119

著者 :
  • 文藝春秋
3.34
  • (8)
  • (52)
  • (80)
  • (14)
  • (1)
本棚登録 : 383
感想 : 70
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163910345

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 2019.11.18

  • 3.5

    消防士の人間臭さを描いたドラマ。
    数々のトリビアがタメになります!

    「石を拾う女」
    研修会の帰路、川べりで見かけた女・三咲季に自殺の兆候を見た今垣は、思い止まらせる事に成功するが…
    やがて付き合う様になった三咲季が、再び起こした狂言自殺の意図とは。

    「白雲の敗北」
    火災現場で栂本が何かをポケットに忍ばせるのを見てしまった土屋は…
    要救助者が必死に伝えようとしたのは…

    「反省室」
    休日の安華が目撃した突風による火災で一人の少年が命を落とす。
    偶然の?火災には秘められた真の意図が…

    目の前にいる人だけか? 252は。

    「灰色の手土産」
    市民の通報で、獰猛な犬が男性に噛み付いている現場に向かった大杉は、被害者が自分の恋人を奪った男である事に気づき…

    男が手土産を持ち帰る時…

    「山羊の童話」
    アパート火災で1名死亡。
    出火原因は一緒に飲んでいた元消防官・垂井の過失という見解に。それを苦に自殺を図る垂井だったが、やがて全く別の出火原因が判明する。
    垂井の命は…

    「命の数字」
    栂本の父・康二郎が訪ねた友人宅でトイレに入っていると、友人が倒れたタンスの下敷きとなり扉を塞ぎ、閉じ込められてしまう。
    プッシュボタンに触れない状態で電話を使って通報する方法とは…

    「救済の枷」
    日本のレスキュー技術を伝授する為、コロンビアに赴いた猪俣は反政府ゲリラに誘拐される。
    手錠をされ監禁されたアジトからの脱出方法とは…
    救助した人間は憎む事が出来ない

    「フェイスコントロール」
    土屋に対する総務課長・綿貫のパワハラは熾烈を極め、限界ギリギリに追い詰められていた。
    そんな折、綿貫の自宅マンションで火災が発生し土屋が救助に向かうが綿貫はクローゼットの中で死亡してしまう。
    現場には引越しの手伝いで大杉が訪れていたのだが…

    「逆縁の午後」
    今垣の友人・吉国の息子が現場の転落事故で殉職し、お別れの会が開かれる。 吉国自身の司会で会が進行してゆく中、転落は事故ではなかったという衝撃の事実が明かされるが…

    息子の死の真の原因とは、
    そしてそこに追いやった人物とは…



    ◯今垣睦生
    和佐見市消防署漆間分署の消防司令
    ◯栂本俊治
    漆間分署の消防士。係長(司令クラス)。
    父親が音楽教師で譜読みはもとより採譜までこなす。
    ◯吉国智嗣
    和佐見市消防署西部分署消防司令。
    後に副署長。運動神経抜群の息子も消防士に。
    ◯大杉洋成
    漆間分署の消防士。
    高校時代は相撲部で情に熱い。土屋とは同期。
    ◯土屋崇文
    同じく漆間分署の消防官。
    線が細い。耳にした音楽を瞬時に記憶する能力を持つ。
    ◯高槻三咲季
    自殺しようとしているのを今垣に見抜かれ止められる。その後付き合う事に。
    ◯志賀野安華
    救助隊任務(オレンジ)唯一の女子。負けん気が強い。

  • 教場のような面白さはない。
    あーなるほどなぁとはなるが、警察学校の舞台を書き飽きたので消防署に置き換えて、でもやってることは同じ、といった感じの本。
    自殺話が読みたかったんじゃない。

  • 教場の消防版ですね。
    ミステリとしては読めるが、実際の消防でここまで殉職が多いと困ると思いながら読んでしまった。

  • 59-10-4

  • 消防士の大変さはわかったが 偶然が多すぎる。

  • ためにする展開はところどころにあるものの、スマートさが出てきたよな印象

  • 「えー知らなかった」ということが今回もいろいろの短編集。
    「それはちょっと無理あるんでは」という展開や設定も今回もまたありますが、それもまた面白く読めました。
    長岡さんのでまだ読んでいない作品があるのでコンプリートを目指したいです。

  • 【収録作品】石を拾う女/白雲の敗北/反省室/灰色の手土産/山羊の童話/命の数字/救済の枷/フェイス・コントロール/逆縁の午後

  • 9月-19。3.0点。
    消防署の連作短編。1編が三十頁前後と短め。
    教場シリーズのような主人公がいるのでは無く、メンバーまんべんなく記述した感じ。
    さらりとし過ぎてるかな。

全70件中 41 - 50件を表示

著者プロフィール

1969年山形県生まれ。筑波大学第一学群社会学類卒業。2003年「真夏の車」で小説推理新人賞を受賞し、05年『陽だまりの偽り』でデビュー。08年「傍聞き」で第61回日本推理作家協会賞短編部門を受賞。13年刊行の『教場』は「週刊文春ミステリーベスト10」の1位、「本屋大賞」6位などベストセラーとなった。他の著書に『線の波紋』『波形の声』『群青のタンデム』がある。

「2022年 『殺人者の白い檻』 で使われていた紹介文から引用しています。」

長岡弘樹の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×