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きみは赤ちゃん (文春文庫 か 51-4)
- 川上未映子
- 文藝春秋 / 2017年5月10日発売
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自分は子供に興味はないのだけれど、それでも子供を作って産み、育てるということは物凄く大変なのだなという至極当たり前のことが改めて分かりました。
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神様のカルテ2 (小学館文庫)
- 夏川草介
- 小学館 / 2013年1月4日発売
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今回は一話完結ではなく一つの物語になっていて新鮮さを感じました。けれど大切な人の死を通してそれに関わった沢山の人々の想いが沁みこんできて、暖かい気持ちになりました。
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神様のカルテ (小学館文庫)
- 夏川草介
- 小学館 / 2011年6月7日発売
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主人公の一止の語り口調が独特で最初は抵抗感を覚えましたが、医療系の話しなのに読みやすくて悲壮感があまりなく、爽やかな物語でした。
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下町ロケット (小学館文庫)
- 池井戸潤
- 小学館 / 2013年12月26日発売
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とっつきにくい題材なのに分かりやすくて読みやすいスッキリとした物語でした。零細企業って大変なんだなぁと改めて思いました。
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これからお祈りにいきます (角川文庫)
- 津村記久子
- KADOKAWA / 2017年1月25日発売
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珍しいタイトルの付け方ですが、収録作品のどちらも「祈り」に関するお話。
主人公が男で、高校生と大学生で、何気ない学生ライフを繊細に描いてるなと思います。不幸でもないけれど、取り立てて幸せでもないという津村先生の独特の世界観が読んでいて見える様でした。
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にぎやかな天地(上) (講談社文庫)
- 宮本輝
- 講談社 / 2012年6月15日発売
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物語に出てくる題材が色々あり過ぎてあまりピンときませんでした。主人公や他の登場人物についても終盤になってもあまりハッキリとした結末には至っていなくて中途半端感が否めません。
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極悪鳥になる夢を見る (文春文庫 き 35-3)
- 貴志祐介
- 文藝春秋 / 2017年4月7日発売
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待望の貴志先生のエッセが文庫化!
今までの作品の思い入れや創作話がふんだんで豪華な一冊でした。
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父と暮せば (新潮文庫)
- 井上ひさし
- 新潮社 / 2001年1月30日発売
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戯曲ですが読みやすかったです。
考えさせられる場面もありますが、全体的に平穏な物語でした。
合田シリーズ二作目。何とか読めました。
相変わらず重厚な内容でした。
しかしインパクトのある大事件が起きるわけでもなく、専ら合田刑事とその幼馴染の一人の女性をめぐる思惑の交差という構造なので物語の躍動感は乏しいと思いました。
昭和初期からの話しなので最初は読みにくいなと思いましたが、内容はまずまずでした。てっきり一匹の犬を通しての物語かと思いましたが、主人公が人生の区切り区切りで様々な犬とその飼い主の関わり合いが読んでいて暖かかったです。
95年前後の対論集ですが、今現在改めて読むと怖くなるくらい未来を言い当ててます。
凄いのは対談で嫌いな人と挙げていた人が次回の対談相手になっているという恐ろしさ。しかもナンシーさん全然平気で話してるし。面白いです。
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まともな家の子供はいない
- 津村記久子
- 筑摩書房 / 2011年8月8日発売
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タイトルがいいなと思って読んでみたのですが、ただ思春期に両親を嫌悪する女子中学生の荒れた感情が爆発しているだけで物語性は薄いので評価は低めにしました。
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エヴリシング・フロウズ
- 津村記久子
- 文藝春秋 / 2014年8月27日発売
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背は低いけれど普通の中学生ヒロシを中心とした中学生青春記。
背は高いしゆっくり話すけれど実は凄い特技がある矢沢をはじめとする級友とのやりとりが面白い。
受験生で学校・塾・家を往復する日々を眩しく描いた爽やかな一冊。
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二度寝とは、遠くにありて想うもの
- 津村記久子
- 講談社 / 2015年4月8日発売
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憧れの小説家津村先生のゆるゆるエッセイ。
特に二ページで終わる「となりの乗客」連載は秀逸。
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新装版 花の降る午後(上) (講談社文庫)
- 宮本輝
- 講談社 / 2009年10月15日発売
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神戸の北野町にあるレストランの女主人の物語で興味があったのですが、ただ単に絵描きの若者と逢瀬を重ねてるだけのシーンが多くて面白味はなかったです。宮本作品としては評価低めです。
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新装版 ここに地終わり 海始まる(上) (講談社文庫)
- 宮本輝
- 講談社 / 2008年5月15日発売
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結核で18年もの闘病の末、ある絵葉書により病を回復した女性が初めて病院以外の普通社会で新たな人間関係を築いていく物語です。
「結核」に限らず病気で社会と断絶した人間がぽんと社会に放り出された時の戸惑いと自分の無力感を表現した文章には大変共感を覚えました。
登場人物もそれぞれ魅力があってストーリーのラストも不満なしです。
主人公の志穂子のモテぶりには少々羨ましさを感じます。
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新装版 避暑地の猫 (講談社文庫)
- 宮本輝
- 講談社 / 2007年7月14日発売
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久しぶりの宮本作品。
何とも恐ろしい物語でした。
最初はプロローグがあって、ある無口な男性が入院することになったのですが、突然過去のことを医師に打ち明けるところから始まります。
軽井沢の別荘とその番人家族の物語なのですが、何もかもが異常な世界で、人間てこんなにも冷酷になれるのかと衝撃でした。
ある田舎の海辺に住む少しだけ不幸な少年少女たちの物語。前半はスイスイ読めたのですがストーリーの起伏が少なく後半少しバテ気味で読みました。
ラストは少年少女達が、前より皮肉な形で少しだけマシな状況になるという展開は良かったなと思いました。