横道世之介 (文春文庫 よ 19-5)

著者 :
  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (480ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167665050

感想・レビュー・書評

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  • 始めは地方から上京してきたお気楽な大学生活の話なのかなと思いながら読み始めました。
    読み進めるにつれてお気楽な大学生活やバイト生活とそこから派生していく出会い、過去未来と繋がって少しせつなくなりました。

  • 横道世之介、18歳。
    大学入学のため、長崎から東京へ。

    なんだろう?
    横道世之介、ごく普通の大学生。
    俺が俺が的な強烈な個性もなく。
    いいやつなんだよね。
    決して人を否定せず、流れに逆らわず、すべてを受け入れる。
    できるかどうかわからないから、まずやってみようって、感じだったんだろうか…

    だから女性を助けようと…

    かかわった人、みんなの記憶に残る、横道世之介。

  • 何より好きな小説で
    誰より好きなのが世之介です
    彼は私の記憶の片隅でずーっと笑っています

  • 悪人など吉田修一作品をいくつか読みましたが、本作品は一転してほろ苦い青春物語。映画をAmazon primeで観ていたので、小説も映画の場面を思い出して楽しく読めました。長崎から東京の大学に進学した世之介。様々な人との出会い、物語にその人たちの人生が織り込まれていく。現在の周囲の人々のその後が挿入され、皆が世之介と出会った青春時代を懐かしく思い出す。ちょっと切ない小説ではあるけれど、バブル世代の人たちには懐かしく読める作品だと思います。映画鑑賞と小説がセットでオススメです。

  • 続編が読みたくて数年ぶりに再読。

    前回読んだときは
    自分もまだ世之介と同じ、大学生だった。
    地方から見た東京。上京したての大学生。
    そこで出会う人やものによって
    だんだんと隙がなくなっていく感覚、
    当時はよく分からなかったけれど
    あの頃を思い返すとなんとなく分かるなあ。
    振り返るにはまだ早いのかもしれないけど
    10代の若さって無敵で、
    今とは比べ物にならないほど
    吸収力と適応力が抜群だった。

    そんな愛すべきポンコツである世之介に
    どこか自分を重ねて、
    しかしなんでもないような青春を謳歌する彼が眩しくて、
    羨ましくて、大切に大切に読んだ。

    そこで出会った人とは、簡単に別れるし疎遠にもなる。
    でもやはり自分に影響を与える人であることは間違いなくて。
    綺麗ごとだけじゃないこの話が、とても好きだ。

  • 映画を観てから読んだ。
    キャスティングが皆様ハマっている。とくに祥子は常に吉高由里子に脳内変換されてた(笑)

    実家に帰省した際のスナックでの殴り合いのシーンは、声出して笑った。
    他にもちょいちょい笑えるシーンがあった。

    全体を通してグレーな部分が多い。
    なので、「その後どうなったのかハッキリして!!」「どうしてそうなったの?!」と、明白な答えが欲しい人にはモヤモヤが多く残るかも。
    けれど、そのモヤモヤした曖昧さがかえって読了後に後を引いた。

  • 世之介の大学進学に伴う上京から1年間の話。世之介を取り巻く人の10数年後や20年後の話が途中挟まれていて、その答え合わせのように世之介の大学一年生の話が流れていく。

    とにかくキャラクターが魅力的。
    途中で、映画化された本だということでキャストを調べたので、途中からはハタチ前後の高良健吾を思い浮かべながら読み進めた。

    淡々と流れに任せて生きていく世之介。のんびりしているのに、いろんなことが起きる。
    ほのぼのとしているのに、飽きることなくワクワクしながら読める不思議な話だった。
    続編もあるようなので読んでみたい。

    吉田修一さんは、悪人のイメージがあり、重たい話で自分が飲み込まれるような気がして敬遠していたが、読んでみたのがこの本で良かった。

  • 田舎から出て来たのんびりした大学生の話
    1980年代後半?1990年代?が描かれていて、懐かしく思いながら読んだ
    別にこれといって変わった事のない大学生活の話だけど、世之介の飾らないキャラに好感
    それだけに死んじゃうなんて、ショック

  • 愛すべきキャラ世之介くん。
    どこにでもいそうなところがまたいい。
    誰もが出会ってよかったと彼のことを微笑ましく思い出す。
    偶然の出会い、出来事がその後の人生を決め、導かれる。

  • 10年ぶりに読んだ。最高の青春小説。俺は東京で育ったしなんなら高卒なんだけど、読んでて自分にもこんな頃があったと思った。誰もが世之介だったし、誰もの中に与之助がいた。読み継がれるべき名作とすら思う。

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著者プロフィール

1968年長崎県生まれ。法政大学経営学部卒業。1997年『最後の息子』で「文學界新人賞」を受賞し、デビュー。2002年『パーク・ライフ』で「芥川賞」を受賞。07年『悪人』で「毎日出版文化賞」、10年『横道世之介』で「柴田錬三郎」、19年『国宝』で「芸術選奨文部科学大臣賞」「中央公論文芸賞」を受賞する。その他著書に、『パレード』『悪人』『さよなら渓谷』『路』『怒り』『森は知っている』『太陽は動かない』『湖の女たち』等がある。

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