- Amazon.co.jp ・本 (396ページ)
- / ISBN・EAN: 9784167656621
感想・レビュー・書評
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1927年生まれ宮城まり子 著「淳之介さんのこと」(2001年刊行、2003年文庫化)をささっと読みました。二人のラブストーリーのように描かれています。宮城まり子さんは愛人であり事実上の伴侶と言われてはいますが、本妻の文枝さん、そして愛人の大塚英子、高山勝美諸氏ら、いろんな女性がそれぞれの思いを本で吐露してるみたいですね。みんな捨てられた女性という気がしないでもなく、まさに吉行淳之介が不誠実そのものに思えます。でも、まあ人それぞれですよねw。本妻の文枝さんが淡々とした記述で、それがかえって誠実に映ります。
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だいすきな気持ちがいっぱいの本。
自分の「すき」を他人から否定されたり、自信が持てなくなったりしたときには、この本が力強く寄り添ってくれるだろう。 -
作家で繊細で…大変だナ。
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雑誌の対談での最初の出逢いから何度かの偶然の出逢いを経て、吉行淳之介には妻子があるのにどうしても惹かれ会い共に暮らした37年の歳月。吉行淳之介には子供の頃から病気がちで結核やアトピー、躁鬱、C型肝炎といった持病があった。この本丸ごと1冊が恋心に満ち溢れてる。暮らす中での様々なエピソードにより本当にこの2人は優しさに溢れながら年を重ねていったのだという事がわかる。鬱の時は大変だったみたいだけれど。本人には内緒にと言っていたのにされてしまったガン告知とその死までの医療のあり方、伴侶との別れに考えさせられた。
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女優で養護施設「ねむの木学園」を設立した宮城まり子が、入籍はしなかったものの、人生の伴侶として寄り添った作家吉行淳之介について書いたエッセイ。実は宮城まり子の女優としての功績も、作家の吉行淳之介の作品に関しても、殆ど知らなかったので、この本を読む資格もなかったかもしれないが、これを読んで、逆に興味をもった。【2007年2月21日読了】
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ねむの木学園代表の、宮城まり子さんの著書。思ったことをそのまま書き留めたかのような独特な文体は、たぶんご本人を見たら好きになれるのかもしれないし愛着も湧くのかもしれないが、文章を読んでいるだけでは部分的に伝わりにくいところもあった。明るくやさしい人だからこそ、ここまでふたりの仲が続いたのだろうけど、無邪気さを装ったなかに、女の持ついやらしさが垣間見えたような気がする。