世界一ポップな国際ニュースの授業 (文春新書 1266)

  • 文藝春秋
4.18
  • (4)
  • (5)
  • (2)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 97
感想 : 10
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784166612666

作品紹介・あらすじ

映画を見るように、国際ニュースがわかりやすく読みとける。

・トランプなき世界を、バイデン新大統領はどう導くのか?
・中国の野望はどこまで肥大するのか?
・現実味を帯びてきた第3次世界大戦の勃発地は?

【まえがきより】
 石田「藤原さんとは、あるテレビ局の番組審議会でご一緒していて、みんなでお弁当をたべているとき、今回のきっかけになる話題が出たんですよね。最近、テレビを見ていても世界のニュースが少なくなったし、今の若い子は海外の翻訳小説も読まなくなって、世界に関心を持たなくなってますよって」
 藤原「そうでしたね。それで石田さんが、たとえば映画『アベンジャーズ』一本を見るくらいの気持ちで、手軽に読める本を作れないでしょうか、とおっしゃった。それで私が思わず、それはぜひ作ったらいいですねとポロリと言ってしまった(笑)」
 石田「世界の今のカタチが二時間でわかる初心者向けの本ですから、優秀なガイド役が必要です。若い人がフェイクニュースと闘う力にもなる。もちろん、うってつけの専門家が目の前にいたから、水を向けたんですけどね」
 藤原「うれしかったです。それに、国際情勢に興味を持ちはじめた高校生でも読める本は、意外と少ない。大学に入学する前に、これだけ読んでおけば、後は自分で学ぶことのできる基礎となる新書を作る意味が十分にあると思いました」

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 国際政治学者の藤原氏と小説家の石田氏の対談をとおして主に現在の世界情勢を知ることができる。その分野の知見をもってすれば、世のなかで起きていることはわりと説明がつくんだなあという印象。
    横暴に思えるロシアにしても中国にしても、根っこでは被害者意識に立った対外的な態度なのだというような見方は目からウロコのようでいて納得いく。どこの国も、そしてたぶん人間にしたって多くが被害者意識でいるんだよね、きっと。日本だって原爆落とされたことは声高に主張するけど、朝鮮半島や満州などで何をやってきたのかと言われれば途端に頑なになるじゃない。強気じゃなくて弱気や怖れやトラウマ的なものが横暴や頑なさを招くのだろう。
    何がきっかけか、藤原氏のことを私はけっこう信頼しているんだよね。新聞の真面目なコラム記事やテレビで真面目に解説する姿しか知らなかったけど、この本ではけっこうくだけた感じ。藤原氏の言葉のところに「(笑)」なんてあると、当たり前のことながら、こう言う人も笑うんだと思っちゃう。映画好きだったり少年時代をニューヨークで過ごしたということも初めて知った。石田氏については偏見だけどナンパな感じの人だと思っていて、引き続きそんな印象。

  • すらすら読めた。戦争なんて起きないだろうと考えて生きてきたけど、よく考えると大戦は意外とこないだの話。世界が平和であることをただただ願う。

  • 国際社会に中国に対する脅威論があったのと度応じに、中国内部にも国際社会の脅威論があった。冷戦が終わったら中国を封じ込めにかかるんどおえはないかという恐怖。
    中国経済の衰退はコロナの前から始まっていた。コロナは党の社会統制に響きかねない甚大な危機だった。
    北朝鮮にとって最優先課題は金王朝の維持。そのために核兵器を開発した。

  •  「高校生でも読める本」との触れ込みで、情勢を地域ごとに薄く広く語り、対談形式で読みやすい。と言って中身もちゃんとある。古いものも含め、映画や洋楽に多く言及されている。
     他方、入門書のためかざっくりした言い切り表現が多い。「文在寅大統領は歴史問題を政治利用」と言い切るなど、各地域の専門家から見ると気になる点が細部にはあるかもしれない。

  • 東大の藤原教授と石田さんが対談形式で「世界のニュースを『アベンジャーズ』を一本見るくらいの気持ち」でまとめられた一冊。
    帯に書いてある「2時間でゼロからわかる世界情勢」のキャッチコピーに違わぬ素敵な内容だった。
    何より驚いたのはお二人の博識っぷり。学力と違ったインテリジェンスを感じた。
    誤解を恐れずに言えば本当に頭の良い人達ってこういう方達なんだろうな~という感想。
    とても憧れます。

全10件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

東京大学社会科学研究所教授

「2012年 『「こころ」とのつきあい方』 で使われていた紹介文から引用しています。」

藤原帰一の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×