池袋ウエストゲートパーク (文春文庫 い 47-1)

著者 :
  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (367ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167174033

感想・レビュー・書評

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  • マコトにとって、
    最初のトラブルシュート。
    全ての始まり。

    私にとって、
    最初の小説でした。
    全ての始まり。

    このスピード感!
    そしてマコトの語りへの親近感!

    このシリーズは、私が一番好きな
    シリーズです。

    IWGP最高!

  • どの話も面白かった。この先続編にどうつながれていくのか楽しみ

  • 石田衣良先生の作品を全て読んでいないのに、一番を決めつけるなど、おこがましいにも程がある、とファンの方からは言われちゃうかもしれないけど、私個人としちゃ、石田衣良先生の作品をまだ読んだ事がない方にお勧めするのであれば、この『池袋ウェストゲートパーク』だ。
    令和となった今、読んでも、この作品には古臭さがない。確かに、時代背景や登場する人物の持つアイテムなどは当時のモノではあるが、彼らの生き様や言葉、行動は実にスタイリッシュで、アグレッシブ、そして、生命力に満ち溢れているので、読み手の心へ真っ直ぐに突き刺さってくるのだ。
    この作品は既に、漫画化、ドラマ化、アニメ化されているが、私としてはもう一度、漫画化してほしい、と思っている。これだけ良い作品なので、相当な実力がある漫画家でないと尻込みはしてしまうだろう。一漫画読みとして推薦したいのは、西川秀明先生と大暮維人先生。この二人のどちらかであれば、原作ファンも納得の漫画を描いてくれるんじゃないだろうか。

    この台詞を引用に選んだのは、他の台詞以上に、石田先生が、読み手に伝えたい、訴えたい、響いて欲しいと願う”何か”を感じ取ったので。
    何が、どう良いのか、上手く説明できない自分がもどかしく、小説家を目指している身なのに、これでいいのか、と悩んでしまうが、だからこそ、私には、この台詞が特に強く印象に残るんだと思う。
    自分たちの弱さ、狡さ、愚かさを自分たちで認める事で生まれる、見えてくる、気付ける、本当の強さがあるんじゃなかろうか。
    きっと、それに全員が気付ければ、この世から、大きい戦争は無くなるんじゃないか、と思う一方で、気付けない、と言うより、気付かせないようにしている大人がいる以上は無くならんだろうな、と思ってしまう。
    「おれたちはみんな弱い。だから嘘をつくことがある。おれたちはみんな臆病だ。だから武器をもつこともある。おれたちはみんなバカだ。だから傷つけあうこともある。でも、おれたちは許すことができる。誰がついたどんな嘘だって、きっと許せるんだ」(by真島誠)

  • 喧嘩してぇ!!

  • 何度めかわからないくらい読み返しました。
    年明けにNetflixでドラマが配信されて、そちらも観返しました。
    アニメも録画したのを観返しました。

    原作1巻は「少し大人なドラマとアニメの融合」っていう感じです。
    (登場人物と主人公マコトの関係性も少し違っています。)

    ストラングラーと友人リカの殺人事件の真相、同級生のサルと和範と解明する羽沢組組長の娘の失踪事件、ヤクの売人ヘビーEから同級生·千秋の恋人を守るための駆け引きなど、このへんはドラマ中心。
    最後のGボーイズとRエンジェルスの抗争は、完全アニメに寄せた内容(アニメで加奈は出てなかったと思いますが。)になっており、オールドファンからすると、アニメとドラマのどちらのイメージも回想しながら読み返すことができました。
    (タカシのキャラは真逆ですが。)

    2000年前後の作品なので、時代を感じる描写もあり、また1巻ずつ読み返したくなりました。

    補足
    舞台の池袋に行ってみましたが、すっかり当時とは変わっています。

    あの当時は雑多で、なんとなく空気が荒んでいて、人混みでごった返した池袋のほうがワクワク感があったんですが、今は落ち着いた感がすごいあります。

    中学高校時代のことが懐かしく思い返されました。

  • 久々の再読。やっぱり一作目は抜群に切れ味がいい!人情物青春ストリート小説という感じ。レギュラーキャラとサブキャラの使い分けもうまい。まだマコトのお母さんがほとんど出てこないことだけがちょっとさみしい…。

  • 昔から大好きなIWGP。久しぶりに読んでなんとなく内容を覚えていても非常に面白かった。池袋は綺麗に変わりつつあるけど池袋に抱く半分憧れと半分怖いイメージは私の中では普遍。何年経っても色褪せない面白さ

  • テンポ良く軽快に話が展開していくので、
    とても読みやすかった。
    そして、主人公のマコトが魅力的すぎる!!
    一癖も二癖もある仲間をまとめ上げ、
    共に奔走する姿がカッコいい。
    あんな友達欲しいと思いました。

  • 結果的に長く続いているシリーズの「原点」ということになる。この「原点」の好さが発信され続けている訳である。
    手にした文庫本の奥付を視れば「2020年10月5日 第36刷」とある。その上に「2001年7月10日 第1刷」である。作品は1998年に初登場し、2001年に文庫本になっている訳だが、以降の20年間弱で「36刷」というのは、最早或る種の“古典”である。
    この最早或る種の“古典”という様相の第1作から、既に「一冊に4篇」という体裁になっている。
    この一冊には…“援助交際”で関係した若い女の「首を絞める」という妙な性癖の男が現れたと話題になっていた最中に、女子高生が死亡するという事件が発生し、男の正体を暴いて女子高生の死の真相を明らかにしようという一件…関係者の間で“姫”と通称されていたヤクザの組長の娘が行方を眩ませてしまったことから、何とか探し出そうとする一件…風俗嬢と交際していたイラン人が、風俗嬢が使ってしまっていた麻薬の件で激怒し、売人とモノを卸している暴力団員との取引現場を襲撃してしまい、「何とか件のイラン人を匿いたい」という切っ掛けで、池袋に進出しようとしていた売人の一味をはめようとする一件…池袋で最大のストリートギャングである<Gボーイズ>に対して、新興の<レッドエンジェルズ>が在ったのだが、どういう訳か“シヴィルウォー”(内戦)と呼ばれる事態に陥り、両者が争って様々な問題が発生していたが、それを何とか収拾しようとする一件…という4篇が収まっている。
    本作はシリーズの第1作だが、後々のシリーズで主人公のマコトが見せる種々のクラシック音楽を聴く趣味、ストリートファッションの雑誌でコラムを連載するようになったこと等の、契機になるような出来事が出て来る。近年の作品から最初期の作品へ遡るように読み進めて来たので、そういう辺りに酷く納得していた。
    市井の若者が出くわす様々な出来事、その関係者達、時に関係者達との色々な意味での交流、やがてハッピーエンドともその限りとも言い悪いかもしれない結び。作品が発表された時代の様々な様子を巧みに取り込みながら展開する物語である。敢えて申し上げると「少年漫画?」というような感も在るのかもしれない。とにかく愉しい。
    別段に用事も無く、この作品の時期と様子も変わっていることも承知しているが、「ウエストゲートパーク」こと池袋西口公園という場所に、何となく寄ってみたくもなる。今後も、このシリーズの関係作品を眼に留めれば、親しんでみたいと思う。

  • 電子書籍で読んだ。
    登場人物が魅力的で痛快な物語。続編が何冊もあるけど一巻で堪能した。

著者プロフィール

1960年東京生まれ。成蹊大学卒業。代理店勤務、フリーのコピーライターなどを経て97年「池袋ウエストゲートパーク」でオール讀物推理小説新人賞を受賞しデビュー。2003年『4TEEN フォーティーン』で直木賞、06年『眠れぬ真珠』で島清恋愛文学賞、13年 『北斗 ある殺人者の回心』で中央公論文芸賞を受賞。他著書多数。

「2022年 『心心 東京の星、上海の月』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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