新装版 竜馬がゆく (8) (文春文庫) (文春文庫 し 1-74)

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  • Amazon.co.jp ・本 (441ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167105747

感想・レビュー・書評

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  • 大政奉還直前まで奔走し、天命をまつ。
    まさにどれだけ、竜馬は日本国中歩いたのだろうか…行動力、思考は、幕末期には、特異的である。


    郷士だった彼が、生涯こだわったものは、憎しみからは何も生まれない。
    私心を捨て事を成すことだけに生きる姿を見せつけられた。

    この物語を多くの人に知ってもらいたい良書である。

  • つわものどもが夢のあと・・・

  • 時代小説の名作(代表作、入門の一冊)。

    全8巻、約3500ページ。生まれて初めて、こんな長編小説を読みきりました。GWの連休から詠み始め、読破までかかること20日。飽きそうになる時も正直、ありましたが、読み始めると止まらないおもしろさがありました。

    幕末、日本史が好きになる8冊。おもしろかったぜよ。

  • 読み始め…10.8.17
    読み終わり…11.3.19 ・オットの本棚より・

    やっと読み終わりました~。…まずはこれが第一声です。昨年の大河ドラマに影響され、やはり本を通した中でも坂本竜馬という人物に触れてみたくなり読みました。歴史時代小説という類は、様々な作家さんが事実と空想を交えながら作家さん独自の観念で書かれていることが多いようなので、ドラマの原作とは違う作家さんの本を読んでみようと選んだのが司馬遼太郎さんの「竜馬がゆく」でした。

    ドラマと歴史小説。作家さんが違うのですから当然ですが、話そのものの流れは同じでありながら、やはり登場人物やその人物のちょっとした人間性などには違いがあって小説の中での坂本竜馬伝も十分に楽しめました。

    だけど途中、歴史的な難しい内容のところには何度も息詰まり・・・そのたびに斜め読みした部分も多しでした。(苦笑)でもこの斜め読み、慣れると結構イケるものですね。
    いつ・・・誰が・・・どうして・・・こうなった。極めつけな部分はしっかり読み間は流してしまう。これだけでも起承転結だいたいのことはつかめてしまいます。(笑)

    それにしても坂本竜馬さん。いったいどれだけ歩いたの!?高知、東京、大阪、京都、長崎。この時代の人なら歩くということは竜馬さんに限らずなのでしょうけれど、脱藩して身一つ 自分の夢に向かってひたすら歩く・・。その光景には沸々沸々と漲る若い力を感じます。凝縮された青春時代を純粋まっしぐらに生き抜いた人だったのでしょう。

    今回読んだ文庫本はオットが高校生時代に読んだ本でした。私も20代の頃坂本竜馬関連の小説は一度読んではいたのですが著者名も著書名もすっかり忘れてしまい・・。

    今と昔、文庫本の文字の大きさがずいぶん違いますね。細かい文字(1975年版)にはちょっぴり疲れも。

  • 読み終わるのがもったいない。

  • 10月からちまちま読み進めてきた歴史大長編をようやく読み終えた。達成感。

    「燃えよ剣」にハマり、新撰組側からだけでは歴史観が偏るから、違った方向から幕末の勉強をしよう、と読み始めた本書。
    攘夷がさかんに叫ばれた当時、幕府がどんな状態にあって、土佐や長州、薩摩はどういう立場でどう動いていたかとか、さっぱりわからないでいたことが見えてきた感じです。教科書では薩長同盟、大政奉還、すっごいさらーっとやるけど、これらを成し遂げるのは本当に本当に難しいことだったのだね。

    時代の先の先を見据えていた時勢観とか、藩や幕府なんて小さいものに捉われない感覚からは、見てる世界の桁はずれな大きさを感じさせるのに、竜馬の人間性によるものなのか、そこに全くの汚れや邪心が感じられないのがすごいところ。何か、キラキラしてんだよなあ。無邪気で。

    竜馬が暗殺されてなかったら、今頃日本の形も違ってたのかな、と思うけど、その辺は誰もが考えることなんでしょうな。
    彼が今でも愛される理由がわかった作品でした。
    時間かかったけど、読んで良かった。

  • あくまで小説ではあるのだけれど、すべて本当なのだとつい信じたくなる。
    変革期にはすごい人がたくさん現れるからおもしろい。

  • 大政奉還成る。陸援隊は白川屋敷へ。岩倉具視、永井尚志、英国公使パークス、土佐藩後藤象二郎。龍馬生家に帰る。新選組近藤勇、陸奥陽之助、十五代将軍徳川慶喜。世界の海援隊でもやりましょうかな。越前福井の三岡八郎。近江屋、竜馬、中岡慎太郎の暗殺。よく生きた。名作。

  • この長い物語も、おわろうとしている。人は死ぬ。竜馬も死ななければならない。その死の原因がなんであったかは、この小説の主題とはなんのかかわりもない。筆者はこの小説を構想するにあたって、事をなす人間の条件というものを考えたかった。それを坂本竜馬という、田舎うまれの地位も学問もなく、ただ一片の志をもっていた若者にもとめた。主題はいま尽きた。その死をくわしく語ることは、もはや主題のそとである。竜馬は暗殺された。暗殺などはたとえば交通事故とすこしもかわらない。暗殺者という思慮と情熱の変形した政治的痴呆者のむれをいかにくわしく書いたところで、竜馬とはなんの縁もない。そのためこの小説ではかれらの白刃のひかりに触れるのみにとどめる。しかし筆者には、この小説を書きつづけてきた余熱がのこっている。その余熱を散じたいがために、あとがきのなかでそれらのことに触れたい。

  • 読んだのは、3回目でした。やはり、大政奉還を実現させていく姿は凄いものがあった。佐幕派と倒幕派の両方から命を狙われる可能性がある中をやり遂げた。しかし、突如、最期の時を迎える。わかってはいるが、龍馬さんとお別れかと思うと寂しくなった。

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著者プロフィール

司馬遼太郎(1923-1996)小説家。作家。評論家。大阪市生れ。大阪外語学校蒙古語科卒。産経新聞文化部に勤めていた1960(昭和35)年、『梟の城』で直木賞受賞。以後、歴史小説を次々に発表。1966年に『竜馬がゆく』『国盗り物語』で菊池寛賞受賞。ほかの受賞作も多数。1993(平成5)年に文化勲章受章。“司馬史観”とよばれ独自の歴史の見方が大きな影響を及ぼした。『街道をゆく』の連載半ばで急逝。享年72。『司馬遼太郎全集』(全68巻)がある。

「2020年 『シベリア記 遙かなる旅の原点』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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