ライトニング (文春文庫 ク 5-1)

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  • Amazon.co.jp ・本 (552ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167109080

作品紹介・あらすじ

いまは流行作家としてときめくローラ・シェーン、かつては孤児院で辛酸をなめた薄倖の美少女だった。これまでの生涯、何度か人生の危機や事故に見舞われそうになったが、そのつど、どこからともなく立ち現われて危難から救ってくれた"騎士"がいた。そのたびに、空には閃光が…。ジャンルを超えた傑作スーパー・スリラー。

感想・レビュー・書評

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  • クーンツにしては、という云い方は失礼かもしれないが、複雑なプロットの物語でかなり読むのも苦労をした。
    タイムトラベル物の一つなのだが、とにかく複雑な構成。パラドックスに関してかなりの時間を費やして考察を行った節があるのだが、最後の敵クライトマンがクリーゲルのチャーチルとヒトラーに対して行った工作が成功した後にも存在していたのは何故?などという疑問もある。
    先に読んだ『奇妙な道』にアイデアは似ていると思う。特に防戦に失敗して主人公が死亡した後に、別の手段でやり直しが効くところは正にそっくりだ―まあ『奇妙な道』の方は何度も何度も繰り返され、アンフェアな印象があったのだが―。
    しかし、いつものクーンツ作品と違い、事件解決後の後日談があるのも珍しい。ここまでするのならもう一つサプライズがあっても良かったかなとも思ったが。
    しかしローラの半生を丹念に描くところなんかはシドニー・シェルダンの小説を読んでいるかの如くで、特に『ゲームの達人』が発表された年とこの作品が発表された年とを比較してみるのもまた一興だろう。

  • 内容(「BOOK」データベースより)
    いまは流行作家としてときめくローラ・シェーン、かつては孤児院で辛酸をなめた薄倖の美少女だった。これまでの生涯、何度か人生の危機や事故に見舞われそうになったが、そのつど、どこからともなく立ち現われて危難から救ってくれた“騎士”がいた。そのたびに、空には閃光が…。ジャンルを超えた傑作スーパー・スリラー。

  • 面白かったなぁ。最近、復刊されていたよね。新しい読者さんが増えていると良いな。

  • タイムトラベラーもの。少女の守護天使が未来ではなく過去から来る(ネタばれゴメン)のが珍しかった。守護天使の正体がわからない前半のほうがサスペンス色が強くて面白かったな。後半、あの有名人二人の描き方がさもありそうでニヤリとさせられた。女性二人の友情の強さと、常にユーモアと優しさを忘れないタフな生き方が悲惨な状況の中でも爽やかさを感じさせる。2013.6

  • ディーン・クーンツは面白いと3ヶ月ほど前に勧められ、最初の作品から読もうと思ったが、調べてもよくわからなかったので文春文庫の古い順から読むことに。

    時間旅行物で旅行者が現れる時に稲妻のような光が現れ、それを「ライトニング」と呼んでいる。

    この種のジャンルによく使われるタイムパラドックスの理論付けが、感心はしないけど一応納得できていいと思う。

    時間の流れを変えてはいけないのにヒロインを何回も助け、それにそむき自分の命も狙われかねない理由が、一目惚れとは……。そこまで美しいといわれる人に会ってみたい。

    その後、本著者作品を調べたら大体の出版年がわかったので、最初から読み進めたいと思う。

  • 未来からと過去からの視点で書かれたタイムトラベル系サスペンス+ロマンス+友情。読み出すと止まりません

  • 色褪せないSFの傑作と評価が高い作品だ。

    運命に翻弄される少女を救いにどこからか現れる金髪の男。少女は彼を守護天使として心の支えに生きてきた。それは孤児院で出会った生涯の親友にも打ち明けることのないささやかな秘密だった。母を亡くし、優しい父も彼女を残して逝ってしまった。人生の危機に直面する度に現れるこの男は何者なのか。

    やがて日々は過ぎ、美しく、文学界の若き才媛として花開いた彼女は良き伴侶と息子を得て人生の幸福を実感する毎日を送っていた。やがて来る運命の過酷さも知らずに。

    主人公のローラがとにかく逞しい。
    また謎めいた守護天使の男の正体が明らかになるにつれて人間らしい憂いと苦悩が肉付けされていく過程もよかった。主人公ローラの半生にあたる期間が描かれる長編だが、テンポがよく一気に読み進めることができた。
    途中、タイムパラドックスの説明にページを割かれるが、SFのリアリティがなくとも人間ドラマとして十分楽しめた。

  • SFハードボイルドなハーレクインロマンス。しかもよく出来ている話。わくわくしたい人は是非!

  •  時間旅行モノですが、ちょっと科学的に遅れてるところもあります(パラレルワールド説を採ってないから)。
     ただ、つじつまをあわせてるこの技術はすごい。

  • のっけから息もつかせぬような展開物語が進む。
    人の運命って・・・本当に、繰り返し辻褄を合わせるため試練が訪れるのだと何度も思わせる物語。
    クーンツを読むなら、これは絶対オススメ! 心臓の動悸が止まらなくなる(笑)

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