- Amazon.co.jp ・本 (222ページ)
- / ISBN・EAN: 9784166608966
作品紹介・あらすじ
当代随一の名文家が文章術の秘密を初めて明かした!
読者新聞の看板コラム「編集手帳」を十年以上に亘り執筆してきた著者が名文の生まれる裏側にご案内。
「私の“文章十戒”」「刑事コロンボの教え」など、笑って、胸打たれて、ためになる―前代未聞の文章読本。
感想・レビュー・書評
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第一感を捨てる
身に留めたい学びだった
ついつい初稿や直感を採用して推敲の重ねが疎かになり、最初の文章を採用してしまいがちだけど、将棋の戦法のように、推敲を丁寧に時間をかけてコラム内容を磨き上げる工程を大事にできるライターでありたいと思えました。
見出しがないからいかに通りすがりの人に目を止めて読んでもらう文面を書けるか。
天声人語に然り、200字のなかに詰まった技術はあらゆることに生かせそうな気がした。作家のエッセンスが濃縮されている気がする
今後も学べる部分参考にさせていただこう。
本を読めてよかったです!
p.21
「わが詩法」
言葉は浅く
意は深く
by『水かがみ』
胸に留めてコラムニストになりたい。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
2016/11/25 読了
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文章を書くことが多い人に
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職業として文を書くことに対する真摯さと、他人の本を読んだ時に「こんな表現できたらいいな」という明るい憧れの気持ちが素敵だと思った。
自分は人に見せるための文は書いていないのだから、真似する技量も必要もないけれど、気持ちの面で参考になる部分がたくさんあった。
引用の手品師と言われているけど、手品でも何でもなく、努力と文章に対する愛の結果だと思った。
引用元の名ゼリフや名文も、それを自分の中で消化して、一度忘れて、何かの折に思い出して文にする。カッコいい表現をするだけなら知識を入れて体裁を整えればいいけれど、自分の考えていることとその表現が合っていることの方がずっと重要だと思った。
いっぱいメモしたり、手当たり次第本をんだりする気はないけれど、いつか自分の考えがうまく伝わるような表現ができるように、考えながら読むことくらいはできる気がした。 -
とても面白く読ませていただきました。
読売新聞の編集手帳を長年担当されていた方の文章術。
コラムやエッセイなど、物書きをするにあたり真似してみたい言い回しが多数。
逆に使うのを憚られる表現もまとめられていて、文章のテンポを意識する際に参考になった。
個人的には最後の言い回しノートが、ふとしたときに読み返して見たくなりました。 -
文章を書くことは難しいと思います。話す時より書く方が言葉がよく出てきます。でも、その言葉や文や文章が、読み手に確実に語りかけることができているかといつもはらはらします。自分一人で全責任を負えばよい時は幾分気持ちは楽です。ですが、グループを代表して発言するようなときは、本当にどきどきします。
ここには文章を書くときの心構えやヒントが鞄いっぱいに詰まっています。全部真似をするのか、一部を取り入れるかは考え方次第なのでしょう。
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コラムとは食前酒のようなもので、読者の感情に訴えかけるもの。ネタのストックの仕方や、禁止用語やありふれた・使い古された表現は使わないなど。文章を書くにあたってのヒントが盛りだくさん。もっとたくさん読書をしようと思うきっかけになった本。
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この方のコラムが大好きで、その文章術を学びたいと思っていたら、
あったのです。
含羞の中で、手の内を見せてくれる文章術。
読み応えたっぷり、大変役に立つノウハウを
講座に行ったかのように披露してくれています。
出会えてよかった、そう心から思える一冊でした。 -
読売新聞一面コラムの前担当者による文章術。筆者が文を作る上で自らに課した掟が開陳される。
掟はあくまで筆者のものだから、納得したり、取り入れたりするのは読み手次第だろう。
呼吸の乱れない文章、耳で書かれた文章を書くには、自分は語彙が足りないことを痛感した。