国債破綻ドミノ 日本国はいくら借金できるのか? (文春新書 849)
- 文藝春秋 (2012年2月20日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (233ページ)
- / ISBN・EAN: 9784166608492
作品紹介・あらすじ
欧州の金融危機は対岸の火事ではない。ギリシャよりはるかに深刻な財政状況を年に約30兆円増える借金がさらに圧迫。早ければ7年後には、国の借金が、個人金融資産1500兆円を上回る事態が生じかねないのだ。日本破綻の「Xデー」は近い-。
感想・レビュー・書評
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色々なことが分かった。国債の価値が上がると金利が下がる。価値が下がると金利が上がる。日本でGDP比200%にも近い国債の残高があるのに日本国債が暴落しないことも。しかこれは未来永劫に続くわけではない。政府債務が国民の個人金融資産を越えてしまえば日本国債の信頼性が失われてしまう。それまでが後10年以内か。実際には6〜7年か、あるいは市場が見越してもっと早くか。
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ロシア、ギリシャ、アジア通貨危機などの実例をもとにデフォルト時の国家のイメージが湧く。2012年の本だが既に国債はいつかは破綻、その時期は2018-2020年頃ではないかと書いている。そしていまは2017年。
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【日本国破綻のXデーを予測する一冊】
1200兆円もの借金がある日本。国民の個人貯蓄の合計は、ローンなどの負債を引き算しないならば、1400兆円ほど。
日本の国債が日本国内で消費される以上は問題ないとされているが、あと200兆ほどでその前提が崩れていく。
膨大な個人貯蓄、経常収支黒字、債権大国
という3つの条件があることで、ここまで借金があっても国債の金利が低く保てている日本。その最初の前提が崩れるのたらどうなるのか・・・
本を読んで一番知りたい「日本破綻の日」が、一番最後に書いてある点で、本としては3流だけれども、それまでの説明は流れとしては美しく、理解しやすい。
「でん助」パートはなくてもいいじゃんと思うけれど(そこを読み飛ばしても何も問題なかったので)、非常に勉強になった。 -
日本の借金の状態が書かれている本。
あまり記憶に残っていない=それほどたいしたことがなかった。
財政破たんは確実に来ることがわかった -
2012年発行。早ければ7年後には国の借金が個人金融資産を上回る事態生じかねないと。警鐘は鳴らしているけどこれといった解決策の提示はなし。
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第1章 ギリシャ発ユーロ圏へ・危機の連鎖
第2章 米国債格下げの衝撃
第3章 国債は「絶対安全」ではない
ロシアとアルゼンチンで起きたこと
第4章 「火車」の上の日本財政
ギリシャ危機どころではない
第5章 「デン助」と呼ばれた男
第6章 「未達」から破綻へ -
平易な文章で丁寧に説明されていて解りやすかったです。2021年に政府債務が個人金融資産を食いつぶす!あと10年もないですね。戦々恐々です。どうしたらよいものか?
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1154兆円.11年9月末での国と地方の債務の残高だ.恐ろしい数字であるが,財政破綻を救う手は歳出削減だと著者は主張している.増税も選択肢の一つだが,歳出削減に重点を置くべきだと述べている.同感である.
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日本の財政の見通しには当然楽観論と悲観論がありますが、本書はどちらかというと、冷静に状況を記載した本だと思います。
ギリシャの例を引き合いに出すまでもなく、このままの財政のポリシーが続けば、国債の未達から始まり国債価格の暴落、長期金利の上昇、といった事態が程度の差はあれ起こるのでしょう。