- Amazon.co.jp ・本 (349ページ)
- / ISBN・EAN: 9784167674021
感想・レビュー・書評
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この人の書いた本を読むのは初めてだけど、いやあ、これだけ頭がくらくらするミステリを読んだのは、もしかしたら初めてかもしれない。すごい。
冷静に分析すれば、一種の○○トリックなんだと思うんだけど、ぜんぜんそれを感じさせないというか、作者に引きずり回されたあげくとんでもないところに連れて行かれた、というか…
ともあれひさしぶりに、読みながらめくるめき、読み終わってあっけにとられる、という体験をさせてもらった。
おもしろかった。
ラスト数行の後味の悪さが一番印象に残るところ。あと、「見える」「見えない」という話は、この小説のポイントだけどちょっと苦しいかもしれない。
2008/2/10詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
絶対に予測できないラストっ!!
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粗筋(アマゾン引用)
ここはどこ?何のために?世界中から集められ、謎の“学校”で奇妙な犯人当てクイズを課される〈ぼくら〉。やがてひとりの新入生が〈学校〉にひそむ“邪悪なモノ”を目覚めさせたとき、共同体を悲劇が襲う―。驚愕の結末と周到な伏線とに、読後、感嘆の吐息を漏らさない者はいないだろう。傑作ミステリー。 -
最初はハリポタのパクリかと思ったけど、ラストは完璧だまされた。
この敗北感は「葉桜」以来。 -
これはしてやられた。
やや後半駆け足なきらいはあるが、一貫してひとつの(あるいはふたつの)テーマがしっかりしており、全ての伏線がそこに収束していく。
読む前はなんて大げさなタイトルだと思っていたが、これは作品の根本を表すいいタイトル。 -
初めて読んだ西澤保彦。登場人物のシャープでロジカルな語り口は好みだし、現実の社会条件に依存しない抽象的な論理の構築だけで読ませる物語も、飽きがこなくて良い。
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世界のどこかもわからない学校(と書いて「ファシリティ」と読む)に、世界中から集められた「ぼくら」。そこでは「実習(ワークショップ)」と呼ばれる犯人当ての推理クイズのようなものをさせられる……。とても魅力的な謎に満ちた世界。
ところが、謎が魅力的すぎて、大いなる驚愕と感動をもって迎えられるはずの真相が、いまいちぐっとこなかった。第一の事件が起こった辺りから、突然バタバタしはじめて、そのまま真相が明かされてしまった。
謎が解ける瞬間よりも、謎にとらわれている時間の方が、もっと幸せなのかもしれない。 -
『学校』なのに少ない人数と、個々の『学校』に対する思考。
一体どれが当たっているのか、それとも全部ハズレなのか。
11歳にしては、やたらにきっちり物事を考えるな〜くらいで
あのラストはまったく考えも付きませんでした。
念頭において振り返ってみれば、色々と納得出来る状態が
あったんですけど…。
意外性が楽しかったです♪ -
してやられました。最初は失敗かなー稚拙だなーと思ったのですがそれすらラストの伏線だったとは…2008/8/16