- Amazon.co.jp ・本 (168ページ)
- / ISBN・EAN: 9784167693015
感想・レビュー・書評
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なんかすごい重いのに軽い。親と子って別人格だけどやっぱり繋がっているんだなと思った。
「サイドカバーに犬」は母と子の血のつながりよりも、子供が赤の他人との暮らしも楽しいって思っちゃう気持ちもわかるな。 -
好きなのは『サイドカーに犬』。舞台になってる年代は分からんけど、自分の年齢が作者に近いからか懐かしい気持ちで読んだ。ノーパン喫茶とかガンプラとか懐かしいなぁ。でも、最後の1行は理解出来んかった。 『猛スピードで母は』は自分には文章の美しさとか表現力とか分からないので感想を書くのが難しい話でした。でも、息子の慎はええ子やし、母親からは表に現れない慎への愛情を感じたので読後は優しい気持ちになれました。
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談話室の質問で教えてもらった本。かしこい子供が出てくる。表題作は知らなかったが、「サイドカーに犬」は映画で見たことがあった。映画では「なんだかよくわからない」という印象があったが、原作を読んでみてもう一度映画を見てみようという気になった。
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表題作と「サイドカーに犬」の2篇。表題作は、芥川賞受賞作品。どちらの作品にも共通して言えることは女性が強く凛々しく魅力的。表題作よりも「サイドカーに犬」の方が好みかな。よく考えたらおかしな話なんだけど洋子さんがいいんだよなぁ。2012/121
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読後に芥川賞っぽい作品だなと思ったら、そうだった。芥川賞作品は苦手なものが多いけど、これは違った。子供から見る大人(サイドカーに犬では洋子、猛スピードで母はでは母親)への気持ちが淡々と書かれ、寂しい気持ちになった。特に子供目線だから良かったのかな。
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2001年下半期芥川賞受賞作の表題作と、文学界新人賞を受賞した「サイドカーに犬」を併録。斬新か、といえば必ずしもそうではないが、いずれも巧みな小説である。後者は小学校4年生の女の子の視点から、半ば崩壊しそうな家庭を描いたもの。特に父親を見る視点は客観的で冷静だ。一方、表題作では6年生の男の子の視点から「母」が語られる。呼称も「母」であり、主人公とは明確に別人格として認識されている。あるいは、そうせざるを得ない状況に主人公が置かれている。母も慎も、それぞれ別様の意味において不幸で、そして慎の孤独は深い。
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姉の薫が、アメリカへ渡っていた弟を迎えに行く際に、小学校の頃に起こった両親の離婚騒動を思い出すという小説。淡々と進む感じで、描写も少なめ。文体は好きだったが、話に感情移入できなかったか? 洋子さんの話での役割が好きだった。
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2002年第126回芥川賞を受賞した表題作と「サイドカーに犬」という作品の短編集。
猛スピード~は小学五年生の男子、サイドカー~は小学四年生の女子が主人公。
子供達の成長の物語であり、母や父の愛人が足掻きながらも潔い生き方の物語。
作者は男性というのは、少し意外。男性に、女性をこんな風に描かれるのは、なんだか見透かされているようで、気恥ずかしい。 -
面白すぎて一日で読みきっちゃった。よりによって、何も今日読まなくてもという話だったけどw