横道世之介 (文春文庫 よ 19-5)

著者 :
  • 文藝春秋
4.09
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感想 : 872
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  • Amazon.co.jp ・本 (480ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167665050

感想・レビュー・書評

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  • しっとりした読後感で、とても良いお話だった。
    心がしっとりしてる。初めてのおつかいをみた後みたいな気持ち。

    上京したての世之介には「ぷぷぷ」って笑っちゃったけど、イベントを通して明かされていく友だちと恋人の未来がどんどんスパイスになって、話に深みが出てるように感じた。

    翔子ちゃんとと世之介の掛け合いが楽しくて、いとしくて。
    翔子ちゃんとの約束を守った世之介の写真たちは、世之介の分身っていうか、あたたかさのカケラというのかな。これもまたしっとりしてたな。映画を見たくなった。(Filmarkでも高評価でした)

    続きを読みたいような、読みたくないような。
    んー。でも世之介には会いたいから読みたいな。
    現実の世界でうっかり世之介に会えたらいいのに。

    • ぐっちょんさん
      映画観てみましょう^_^
      私もまだですが…笑
      映画観てみましょう^_^
      私もまだですが…笑
      2024/04/09
  • 穏やかにゆっくりと進む作品を面白いと思えるのは、ひとえに登場人物が魅力的だからだろうな。
    ただ、予想外の方向から笑いがもたらされる瞬間もあるので油断すると危ない。
    18歳の世之介が大学進学のため上京するところから物語は始まる。
    友との出会い、淡い恋、サンバサークルでの日々。
    祥子さんから“YES”の人と評された世之介の大学生活は、煌めいて見えるから不思議。

  • 大学1年の頃の私を、この本の中に見つけた気がする。

  • たくさん笑って、そして、少し人生について考える本でたした。
    本棚に並べておきたい本です。

  • 445
    「ひょこんと新しい一つの世界が生まれてきたような印象が強い」

    視点がおもしろかった
    日常の捉え方が斬新

    登場人物の1シーンをかいつまんだ話なのに、人の像に厚みを感じる

  • 絶望より希望。ダメだできない、ではなく、大丈夫、できる。ほのぼのとした成長ストーリーの中に、一本芯の通った人生観。
    映画も見てみたい。

  • 世之介くんのお気楽大学生生活がとても楽しそうで、面白いんだけど、その後に来る衝撃の結末に、驚くやら、切なくなるやら、苦しくなるやら、色々な感情に揺さぶられて大変な事になりました。間違いなく名作だと思います。

  • 世之介と友達になりたい

  • 書店員のオススメポップに頼らずタイトルと裏表紙の解説だけを頼りに買い求めた一冊。
    地方から出てきた大学生のお気楽生活の話のような導入部だったけれど、世之介とその友人達の様々な夢の行方を描いていて、読んだ自分の半生と比べたり思い出したり、いつの時代でもあまり変わらない若者の迷いまくる生き様をほんわかと感じる良い作品だった。

  • おもしろかった!
    まず、語り口調がとてもおもしろかったです。ところどころ噴き出しちゃうんです。

    世之介はめちゃくちゃ普通の人なのに、なんでこんなに愛しいんでしょう。
    織り混ぜて語られる現在と未来。切ない未来が見え隠れするから最後まで読みたいけど読み進めるのが辛い・・・

    上京してから変わっていないようで、変わっていく世之介の姿が丁寧に描かれていました。
    母親の最後の手紙、「世之介に出会えたことが自分にとって一番の幸せではなかったか」が全てだと思います。
    出会えてよかったとみんなに無意識に思わせる世之介。平凡でお人好しで抜けてて、おおらかで正直者。

    加藤と世之介とのやりとりが好きです。(綾野剛さんの加藤が楽しみ!)そして祥子ちゃんのお嬢様キャラったらないですよね!本気ですっとぼけていてかわいかったです。この子の行動力にびっくり!

    私のなかで今年一番の小説な予感です!

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著者プロフィール

1968年長崎県生まれ。法政大学経営学部卒業。1997年『最後の息子』で「文學界新人賞」を受賞し、デビュー。2002年『パーク・ライフ』で「芥川賞」を受賞。07年『悪人』で「毎日出版文化賞」、10年『横道世之介』で「柴田錬三郎」、19年『国宝』で「芸術選奨文部科学大臣賞」「中央公論文芸賞」を受賞する。その他著書に、『パレード』『悪人』『さよなら渓谷』『路』『怒り』『森は知っている』『太陽は動かない』『湖の女たち』等がある。

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