死体は語る (文春文庫 う 12-1)

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  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167656027

感想・レビュー・書評

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  • 1989年に書かれた本。
    現在から見るとテキトーというか、緩いというかそんな部分もあった。
    けど、逆に現代と似たような問題点が未だに解決してない点もあり興味深かった。

    LGBTQについても書かれてたが、現代とは違う価値観なので時代を感じた(今やと間違いなく炎上する内容)


    エホバの輸血禁止のように宗教と医療も興味深かった。


    あと、下記エピソードが1番衝撃を受けた!

    「安楽死」は現代にも似たような内容の事件があったので衝撃的だった。
    重い障害を持った子の母親が将来を悲観し殺害し、自分も自殺未遂。
    この本、30年以上も前に書かれた本やけど未だに同じような事件が起きるとは!(むしろこれから、老老介護でさらに増えそう)
    ここで書かれてた「福祉とは安心である」社会になってほしーなーと思う(今の日本だと希望なんてないけど)



  • 久々に1冊本を読んでよかったな〜って思った!
    死後も名医にかかれ
    その通り。死んでも死者の声に耳を傾け尊厳を大事にする姿勢とか死者の声が今を生きているものに活かされるのね。
    死体は語るタイトルもすごく好き

  • いかんせん事例が古すぎました。
    監察医業界?の本質はほぼおんなじだと思いますが。

    刊行当初に読んでたらハマるほど面白かったと思います。

    唯物史観っぼい感じがしました。うまく説明できませんが。

  • 私には物足りず、
    文書の書き方も読んでいてピンときませんでした。
    個人の感想です。2022/1/18

  • 面白かったが、いかんせん情報が古い。文中の有名な事件も今となっては大昔の出来事で、知らない人も多いかもしれない。続編も出版されているようなのでそちらを読みたい。

  • 法医学って、監察医って、なぁに?という状況でも読めるエッセイ集。
    やたらと冗長というか、何回も監察医の説明をしてくれるし、同じエピソードが何度か登場してくる。同じような記述もたびたび出てくる。
    それもそのはず、もともとはコラム形式の短文だったものをまとめ直したらしい。最後の後書きにその旨が書かれていてなるほど、と納得した。

    死者の人権、というものを考えたことがなかったので、死んだ後も名医に罹るべきというのは目から鱗だった。
    非常に丁寧に死者の声を聞き、事件の真相への糸口を見つける著者さんですが、その仕事に対する姿勢は冷酷冷淡かと思うとそうではなく、「死者は生きている」と締め括る一文がありました。
    既に心臓の止まったかつての生者(今は死者)に対して、こんなに難しいことをあれこれと思考して解剖してきた人が死者は生きていると熱く語るのは、なんていうか矛盾を感じて、人間とは面白い生き物だなと感じました。
    私も死んだ時に対話する相手はこのような医者であってほしいと願います。

  • どんなに誤魔化そうとしても、物言わぬ死体は背後に潜む人間の憎しみや苦悩を雄弁に語りだす。変死体を扱って30余年の元監察医が綴るミステリアスな事件。法医学の入門書、バイブルとなった大ベストセラー。

  • Kindle

  • 先日、テレビ、キンスマで北村弁護士のスペシャルのときに
    上野先生のことを知り、読んでみました。
    そしてブクログに登録したときに、あまりの著書の多さに驚きました。
    (いくら2万体ほどの検死をして、経験豊富でも、
    このテーマで同じような内容にならないものなんでしょうか)

    随分古いですが、単行本も文庫本も版を重ね、長い間ジワジワと売れて続けているみたいです。

    タイトルや表紙のイラストはおどろおどろしいですが
    上野先生の熱心で温かく、亡くなった方への労りが感じられる内容でした。

    予想外の死因が突き止められたり
    自殺だと思えたものが殺人、あるいはその逆だったり。
    監察医制度が導入されている地域が限られているので、本当の死因がわからないまま処理されてしまうケースが
    多いのだなと改めて思いました。
    (以前、海堂尊氏の小説、エッセイを読んで、その問題点には少し接したことがありました)

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著者プロフィール

昭和17年、和歌山県生まれ。京都大学法学部卒業。職業:弁護士・公認会計士。●主な著書 『新万葉集読本』、『平成歌合 新古今和歌集百番』、『平成歌合 古今和歌集百番』、『百人一首と遊ぶ 一人百首』(以上、角川学芸出版。ペンネーム上野正比古)、『光彩陸離 写歌集Ⅲ』、『ヨーロッパの大地と営み 写歌集Ⅱ』、『ヨーロッパの山と花 写歌集Ⅰ』(以上、東洋出版)

「2016年 『万葉集難訓歌 一三〇〇年の謎を解く』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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