麻雀放浪記〈4〉番外篇 (文春文庫)

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著者 : 阿佐田哲也
  • 文藝春秋 (2007年11月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (369ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167323073

麻雀放浪記〈4〉番外篇 (文春文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 最後の麻雀が爽やかで好きだ。
    こんな連中と打ちたくないけど……一線を越えた男たちならではのやりとりなのでしょうなあ。

  • これは完全に余談である。シンデレラは幸せに暮らしましたとさ、というようなイメージで語れないんだから、とサービス精神で作者が描いてみたんだろう。
    公園で、ブランコをこぐ子供を見て、あぁ僕にもそんなことがあった、と思い、老人があいさつをかわしているのを見てそんな風に自分もなるのだろうかと思う、そのような時の公園には僕の時間の流れがひとところにある。
    この第4章にはそんなところがあって、卓を囲んで若者と脂の乗った年長者と、先行きの短いもの、それぞれが個性的だが、あれが私であると言えるように書いてくれたはずだ。
    つまるところ、「死ぬまで打つ」。巻末柳美里の解説もよかった。

  • 正規の麻雀放浪記としては最終巻。番外編だけあって、哲は主に語り部として活躍する。新キャラの李を中心に九州から大阪、東京と舞台が変わっていくのが特徴。番外編だけに熱さは減っているが、ラストの戦いは決着も含め面白かった。

  • 結局麻雀のことは何一つわからなかったけれど面白かった。博打だけで生きているひとって、今の世の中いるんかしら。全く想像できない世の中だし、じぶんにはそういう生き方は出来ない。したくないのではなくて出来ないなーと思った。

  • 坊や哲が一戦を退いてからの、他のバイニン達の話。時代も流れバイニンでは生きていくことが難しくなったなかどうにかもがいていく様が書かれているが、勢いもなく、登場上人物たちも痛々しい。

  • 学生時代の仲間とあの時の部屋でやりたいなあ、麻雀。丸二日くらい、ヘロヘロになりながら。

  • あくまでも番外編。3までのような緊張感はない。坊やも足洗ってるし。でも、いくところのなくなった博打打ち、というのが描かれていてまたおもしろい。ギリギリの勝負は、全てを失うリスクがあってこそ。僕らにはできない。だからこそ読んでいておもしろいし、没頭してしまう。そういう作品だった。

  • 最終巻「番外編」は、その名の通り、哲ではなく、九州出身の在日中国人李さんを中心に進みます。


    町の雀荘に巣くって何とか食べている李さんは、天涯孤独、文字通り体を張って打っている、過去の遺物のようなおっさん。
    たまたま出張中(!)の哲と知り合って、バクチ心に火がつき、哲たちと打たんがため、がむしゃらに上京します。
    しかし、彼らの命がけの勝負の周囲では、警察の取り締まりや、組織による雀荘の乗っ取り工作がすすんで、ゲームそのものが成立しにくくなっていく。

    終戦後の混沌を背景とした「放浪記」の世界自体が、いよいよ終焉に向かいます。
    四巻を通読してあらためて、通俗小説の枠におさまりきらないこの小説の魅力にため息が出ます。
    麻雀をめぐるウンチクやドタバタを軽快に追う一方で、作者の視野は、広く、周辺の社会や人としてのあり方などにまで及んでいる。
    まともな人間がほとんど出てこないピカレスク小説が、「時の話題作」にとどまらず、今読んでも得るもののある、普遍的な魅力をもつのは、作者の知的な分析力に負うところが大きいのだろうと思います。

    いや、「投機」(投資ではありませんよ)と名を変えたバクチが、世間に大手を振って歩く現在、今こそこの小説が本来の意義を発揮するときなのかも。
    ことの本質を理解するために、非常によく書けている参考書です。

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麻雀放浪記〈4〉番外篇 (文春文庫)の作品紹介

戦後も安定期に入った。私こと「坊や哲」は唐辛子中毒で身体を壊し麻雀から足を洗って勤め人となった。ある日、会社の仔分がおそろしく派手な毛皮の半オーバーに鍔の広いテンガロンハットをかぶった一人の男を連れてきた。ドサ健だった。そして私は、再び麻雀の世界に身を投じることになった。感動の完結篇。

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