- Amazon.co.jp ・本 (388ページ)
- / ISBN・EAN: 9784167136147
作品紹介・あらすじ
が不安げに窓の外をうかがう回数が日ましにふえてくる。あいつが、殺戮と破壊の本能が植えつけられた怪物のが、刻々と近づいているのだ。正反対の使命を組みこまれた二頭の変異種の宿命の対決が迫る。そして、その刻に向かって、孤独な男と女がしっかりと結ばれ、闘う力を得てゆく…。
感想・レビュー・書評
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国の研究によって人間の言葉がわかる知性を持つ犬アインシュタイン
同研究の軍事兵器として開発されたアウトサイダー
自分の意思に関係なく怪物として生きるしかないアウトサイダーが哀しい。
章に「守護者」というタイトルがつけられていた。本のタイトルであるウォッチャーズは、家族や友人などお互いを守る者と言う要素もあるのだろうけれど「アウトサイダー」が自分の醜い姿を見られたくないため必ず目をくり抜いて殺す。"彼の姿を見た者達"という解釈もできるような話だった。
上巻では脇役だった人が意外に活躍するながれはやはり好物です。こういうベタさがないと物足りなくて…助かります。
そして殺し屋ヴィンス…仕事をする際「(命をくれて)ありがとう」と涙を流しながら被害者の命のエネルギーを吸収し「不死身」になることが目標という考えの人物だったので、純粋にそれを目指して仕事をしてるのかと思いきや、アインシュタインを捕獲して金を手に入れたいという下衆な要素も持ち合わせてる狂ったバランスでやっぱりこういう変態を描かせるとクーンツすごいなって思いました。ちょっと濃すぎたけどヴィンスが動き出してからは怒涛の展開でした。
終わり方もよくあると言えばそうなんだけど、良し。
…そして後継作品(現在2021年4月17日)はどういうことになってるのか楽しみなので読んでみます。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
(上巻の感想からの続き)
しかしこの結末で非常にニュートラルな感慨を抱け、最後の静謐なエピローグがより際立って感じた。
これこそがまさに単なる物書きと作家とを隔てるサムシング・エルスなのだ。
しかもクーンツの悪い特徴である素っ気ない結末で締め括られるわけでなく、カチッと最後のピースが当て嵌まるかの如く、素晴らしいエンディングを用意しており、心にずっしりとストーリーが残った。殺し屋ヴィンス、追跡者レミュエル、これら脇役が全てプロットに最後の最後まで機能しているのもクーンツにしては珍しい。
文句なく満点である。 -
犬好きはぜひ!みたいな惹句にひかれて読んだ。アイシュタインは確かに愛されて然るべきキャラクターだけれど、それよりもアウトサイダーの存在が哀しすぎて辛い。これからあのアニメ鼠を見るたびに哀しくなりそう。
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面白い!
知性と気高き魂を持つ犬、これが本当に魅力的です。
途中に入る殺し屋のシーンは、ちょっとしんどいけど、
この犬に関わる人々が、心惹かれてしまうのが、よく分かる。
でも、それと同時に、アウトサイダーの悲哀と絶望を思うと、泣けてくる。 -
後半、アウトサイダーの掘り下げにもう少しページを割いてくれたら、この可哀想な生き物のラストシーンがもっと活きたなぁ、と。
ヴィンスみたいな狂人の出番が多かったので、余計にそう感じてしまう。 -
文句なしの一気読み星5つ!
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この作家の本は 読みやすいし
犬が大好きなので とても楽しめました。 -
カリフォルニアが舞台で、いくつか地名が判るところもあり、懐かしく感じた。ラスベガスのホテル、小さく雰囲気の良いカーメル、海辺のビッグサー。
話が上手くいき過ぎ、まとまり過ぎとも思えるが、とても落ち着く終わり方が心地よいのも確か。