地獄で仏 (文春文庫 な 36-1)

  • 文藝春秋
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感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (376ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167622015

感想・レビュー・書評

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  • 雑誌クレアの連載対談。これまで町田広美、リリーフランキーそれぞれとの対談集を読んだことがありますが、リリーさんとが一番良かった。この本を含めた2冊での対談相手は、自分の専門分野ではそれなりの方なのかもしれないけど、ナンシーと同じ視点、位置で語ろうとするとどうしても無理が出てくるみたい。やっぱりナンシーの感性とは微妙にずれているし到底かなわない・・・って感じ。ただの悪口大会みたいになっちゃうのは嫌だな。あと、なんだろ・・大月さんの口調が私は苦手なんだな、多分。

  • 話題は硬軟混じり、オウム事件についての対談もあります。あの事件、混乱の真っ最中に「ちょっと待ってよ。」と言えるナンシー関さんはよくも悪くも凄いです。が、大月隆寛さんが喝破しているようにそれどころではない、という事態が確かにあり、この本が出てからも私達はそれどころではないことだらけです。そしてどうしたらそれどころではない、ということとナンシー関さんの問いかけとを両立させる答えはまだ見つかっていません。

  • これより前にリリーさんとの対談集を読んだのですが、雑誌連載で一番最初の対談は大月先生だったんですね。基本的にナンシーさんの対談はは、男性の方とする方が面白いと思います。

  • 「地獄で仏」2

    著者 ナンシー関、大月隆寛
    出版 文藝春秋

    p234より引用
    “うーん、経済方面の事情はともかく、
    一番大きいのは
    大卒が普通免許並に当たり前になっちまったってことな。”

    コラムニストと民俗学者である著者二人による、
    世の中の出来事を話しあう対談集。
    素人ヌードから深夜番組についてまで、
    著者達が変に思ったことに鋭くツッコミを入れています。

    上記の引用は、
    就職難に関する項での大月氏の一言。
    雑誌掲載が1994年11月だそうですが、
    この頃からこの様な状態だったのですから、
    大学全入時代と言われる現在において、
    大卒の就職難がさらにひどくなるのは、
    自明の理なのかも知れません。
    指摘が鋭く面白いとはおもいますが、
    何といいますか、
    クルッと回って一回転と言ったところです。

    ーーーーー

  • 大好きですよ。ナンシー関さん。美しい文書が書ける人。作家作家してなくて、いつも近くにいる「辛口のお姉さま」って感じで。そこはかとない女性らしい弱さとか、ちょっと悩んでる感じとか。逆にちょっと頑張ってみてる感じや、頑張って生きるんだ!というテンションも。その時々の心情が、なんとなく書いてくださる文章に反映されていて、大好きでした。いなくなってしまってホントに残念です。さみしいです。

  • ビートたけしがテーマの回など読むと、可愛らしい人だったのだな、と思う。
    今、ナンシー関がいたら、例えば小沢氏をどう彫るだろう。生きてて欲しかった…。

  • かなり面白い組み合わせで、ドンピシャです。

  • ナンシー関展で購入。私は大月さんの事を字を読み間違えてどうして大川リュウホウ?となどとトンデモないことをしばらく思っていました。テレビの裏をかくというか、メディア批判がきっちりとできていてよかったです。災害時の対応とか、ジャーナリズムのワイドショー化とか。読んでいて痛快。しかし、事件当時の私といえば、時事問題に本当に疎くて、知らない方がいいというか、知らないほうが幸せなんじゃと思っていて、(まあ、それはあながち間違いでもないのだけれ)、これを読むことによって知識の吸収もできたのでよかったです。批判精神と諧謔精神を忘れずにメディアに接していきたいもんです。

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著者プロフィール

1962-2002 青森県生まれ。法政大学中退。消しゴム版画家。雑誌のエッセイや対談でも活躍中。著書に『ナンシー関の顔面手帖94夏』『信仰の現場』『小耳にはさもう』ほか多数。

「2014年 『語りあかそう』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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