだのは4ヶ月ほど前です。
    思い出すのは疾走感。えんぴつ画がすごくよいです。

    主人公は感情を冷静にコントロールできると信じている女の子。
    でも次々と、彼女の心を波立たせる出来事が打ち寄せてくる。さめた態度で流されてみたり、全速力で逃げてみたり。今までそうしてきたように、彼女は反応する。
    でもどうやら、それでは許してもらえなくなって来た。
    逃げても逃げても追いかけてくる、これが彼女の人生なんだと気づいてゆく、成長の物語。

  • 純真無垢な心にふれ続けたサイボーグ逢沢りくの感情がクライマックスで爆発する様が感動的である。

  • 「猫村さん」の作者がこういうのを書くとは驚きだ。でも、普通の絵柄でこの話を描かれたら、あまりに苦しいだろうとも思う。読後いつまでもざわざわした気分が残る。

    りくの家族は、りく自身も含めて、皆歪んでいて、誰にも共感できないように描かれている(と思う)。特に「ママ」が実に気持ち悪い。最後までその印象は変わらなかった。こういう人の気持ちってよくわからないし、あまりわかりたくもないなあと思ってしまう。

    もっと徹底的にイヤな話にしたり、逆に、よくある感動方面に引っ張ることもできただろうが、そうしていないところに、好き嫌いは別にして、独特の値打ちがあると思った。猫村さんってちゃんと読んだことがないのだけど、一度きちんと見てみようかなという気になる。

    一つ、関西在住者から言わせてもらえば、関西キャラの描き方がちょっと表面的ではなかろうか。もっとイヤらしい面を突っ込んで描いてあったら凄味があったと思うが、これは例によってない物ねだりというヤツだな。

    それから、え?と思ったのが、上巻最後にある下巻の紹介文。「……笑って笑って最後に涙する感動作の誕生!」ってあるんだけど、笑う?どこで? 謎だ。

  • 本屋のレジの列に並んでる時、ふと横を見たら平積みになってたこの本、タイトルに聞き覚えがあるので衝動的に買った。
    読み始めは絵柄に馴染めず買ったのは失敗だったかと思ったが、やがて読みやめられなくなり、最後は完全に持ってかれた。

  • 2015/01読了。

    関西を徹底的に毛嫌いするりくと、容赦なく絡んでくる関西人たち。最後にやっと「感情」がわかったりくちゃん、よかったね。お父さんとお母さんも人間味を取り戻して、今の複雑な関係から自然な関係になればいいな、と。

    余談。
    私(ずっと関西)は小鳥を食べちゃうことをネタにするのは聞いたことないんだけど、メジャーなネタなの?

  • 感情を一番上手にコントロールできると思ってた女の子。でも、本当は誰よりも自分の感情を殺してた女の子。
    その子が押し殺して、わからなくなっていた感情を、関西という、ある意味ずけずけと人の感情に立ち入ってくる場所で半ば強制的に取り戻していくストーリー。
    最後に主人公の女の子が、溜まっていた感情を"自分のために"初めて涙するシーンは感動的でした。
    あと、チーボは丸焼きやタタキにされなくて良かったね〜。

  • 関西の親戚の家で暮らし始めたりく。学校にも東京の制服で通ったり、関西になじまないようにしようと必死。親戚、特に時男くんの影響で、だんだん人間らしさのようなものを持ち始めていく。
    母親との関係、父の浮気は相変わらずだし、母親自身の自己愛はすごいなと思う。ある意味、りくも被害者なのかもしれない。嘘泣きができなくなって、時男のために泣くりくは、少しずつだけれど、人らしさを成長してる。りくがどのような人間になるのか...。できれば両親のような人にはならないといいなと思う。

  • 関西人の話好きなんで、関西の親戚の家の会話だけで楽しめた。関東の人の会話は空虚だと常に感じているので。最後は??と感じてしまったので、星3つ。関西人の中にいたら染まらずにはいられないと思うよ。

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著者プロフィール

1974年生まれ。関西在住。2003年7月より、「きょうの猫村さん」をネット上で連載。2005年7月に初の単行本『きょうの猫村さん 1』を出版し、日本中の老若男女を虜に。2015年には『逢沢りく』で手塚治虫文化賞マンガ大賞を受賞した。著書に『きょうの猫村さん』『カーサの猫村さん』シリーズのほか、『僕とポーク』『山とそば』『B&D』がある。

「2017年 『2018年「きょうの猫村さん」卓上カレンダー』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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