- Amazon.co.jp ・本 (344ページ)
- / ISBN・EAN: 9784167705787
感想・レビュー・書評
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著者初読み。
短編と中編が収録されている。
ジンジャーブレッドガールというサイコホラー系の話が1番面白かった。読むにあたり、サスペンスとミステリーの違いについて、ミステリーは犯人が誰か、なぜそんなことをしたかということに重点を置き、サスペンスは犯人がどのように相手を追い詰めていくか、もしくは主人公がどのように犯人に追い詰められていくかという「様」を描くものだとどこかで読んだことが、はっきりわかる作品だった。そういう意味では普段ミステリーばっかり読んでいる自分にとって初サスペンス小説となった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
外国人作家の書く短編は意味が良く分からんものが多いな。さすがのキングもご多分にはモレず(訳者の問題である点もなきにしもあらずだけども)。
よって、ほぼ文字を追いかけるに終わった印象。
「ジンジャーブレッド・ガール」の逃避行劇はマズマズ。 -
キングの短編集「Just After Sunset」を2分冊にしたものの前半。相変わらず冗舌な序文によれば一時短編が書けなくなったとあるが、とうてい信じがたい。「ジンジャーブレッド・ガール」はローズ・マダーを思わせるストーリーで、より切れ味の鋭い中編に仕上がっているし、「彼らが残したもの」のやるせなさは911を直接経験していない異国人にもストンと伝わってくる。他もそれぞれにうまい。単一の翻訳ではなく5人の名だたる訳者による競訳となっている。いずれもうまい。
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スティーヴン・キングは、映画では観てるけど、よく考えたら小説を読んだことがないなと思って読んでみた。
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短中編が収められた本書は、面白い作品と難解な作品の起伏が大きすぎる。途中で断念した難解な作品もある。巻末の2作がそうだ。巻頭に置いたら売れないよね。
忘れた頃にキングの文章を味わってみたくなるときがある。今度そうなったときに再挑戦してみよう。
○ウィラ 旅の途中、駅からいなくなった婚約者。こんな経験あったなあと思っていたら・・そうだった。キングはホラー作家だったんだね 鳥肌が立った。
○ジンジャーブレッド・ガール 殺人鬼に捕らえられ、脱出が成功するまでの描写が長過ぎてウンザリ。途中で飛ばし読みした。
○ハーヴィーの夢 難しい。泉のように湧き出るどうでもいい脱線の中から話の筋を見つけ出さなければならない。辛抱強く読み通した。結局、オチは何だったのか?
○パーキングエリア この短編によく出てくる脱線が的を得て退屈させない。人物造形に優れているというやつか。最後まで読んだら、なあんだというオチなのだが面白かった。
○エアロバイク 最も難しい。健康診断に端を発した健康器具乗り。登場人物が絵の中の架空の人物。幻想なのか現実なのか。映画化したものを見たら面白いだろう。
○彼らが残したもの 話の本題からやたら脳内脱線する。書き直ししたら、本題は同じでも異なる脱線を読ませられそうだ。新人の応募作なら途中で次の応募作にスキップされるだろう。途中で読むのを中断。
○卒業の午後 これも途中でウンザリして読むのを止めた。読者を引き込むどころか、序盤から脈略なき脳内脱線についていけない。 -
やっぱ、面白いなぁ。
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2009年9月刊。原題『Just After Sunset』2008年作品の2分冊の1冊め。2冊めは、2010年1月刊の「夜がはじまるとき」。2003年〜2007年に発表された7篇の短編を収録。いずれも、雰囲気重視のちょっとしたアイデアのお話で、長編とは違い、印象が薄いです。それでも読み終えた後、幾つかのインパクトのあるシーンが、頭の中で、よみがえりました。キングだなぁー。もう一冊も読もう。
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2016年2月10日読了。キングの短編集、全部読んでいると思っていたらこれが抜けていた。力の入った中篇「ジンジャーブレッド・ガール」(『ジェラルドのゲーム』やいくつかの短編などの「女性受難もの」はキングの一ジャンル?)や9・11直後のアメリカ人の心情を描いた「彼らが残したもの」など、するする読めるけど読み応えのあるいつものキング節で楽しませてもらった。「パーキングエリア」の「人生では、いつどこで何があるか、どのような決断を迫られるか分からないもの」という感覚、「エアロバイク」の「はたから見るとアホらしいようなことが、当事者にとっては超切実」という状況など、単なる絵空事ではなくて面白い。
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978-4-16-770578-7 344p 2009・9・10 1刷
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スティーブンキングの夕暮れをすぎてを読みました。
哀しい不思議な出来事を描いた短編集でした。
ホラーの味付けのある物語もあって興味深く読みました。
最初の短編(ウィラ)と最後の短編(卒業の午後)は気に入ったのですが、暴力をテーマにした物語もあって全体の読後感としては自分とは肌の合わない物語だったなあ、というふうに感じました。