国債破綻ドミノ 日本国はいくら借金できるのか? (文春新書 849)

著者 :
  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (233ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784166608492

作品紹介・あらすじ

欧州の金融危機は対岸の火事ではない。ギリシャよりはるかに深刻な財政状況を年に約30兆円増える借金がさらに圧迫。早ければ7年後には、国の借金が、個人金融資産1500兆円を上回る事態が生じかねないのだ。日本破綻の「Xデー」は近い-。

感想・レビュー・書評

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  • 色々なことが分かった。国債の価値が上がると金利が下がる。価値が下がると金利が上がる。日本でGDP比200%にも近い国債の残高があるのに日本国債が暴落しないことも。しかこれは未来永劫に続くわけではない。政府債務が国民の個人金融資産を越えてしまえば日本国債の信頼性が失われてしまう。それまでが後10年以内か。実際には6〜7年か、あるいは市場が見越してもっと早くか。

  • ロシア、ギリシャ、アジア通貨危機などの実例をもとにデフォルト時の国家のイメージが湧く。2012年の本だが既に国債はいつかは破綻、その時期は2018-2020年頃ではないかと書いている。そしていまは2017年。

  • 【日本国破綻のXデーを予測する一冊】
    1200兆円もの借金がある日本。国民の個人貯蓄の合計は、ローンなどの負債を引き算しないならば、1400兆円ほど。

    日本の国債が日本国内で消費される以上は問題ないとされているが、あと200兆ほどでその前提が崩れていく。

    膨大な個人貯蓄、経常収支黒字、債権大国
    という3つの条件があることで、ここまで借金があっても国債の金利が低く保てている日本。その最初の前提が崩れるのたらどうなるのか・・・

    本を読んで一番知りたい「日本破綻の日」が、一番最後に書いてある点で、本としては3流だけれども、それまでの説明は流れとしては美しく、理解しやすい。

    「でん助」パートはなくてもいいじゃんと思うけれど(そこを読み飛ばしても何も問題なかったので)、非常に勉強になった。

  • 日本の借金の状態が書かれている本。
    あまり記憶に残っていない=それほどたいしたことがなかった。
    財政破たんは確実に来ることがわかった

  • 2012年発行。早ければ7年後には国の借金が個人金融資産を上回る事態生じかねないと。警鐘は鳴らしているけどこれといった解決策の提示はなし。

  • 第1章 ギリシャ発ユーロ圏へ・危機の連鎖

    第2章 米国債格下げの衝撃

    第3章 国債は「絶対安全」ではない
    ロシアとアルゼンチンで起きたこと

    第4章 「火車」の上の日本財政
    ギリシャ危機どころではない

    第5章 「デン助」と呼ばれた男

    第6章 「未達」から破綻へ

  • 平易な文章で丁寧に説明されていて解りやすかったです。2021年に政府債務が個人金融資産を食いつぶす!あと10年もないですね。戦々恐々です。どうしたらよいものか?

  • まもなく1000兆円を超える日本の借金。雪だるま式に増え続ける借金に日本人はみな不安を感じているにもかかわらず、決められない政治が故に拡大は止まらない。このままいけば7年後に借金は1500兆円を超え、デフォルトを迎える。デフォルトとなれば、公務員は30%減、給与も30%減、ボーナスゼロ、年金も30%減となり、民衆は暴徒と化す。ギリシャ以上の悲惨な状況が日本で展開することとなる。消費税を増やせば税収が減るという懸念もわかるが、まずは増税し緊縮財政をとらなければ未来は確実にない。増税が本当の意味でうまくいかなければ戻すこともできるのだから、まずは一歩を踏み出す勇気をもって、政治に決めていただきたいものである。

  • 1154兆円.11年9月末での国と地方の債務の残高だ.恐ろしい数字であるが,財政破綻を救う手は歳出削減だと著者は主張している.増税も選択肢の一つだが,歳出削減に重点を置くべきだと述べている.同感である.

  • 日本の財政の見通しには当然楽観論と悲観論がありますが、本書はどちらかというと、冷静に状況を記載した本だと思います。
    ギリシャの例を引き合いに出すまでもなく、このままの財政のポリシーが続けば、国債の未達から始まり国債価格の暴落、長期金利の上昇、といった事態が程度の差はあれ起こるのでしょう。

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著者プロフィール

川北隆雄(かわきた たかお)
1948年、大阪市に生まれる。東京大学法学部卒業後、中日新聞社入社。同東京本社(東京新聞)経済部記者、同デスク、編集委員、論説委員、政府税制調査会専門委員などを務める。現在、ジャーナリスト、専修大学非常勤講師。著書に『日本国はいくら借金できるのか』(文春新書)、『財界の正体』『通産省』『大蔵省』(以上講談社現代新書)、『経済論戦』『日本銀行』(以上岩波新書)、『図解でカンタン!日本経済100のキーワード』(講談社+α文庫)、『「財務省」で何が変わるか』(講談社+α新書)、『国売りたまふことなかれ』(新潮社)、『官僚たちの縄張り』(新潮選書)『データベース早わかり』『通産・郵政戦争』(以上教育社)

「2014年 『「失敗」の経済政策史』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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