僕たちが何者でもなかった頃の話をしよう (文春新書)

  • 文藝春秋
3.75
  • (48)
  • (90)
  • (79)
  • (8)
  • (3)
本棚登録 : 1079
感想 : 109
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784166611188

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • iPS細胞研究の山中伸弥さん、将棋の羽生善治さん、映画監督の是枝裕和さん、京都大学総長の山極壽一さん。錚々たる顔ぶれの各界偉人たちの講演、そして4人それぞれと、研究者にして歌人でもある永田和宏さんとの対談を収録した一冊。

    さっくりと読める一冊です。内容も興味深い。ただやっぱりいささか駆け足というか、まだまだ導入部といったところで「完」となってしまう。どのかたのお話ももうちょっと深く聴きたい。まぁ、そう思わせることができたらこの本の目的は果たせたのかな、とは思うけど。
    本来の対象読者は若者とのこと。将来ある若人がたくさん読んでくれるといいな。若いときの可能性は無限だと思う、いつか未来も可能性も時間も有限だと気づいてしまうけれど、それでも確かに無限の世界が目の前に広がっていた時期が私にもあったのだと、そんなことを懐かしく思ってみたりもしました。

    永田和宏さんは、昨年度(2017年度)のNHK短歌で選者をつとめていらしたかたですね。どこかで拝見したお名前だと思ってたら…。

  • タイトルが興味を引いた1冊
    本当に凄い人たちが、目標を見つけたり、挫折したり
    若い頃の初々しくておもしろい話しが講演と対談と言う形で描かれている。

    また 登場する人たちがIPS細胞の山中伸弥さんや、将棋の羽生善治さん、
    その時はまだカンヌ映画祭のパルムドールは受賞していないけれど、ドキュメンタリーのような映画で定評のある是枝監督、
    京都大学の霊長研究の山極さんに関しては、名前は知らなかったがモンキーパークに何度も足を運んだ私としては、もう 興味津々のラインナップだ。

    どの人の講演内容も面白くて、機会があったら生のお話を聴きたいと思った。

    特に山極さんのゴリラとチンパンジーの社会、そして人間の社会における「目と目を合わせる」意味はとても興味深かった。
    「白目を持つのは人間だけ」という話の中で、目の動きから言葉がなくても感じる相手の感情、目での意思疎通・・・・
    メールやインターネットの世界に慣れて面と向かってのコミュニケーションが苦手になっていく人間たち。
    日々 感じていた事なので興味深く読めた。

    とても読みやすく、お勧めの1冊だ。

  • 「万引き家族」を見て、多彩な才能が認められている、是枝氏の本でも読んでみるかと探すとヒットした。題名を見てそんなこと言ったって凄いんでしょ?と思いながら読む。
    複数名の有名になる前の話の体でスピーチとインタビュー。
    是枝氏の「悪を排除して解決できることなんて、じつは大した問題ではない」という言葉はなるほど、社会問題にフォーカスしながら、悪にはフォーカス当てず、それぞれの想いを抱こう的映画の作り方にも反映されているなと、理解が深まった。
    山中教授の話も面白かった。

  • 羽生さん目当てで読んだけれど、山極さんのゴリラの話が素敵

    考え続けること、取り組み続けることでしか、どこかにたどり着く方法はないんだと改めて思える

    もう大人になりきった私は、何者かになれたんだろうか、そしてまだどこかに行けるんだろうか

  • 山極先生のパート、最初はもう読み飛ばしてしまおうかと(失礼・・)と思っていたけど、読み始めると面白く一気に読み終えてしまった。霊長類を研究することによって人間の本性を調査していく・・人間と霊長類の差って何なんだろう。同時期にalpha maleに関するTEDのプレゼンを見たりしたこともあり、人間の社会は生物のあるべき姿から捻じ曲がってしまっているよなと思ったり、でもそれが人間らしさなのかもしれないと思ったり。

  • 「若い人に贈る読書のすすめ2018」で紹介の本。
    iPS細胞の山中氏の話。意外とこの人、フランクなんだなあと思った。研究者って発想豊かだから、あんがい、こういう人が多いのかも。

  • 159

  • 「どこかで聞いたようなタイトルwww」と、最初はちょっと侮っていたけれど、とてもおもしろくていろんな示唆に富んでいた。なるほど、このタイトル以外あり得ないよなぁ。永田先生の思いが伝わってくるようだ。
    図書館で借りて読んだけど、買おうかな。

  • 講演会を聞いているイメージで、読み進められた。
    仕事に悩んだ時に読み返したくなる。

  • 山中さんと羽生さんの部分を読んだ。本のテーマとしては、この人たちも同じ人間なんだ、と親近感を持ってもらうところに目標があったようで、確かに、山中さんは偉人伝を読んだ時のような別次元感はなく、自分も、、、という気持ちになったが、羽生さんはやっぱり異次元だった。

    両者とも、それぞれの専門領域で見つけた勘所を語っていて、とても勉強になった

全109件中 61 - 70件を表示

著者プロフィール

山中伸弥 1962年、大阪市生まれ。神戸大学医学部卒業、大阪市立大学大学院医学研究科修了(博士)。米国グラッドストーン研究所博士研究員、京都大学再生医科学研究所教授などを経て、2010年4月から京都大学iPS細胞研究所所長。2012年、ノーベル生理学・医学賞を受賞。2020年4月から公益財団法人京都大学iPS細胞研究財団の理事長を兼務。

「2021年 『山中教授、同級生の小児脳科学者と子育てを語る』 で使われていた紹介文から引用しています。」

山中伸弥の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
恩田 陸
瀧本 哲史
エラ・フランシス...
リンダ グラット...
三谷 宏治
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×