- Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
- / ISBN・EAN: 9784163916149
感想・レビュー・書評
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親の病気や障害で家族の世話と家事を担う子供たち。ヤングケアラーは小学生の15人に1人。35人クラスに平均2人強。少ないとは言えない割合。小さなころからそこにあった家庭の形。困っていることさえ気づけず思春期を迎え、大人になる。自分自身が子供を持つ。様々な生きづらさを抱える。とある瞬間にフラッシュバックする自身の幼少期の記憶。親との思い出。愛おしさと悲しさ・・・あぶり出されにくい家庭内の問題。著者も取材しながらその実態に驚いたという。共助に公助。力になれることはないのか?些細なことでもできる何かをみつけたい。
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読んだ。当方、親からの被虐待経験者で解離性障害で現在子持ち。
わたしはこの主人公"ゆい"と違って親は統合失調症ではなくケアラーではなかったが、暴力、暴言、妄想による難癖、ネグレクトによる虐待のくだりはとても似ていて、「優しい別の家庭で暮らす妄想」とか解離の様子や感情がなくなる変な感覚など、小学生時代のことが猛烈によみがえってきて2回ほど読むのをやめようとした。
けれど、いままで誰もわかってくれなかったわたしの気持ちをこの本(をつくった方々)はわかってくれてるような感じもして、タイトルに「再生」が入っていることを支えに読み進めた。
わたしにとって興味深かったのは"ゆい"が母親になってから。
じぶんの家族を持ち穏やかな生活が始まったのに子供が育ってくると猛烈におきるフラッシュバック!今現在もわたしはこれに悩まされているが「よくあること」と書かれてて、よくあることなんだ、と驚きつつ心が救われた。「どこまでやればふつうのお母さんなんだろう」という疑問も、全く同じことを思う。じぶんが親から普通の育児をされてないので、どうやれば普通かわからない。そのため育児本を参考にしてきたが、一般的な育児本には基礎的な育児法(子どもへの接し方)なんてものは書かれておらず「褒めて自己肯定感を育てましょう」が主流だ。そのため他人に迷惑をかけたり危険に繋がること以外全然子供をちゃんと叱ってこなかった。子の要求を全て聞こうとしたり、子から言われてないことまで察知して先回りして世話をしてしまう。子の機嫌を取ろう、喜ばせようとし続けてしまい、よそのお母さんたちから「そんなことしなくていいんじゃない?w」と言われたことがある。そんな感じでわが子を甘やかしてしまい、あるとき担任の先生からの苦言電話で「わたし全然しつけしてないじゃん」と気づきかなり遅い段階で基本的なしつけを始めた。
虐待サバイバーの育児について調べたりそういう本があるかはわからないけど読むべきなのかも。ほしい。
「母親が死んだときは涙が出たのに数ヶ月もしたら解放感しかない」みたいな話も全く同じ。親がしんだらさすがに悲しくなるのかと思ったが何年経っても「しんでくれてよかった」と思ってしまう。そして、いまだに過去の経験に囚われてる。なんであんなめにあわなきゃならなかったのか?とぐるぐるしてくる。
けれどこの本を読んでよかった。いますぐ何かが変わるわけではないけど、じぶんが「虐待受けた経験のある子持ちとしては普通」と言うことが知れたことは大きな救いだ。 -
今はヤングケアラーとして知られる様になったが、子供時代に親が病気であったり、虐待を受けたりして、子供ながらに家族の世話をしてきた人が、大人になってもしんどい思いをする、昔はアダルトチルドレンとも言われていた。本書はフィクションでありながら、ノンフィクションで、著者が丁寧に主人公の幼い時から成人まで丁寧に描かれている。生きづらさを抱えて大人になると、成人してもしんどいが、色々な周りの人たちとの出会いで回復していく、しんどいけど、希望も見える良書であった。涙なしでは読めなかった。
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ヤングケアラーは知っていたけれど、ここまでひどいの…?これはもはやネグレクト、虐待だと思った。だが漫画で書かれているからまだすんなり入った。ぜひ図書室に置いてほしい。そしてこれが普通ではないこと、声を、小さな声で良いからあげてほしい。ヤングケアラーだけではなく精神疾患とか感情が無くなる子ども、大人びている子どもなどの気持ちも学ぶことができた本だった。
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実体験してたしてる人がいる。怖いとも当の本人の重荷、抱える辛さ、うまくいかないなど様々伝わった。
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【選書No】084
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ここまで壮絶ではないとしても、自分や周りの人に重なるところが必ずあると思う。自分と向き合い、1歩踏み出す勇気を持てますように。勇気を持てるまで寄り添ってくれる人と出会えますように。
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