- Amazon.co.jp ・本 (238ページ)
- / ISBN・EAN: 9784167316044
感想・レビュー・書評
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1990年上半期芥川賞受賞作。同時期には、その後同賞を受賞した奥泉光、小川洋子、荻野アンナが名を連ねていた。そうした中での受賞なのだが、この作家と編集者には本を売る気があるのだろうかと思う。『村の名前』―こんなタイトルに誰が魅かれるだろう。内容を読めば、それが世にも名高い村であったことがわかるのだが。作品には現代中国の寒村にまで及ぶ権力構造と、村の様子が強いリアリティを持って描かれている。シュールと評する委員もいたが、この小説はあくまでもリアリズム小説の、これまでとは違った方向からのアプローチなのだ。
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言葉が通じない、風習がまるで異なる、日本の常識も通じない。そんな異国で自己を保つのは難しい。外国に行ったことがないから想像だけど。弟は本当に存在するのだろうか。錯乱した母親の妄想が息子に浸透し、居もしない弟との思い出を捏造したのではないか。記憶は常に改竄される。しかし結局は現実を直視できないから、有りもしないものを見ることで逃避しているのではないか。という考え方はきっと底が浅いのだろう。探している弟かいつの間に自分自身になっているような危うさは、誰だって持っていると思う。
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和歌山などを舞台とした作品です。
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桃源郷? 一歩先には何が映ったのか。ミステリアスな結末。
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読んでてのどが渇いた・・・
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100422(s 100502)
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この物語は絶対に読んで欲しい。
これ初期の作品だもの、そりゃいまだにバリバリいけるわけだよ。
これが基礎なんですよ。
この小説読んで欲しいな。
何かを追うという、物語、小説、文学の基本がある。
憧れ、追憶、女性、桃源郷、キーワードをあげるだけでちょっと読みたくなりません?感じません?体の真ん中へんが・・・ん?右下腹がイタイ?それは盲腸だね。
この作家を読んで欲しいな。
いまでも現役で、第一線を走り続けている永遠の若手。
これが、僕らの先生なんですよ。
ぜひ、ここからはじめてください。