電子の星 池袋ウエストゲートパークIV (文春文庫)

著者 :
  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (309ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167174095

感想・レビュー・書評

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  • この作品で石田衣良さんを好きになりました。

  • マコトの右フックと、
    タカシの、「仕事が必要だな」という言葉が
    印象に残りました。
    電子の星は、格差社会のお話。

  • 皆様ご存じの、池袋ウエストゲートパークです。

    今までご縁がなかったのですが、なぜかこの4巻から手を出しました。

    池袋育ちの、19歳のマコトが主人公です。

    池袋に起こる、様々なトラブルを解決していきます。

    解決方法が、今っぽい。

    Gボーイズって名前のギャングを使ってみたり。

    デニィーズで生活してる全身ピアスだらけの電脳マニアに頼ってみたり。

    はたまた同級生のヤクザの下っ端頼ってみたり。

    中学生のビルマ人をウリから救ってみたり。

    と、まぁ、俺の知らない世界が盛りだくさん。

    全4話収録されてます。

    表題作の『電子の星』が一番よかったな。グロイけど。

    シリーズを1巻から、読みみすすめていこうと思います。

    遅れてきたブームにワクワクしている今日この頃。

  • 振り返り読みです。

    東口ラーメンライン
    元Gボーイズメンバーの店に嫌がらせをする敵対店舗を撃退する話。
    ストーリーの中で、東口の外れにあったラーメン屋(無敵家、ばんから、光麺(光麺は既に閉店済み))も出てきて、親近感が湧きました。
    ドラマのスープの回とはほとんど内容は異なっているので、少し新鮮な感覚で読めました。

    ワルツ・フォー・ベイビー
    これはアニメでもそのまま放送された話。
    自分の息子が亡くなった事件の真相が、かつての息子の恋人によるものであり、最後にその真相を本人から明かされる少しナイーブな話。
    最後はすべてを受け入れた親父さんの優しさにほっこり。

    黒いフードの夜
    海外からやってきた売春少年とその家族(父親)を組織から救う話。
    この話は、今は裏社会に潜んでいるけど、今後公に広がって来る社会問題ではないかと思いました。
    先々のI.W.G.Pの話にもあるように、在日外国人に関わる問題の始まりのようにも感じました。

    電子の星
    最後の話は、話中の描写がリアルでグロテスクだったので、10数年ぶりに読みましたがはっきりと覚えていました。
    最後はいつものメンバーでアンダーグラウンドな池袋の闇を暴いていましたが、本シリーズらしさがあるといえばあったのでは?と思える話でした。(少し尻すぼみ感はありましたが・・・)

  • ラーメンの話から始まって人体損壊の話で終わる本ってなかなか無い。
    扱っている話題は暗くて粘性のあるものばかりだけど、それでもコミック感覚で読めるのがこのシリーズのいい所。とはいえ、最後の電子の星の重さはそれでは片付けられない程度だった。まだ負けてもいない奴は負け犬以下だっていうの、とても良い。

  • ラーメンラインが特に好きだ。ラーメン普段食べないけど文章のラーメンはおいしく食べられる。
    話がこなれてきて第一巻の勢いはないけど、安定感のある展開で良かった。四話目は少しグロかった…。
    レギュラーキャラもたくさん出てきて楽しい。

  • 相変わらずエッジの効いた表現が面白い。

    真島誠のスタンスが僕は好きです。
    中立的な立場で、冷静に物事を判断して大胆に行動する。

    自分を信用してくれる人を助けたいという熱い想いを持って行動することを、僕自身も大切にします。

  • 東口ラーメンライン、ワルツ・フォー・ベビー、黒いフードの夜、電子の星。短篇小説。
    キングタカシのボディガード、ツインタワーことタモツとミノルがGボーイズ引退後開店したラーメン屋七生、七生でアルバイトをしているリスのように小柄な女の子あずみ。
    あずみの暗い生い立ちと拒食症を隠しつつもラーメン屋七生を愛する健気な明るさと可愛さのあずみと、ボディガード時代には語られなかったツインタワーの優しさに涙。

  •  例によって例のごとく、主人公がOP過ぎるほどOP(チーマー、ヤクザ、かてて加えて警察までがバックについてる)なところが(致命的に)玉に瑕ながら、なんだかもう、どうでも良くなってきた( ´ ▽ ` )ノ
     趣向としてはマーロウやヴィク的正統派ハードボイルドの日本版なんだけど、孤独のコの字も虚無のキの字もなく、むしろ「水戸黄門」みたいな義理と人情、忠義と礼節、有無を言わせぬ勧善懲悪ドラマと割り切って読んだほうがいいのかもしれない、このシリーズ( ´ ▽ ` )ノ

     お話としては、ごくありきたりな第一話と第二話はともかく、社会の闇=移民問題に踏み込んだ第三話、心の闇=変態問題に切り込んだ第四話がとても興味深かった( ´ ▽ ` )ノ
     そうとう事前リサーチしたんだろうなあ( ´ ▽ ` )ノ
     解決法は安直といえば安直だけど、世の中すべてこんなふうにシンプルに片が付けばなあ、という作者&読者の願いを寓話的に表しているもの、とでも考えるか( ´ ▽ ` )ノ
     おもしろかった( ´ ▽ ` )ノ


     解説で千住明氏が「シリーズに次のドラマor映画化があったら」なんて書いていたけど、意外や意外、こんど(2020年)テレビアニメ化されるらしいね( ´ ▽ ` )ノ
     なんで今!?、とは思うけど、制作が動画工房ってことで期待大( ´ ▽ ` )ノ
     いま乗りに乗ってるスタジオで、技術力も高いし世界的にファンも多いから、IWGP(プロレスじゃない)も今後大きく世界に旅立っていくかも( ´ ▽ ` )ノ

    2019/11/26

  • ツインタワーのラーメン屋の災難の話。
    今回は暴力はなし。ツインタワーの人間味とマコトの絡みが小気味良い。いつものメンバーも活躍して、一件落着。最後はホロっとさせられる。
    御徒町のチームの話。
    たまたま通りかかった通りのロウソクの炎から物語が始まる。マコトが興味を持って追っていくうちにとんでもない事実が暴かれて、みんなが不幸になるのかの瀬戸際で、、、いい話になる。あんたの息子だったら誇りに思うという言葉にウルっとさせられる。

著者プロフィール

1960年東京生まれ。成蹊大学卒業。代理店勤務、フリーのコピーライターなどを経て97年「池袋ウエストゲートパーク」でオール讀物推理小説新人賞を受賞しデビュー。2003年『4TEEN フォーティーン』で直木賞、06年『眠れぬ真珠』で島清恋愛文学賞、13年 『北斗 ある殺人者の回心』で中央公論文芸賞を受賞。他著書多数。

「2022年 『心心 東京の星、上海の月』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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