- Amazon.co.jp ・本 (771ページ)
- / ISBN・EAN: 9784167615024
感想・レビュー・書評
-
島は近代化のあおりで信仰心を失ってしまい、神々はその戒めとして旱魃と飢饉に引き続き地震と大津波を引き起こし、島の信仰心の無い人々を洗い流し、新しい世界を創り出そうとする。
二百数十年、石垣島をさまよっている琉球王朝高級官僚の娘のマブイ(魂)と、97才の祝い(カジマヤー:風車祭)を受けるまで生き永らえることを唯一の人生の目標としているオバア、生命の活力をもて余している少年、少女、そこに永生きし過ぎて化物(妖怪)になってしまった六本足のブタがからんできて大騒動。
一年間に渡る島の宗教的行事(祭り)と絡めながら沖縄の風景や風土、それから育まれる死生観が語られる。
生きるとは?
死ぬとは?
あの世とは?
ご生祖様とは?
魂とは?
肉体とは?
マブイとは?
8月、お盆のこの時期だからこそ心に染み入るものがありました。
又吉栄喜「豚の報い」と合わせて読むともっと沖縄独待の死生観については納得するものがあると思います。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
八重山旅行中に読んだので思い入れが強い。
-
全く頭に入ってこない。
自らの想像力不足か、沖縄という異世界への共感能力の欠如か、いずれにせよ当方の能力不足を十分に認識した上で、それでも敢えてこの本は酷いと述べたい。
これだけのボリュームにもかかわらず、惹き付ける何かを発しているようには思えない。作家の自己満足にとどまり、読み手への誘いが欠如した典型だと感じた。 -
絶対、お勧めです!!
『バガージマヌパナス』とセットで読んで欲しいです。
石垣島の青い空と青い海…白砂の浜が目に浮かんできます☆ -
沖縄のお祭りは日本的ではないから非常におもしろい。わっしょいわっしょいしない。静かにそして動いてカンナギに神が宿る。興味深いぜ。豚さんがブーブーといって昔の美女と交わる話です。
-
長い。中盤以降面白いところもあるが、何しろ長い。よさでもあるが、独特の言葉なので読むのに1ページあたりに読むのにかかる時間も長いのに、文字の量が圧倒的過ぎる。もっと、端的に面白く書いてくれればすごくありがたかった。
とんでもない島の話だが、そういうのがあいまっていい雰囲気の舞台になっている。ただ、前半は読み慣れない単語が多発するので、面食らうことが非常に多い。 -
石垣島などを舞台とした作品です。
-
沖縄に行ってみたい!!
おばあ最高! -
最近、夜になると沖縄に行きたくなる。
夜の空気に混じって流れてくる
嘘かほんまかわからん三線の音が無性に欲しい。
嘘 か ほんま か・・というのは、この本を読んでから思うようになったことです。
今、どこに書いてたっけなー、とペラペラめくってたら
また読み返したくなりました。
そういえば最近のこのモヤモヤは…
マブイを落としてしまっているのかもしれないからです。
3月11日をきっかけに、今って皆、沢山のマブイが
飛び出ちゃってるのではと思いました。 -
ある日、ニライカナイの神がこう告げた。「島を大津波が襲うだろう」。この危機の予言を、果たして島人は避けることが出来るのか?
一方、マブイとしてさすらうピシャーマは、あの世に帰りたいと切に願う。武志とピシャーマの淡い恋に六本足の妖怪豚の横やりが入って、島も恋も大パニックに!?
この涙と笑いあふれるマジックリアリズムの傑作は、直木賞候補作にもなって話題を呼んだ。