在日韓国人の終焉 (文春新書 168)

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  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (196ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784166601684

作品紹介・あらすじ

在日韓国人が日本で生活していることに深い意味や特別な意味はない。在日の一世たちは朝鮮半島よりは日本を生活の地として選択したのであり、その子孫である私たちもそれを受容しているだけのことである。つまり、在日韓国人は「永住外国人」などという宙ぶらりんな存在としてよりは、日本国籍を取得して、この社会のフル・メンバーとして生きていけばいいのであり、そのために必要なら帰化手続きの弊を指摘すればいいのである。本書は在日が存在理由をなくすために書いた本である。

感想・レビュー・書評

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  • 物凄く冷静で、良い。検討の出発点となると言う意味で。10年以上前の本とは思えないな。
    この辺のことは、冷静に考えなあかん問題やと思う。

  • [ 内容 ]
    在日韓国人が日本で生活していることに深い意味や特別な意味はない。
    在日の一世たちは朝鮮半島よりは日本を生活の地として選択したのであり、その子孫である私たちもそれを受容しているだけのことである。
    つまり、在日韓国人は「永住外国人」などという宙ぶらりんな存在としてよりは、日本国籍を取得して、この社会のフル・メンバーとして生きていけばいいのであり、そのために必要なら帰化手続きの弊を指摘すればいいのである。
    本書は在日が存在理由をなくすために書いた本である。

    [ 目次 ]
    第1章 アイデンティティと帰属
    第2章 在日の特異な状況
    第3章 帰国と帰化と在日の歴史
    第4章 なぜ韓国籍を維持しているのか
    第5章 説明責任の問題
    第6章 永遠の外国人でいいのか

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    [ 参考となる書評 ]

  • 今日、在日韓国人は政治的権利を除くと日本人とほとんど変わりのない権利、義務関係の中で生活している。
    在日韓国人社会には帰化タブーがあり、また在日韓国人が韓国籍を維持したまま生活することに対する日本社会からのモラルサポートもいつになく高い。
    52年から99年までの間に韓国朝鮮籍から日本国籍を取得した在日は約23万人。たいして維持してる特別永住者が52万人。
    在日韓国人にとってニューカマーは扱いにくらい。

  • 1952年から99年までの間に日本国籍を取得した在日の数は約23万人。対して、今なお韓国・朝鮮籍を維持している人は52万人だそうである。

    この問題(在日の方たちの国籍の問題)は微妙な背景があるし、最終的には彼らの問題であるので、日本人である私が「どうすべき」と言うつもりはないが、氏の「日本国籍を取得すべき」という論には大変に説得力がある。

    日本人である私からの意見としては、「帰化」という言葉はどうも響きがよくないと思う。何だか、身も心も「日本人」になりなさい、と言われているようで。。。
    このように「国籍」と「民族性」を一緒にしてしまうような単語は廃止し、「国籍」と「民族」は切り離し、「日本国籍の韓国人」という生き方が何の違和感もないような社会整備が進むべき方向だと思う。

    ただ、現在の帰化手続きはそれなりに煩雑で時間も掛かるし、「帰化」するなどというと一族から批難されるような雰囲気もまだまだ強いだろう。
    永住権を持った在日の方同士が結婚されて日本で子供を出産された場合には特例措置として「出生地主義」を取り、20歳までは二重国籍を認め、それまでに本人に選択をさせる、などという形が取れないものだろうか、と思う。

    それで、「いや、自分は韓国籍・朝鮮籍で生きるのだ」という選択をされるのであればそれはその人の選択である。(但し、日本の国政参政権が与えられないなど、一定の不利益があることが仕方がない)

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著者プロフィール

鄭 大均(てい・たいきん):1948年岩手県生まれ。韓国系日本人。専攻は日韓関係論、在日外国人。立教大学、UCLA で学び、81年から95年まで韓国の啓明大学校外国学大学等で教鞭をとる。現在は東京都立大学名誉教授。著書に『増補版 韓国のイメージ』『日本のイメージ』『在日の耐えられない軽さ』(いずれも中公新書)、『在日・強制連行の神話』(文春新書)、『韓国のナショナリズム』(岩波現代文庫)、『韓国が「反日」をやめる日は来るのか』(新人物往来社)、『日韓併合期ベストエッセイ集』(編書、ちくま文庫)などがある。

「2023年 『隣国の発見』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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