コンビニ人間

著者 :
  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (160ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163906188

感想・レビュー・書評

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  • 主人公と自分は似てないと思いながらも、なんだか理解してしまうストーリー。
    心当たりがあるなぁと思いながら読み進める。
    長すぎない小説なので、小気味好く読了。

  • 書き出しにつかまれた感があったんだけど、改めて読み返すと、どこにつかまれたのかがわからない。
    “コンビニエンスストアは、音で満ちている。客が入ってくるチャイムの音に、店内を流れる有線放送で新商品を宣伝するアイドルの声。店員の掛け声に、バーコードをスキャンする音。かごに物を入れる音、パンの袋が握られる音に、店内を歩き回るヒールの音。全てが混ざり合い、「コンビニの音」になって、私の鼓膜にずっと触れている。”
    たぶん、情景と音がイメージできて、ストーリーの中にすっと入っていけたんだな。

  • ずっとアルバイトだろうと、独身であろうと、たとえ無職で独身であろうとも、本人がそれで良くて、その人のことを大切に想う近くの存在が、同じようにそれでいいと思っているのなら本当にそれでいいんだと思う。人生の何をゴールにするか。もしすべての人に平等に訪れる死がゴールだとすれば、そこに至るまでの道のりや進む速さも人それぞれで、だけどゴールは誰でも同じなのだから、走ったり、止まったり、寄り道したり、頑張ったり、怠けたり、笑ったり、泣いたり、好きなやり方でいいよっていう考え方の世の中にはきっとならないんだろうな。なにしろ縄文時代から人間の考え方は変わってないらしいから。

    コンビニ人間の恵子の、所々で描かれる働き方がとてもテキパキと気持ちよく、コンビニ店員のすごく奥深い仕事に感心した。

  • 現代でこそ輝ける本。
    敏感な若い人が好みそうな本。
    サブカル臭くてエキセントリック。
    お洒落でダサくてエモい。

    若い人はこの作品を読んでわかった気になれるし、ご年配の方はこの作品を読んで揶揄できる。
    現代にぴったりハマっている作品だと思った。
    もしかしたらきっと、この作品を読まずして悠々とこの作品を貶す人もいるんじゃないかな。
    そういうところ全てを含めてこの作品、という感じ。

    読み口も展開もさっぱりあっさり。
    読みやすい。わかりやすい。
    だから是非読んでみてほしい。
    読んで、思い知って、ドヤ顔で語れば良いと思います。
    きっとあなたもコンビニ人間。

  • 【コンビニ人間】は多様性の今の時代だからこそ、
    心に刺さる内容でした。
    古倉さんのような考え方,生き方は、私達の思ってる常識とはかけ離れてはいるが、
    古倉さんからすれば、私達の方が【普通】とは違う生き物だという、、、
    この本を読めば、普通という常識が何の意味があるのか、と考えさせられます。

    読み進めると、古倉さんの生き方を応援したいという気持ちになりますが、
    心のどこかで(こうはなりたくない。)という気持ちも出てきて、複雑な印象です。

    ページ数も150P程なので、サクッと読めますが、
    考えさせられる事が多すぎました。
    今の時代だからこそ読んでほしい一冊です!

  • ちゃんと自分の力で生きて、他人に迷惑かけてないのであれば、その人の生き方なんだ
    「普通」を押し付けてはいけない

  • 普通でいようとすることは、心地よいのに、疲れる。最初読んでいた時は、こんな自分の人生に干渉してくる人はいるのかと思っていたが、よくよく思い返せば干渉してくる人ばかりだなーと。どうでもよすぎて忘れていた。就職して、結婚して、子供を産んで死ぬことが普通なのだとしたら、本当に人間はたいそうな事をしているなと思う。自分の思う「普通」で生きていけたらもっと生きやすい世の中なのに、この世は生きづらいなとつくづく思う。特に祖母、母親世代は、子供を産むことが人間の義務だと言っている。私と同世代の人たちは、子供を産むことについてどう思っているのだろう。働く、と言っても今は様々な働き方があるのだから、正社員が全てではないのに、とも私は思う。働いていても働いていなくても、結婚していてもしていなくても、それが自分がそうしたくて選んだ道なのだったら、干渉されたくはない。

  • 読みやすい。

  • 「ほんまにすごい小説でした」は本当でした

  • どこか自分と重なるところがあったりなかったり。
    うまく書けないけどまた読みたいと思う1冊。

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著者プロフィール

村田沙耶香(むらた・さやか)
1979年千葉県生れ。玉川大学文学部卒業。2003年『授乳』で群像新人文学賞(小説部門・優秀作)を受賞しデビュー。09年『ギンイロノウタ』で野間文芸新人賞、13年『しろいろの街の、その骨の体温の』で三島由紀夫賞、16年「コンビニ人間」で芥川賞を受賞。その他の作品に『殺人出産』、『消滅世界』、『地球星人』、『丸の内魔法少女ミラクリーナ』などがある。

「2021年 『変半身(かわりみ)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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