失踪者 (文春文庫 お 26-2)

著者 :
  • 文藝春秋
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感想 : 49
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  • Amazon.co.jp ・本 (566ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167451035

感想・レビュー・書評

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  • 少年犯罪をテーマとした、折原さんらしい一筆。
    らしいというのは、すなおに真っ向から犯罪を取り上げてるわけではなく
    ただひたすら、「手紙」の挿入や、良く分からない心理描写・行動によって
    それだけで読者を混乱させる。
    そして、文章自体にトリックを仕掛け、読者をだます「叙述もの」という部類。
    完全に人を分けるかなぁ。
    いきなりのめり込んじゃったり、全くムリって人いたり
    どんでん返しで納得いかなかったり。
    とにかく人を選びます。
    ただ、氏の作品は特徴的なので、普通の作品以外を読んでみたいという方には
    結構お勧めかも。
    読んでて面倒だけど(笑)

  • 現在と15年前の少年A。作者にミスリードされているのがバレバレだったので中盤イライラした。

    • よつばさん
      同感です。その上、多田ゆかりだけどうして殺さなかったのか、いまもって疑問です。
      同感です。その上、多田ゆかりだけどうして殺さなかったのか、いまもって疑問です。
      2010/02/01
  • 15年前、三人の女性が消えた。失踪は決まって月曜日、そして「ユダ」というメモが残されていた。
    15年たった現在、一女性の新しい死体が発見され、そのそばには「ユダの息子」のメモ。
    その後、15年前の失踪者と思われる女性の骨が二体分発見され、ノンフィクション作家とその助手が現在と過去の事件のつながりを追う。

    事件そのものが複雑な上、語り方も複雑でわかりにくい。
    もう一度読み直そうと思ったが、その気力はもうない。

  • さっぱり覚えてない。

  • 15年前に起きた3人の女性失踪事件、そして浮かび上がった容疑者「少年A」。再び起きた3人の女性失踪事件、再び容疑者になったかつての「少年A」と新たな「少年A」。少年Aの正体は分かりやすいかな(笑)しかし15年前の事件の真相は良かった(笑)折原一は読者を騙そうとして罠が色々はってあるけど、たまにその罠が多すぎたり複雑過ぎてゴチャゴチャになってしまったりしたけど、これは良かったな(笑)


    削除

  • こちらは叙述ミステリーです。
    15年前と現在、二つの良く似た事件が絡み合い、文章の視点も形式も次々と変わるので始めのうちは内容が掴みづらいのですが、慣れてくると謎が謎を呼ぶ感じで気になってサクサク読めてしまいます。
    そして見事に騙されました(笑)
    まさかあの人がああだったとは…! 
    この『失踪者』とシリーズになっている作品が他にもあるようなので、それも読んでみたくなりました。
    図書館で探してみようかな。

  • 登場人物がまぬけすぎて、面白くありませんでした。

  • 07.04.07

  • いくつかの誘拐事件や殺人事件を犯人の視点で書く。

    同じ事件を被害者・被害者の家族・容疑者・容疑者の家族・犯人の家族の視点で書く。

    それぞれいくつかの章に分ける。

    全てを適当にシャッフル。

    折原一ミステリィのできあがり!

    こんな感じかしら。
    このシャッフルが面白いんだなぁ。

    時を超えて起きた同じような事件。
    それぞれの事件に関わってる人たちの生い立ちや家族構成なんかが似通ってるから、どっちの事件のことを書いているのか分からなくなる。
    その辺が「冤罪者」と共通してるかな。
    それに、時間が前後しているところも共通。

    読み終わってから、つじつまが合うのかもう一度読み返してみた。
    うーん、、、すごい。
    大きな矛盾は見当たらない。
    最後につじつま合わせの様な告白の手紙があるから、それで大抵のことは説明されてるし。
    強いて言えば車の中の血痕が謎なくらいか。

    読みながらも、あたしって今すごく騙されてるよね?絶対騙されてるよね??って分かってるんだけどやっぱり騙され、読み終わった時には「やられた!」って思う。
    でもすっきり満足。

  • 折原さんだなーっていう感じの作品。彼の作品は数作しか読んでないけど、なんだか彼ぽいて思った。時間軸が違うのはなんだかズルイって思う。

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著者プロフィール

埼玉県生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。編集者を経て1988年に『五つの棺』でデビュー。1995年『沈黙の教室』で日本推理作家協会賞(長編部門)を受賞。叙述トリックを駆使した本格ミステリーには定評がある。『倒錯のロンド』『倒錯の死角』『倒錯の帰結』など「倒錯」シリーズのほか『叔母殺人事件』『叔父殺人事件』『模倣密室』『被告A』『黙の部屋』『冤罪者』『侵入者 自称小説家』『赤い森』『タイムカプセル』『クラスルーム』『グランドマンション』など著書多数。

「2021年 『倒錯のロンド 完成版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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