夜がはじまるとき (文春文庫 キ 2-35)

  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167705824

感想・レビュー・書評

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  • 2015/11/27購入
    2017/7/10読了

  • 978-4-16-770582-4 330p 2010・1・10 1刷 

  • まァ、面白かったのだけれど、短編集にしては読み辛くもあったな。なんでだろう。一番気に入ったのは救いのある話の「アヤーナ」。「どんづまりの窮地」は、いままでもフェスやら観光地やらに行って仮設トイレを使う際に感じていた不安感というか嫌悪感を具体的な形にしてくれちゃったワケで、これからその手のトイレを使う際には必ず反芻してしまうこと請け合い。マイッタな。TOTOやINAX等日本のトイレメーカーの皆さん、日本のトイレは世界一キレイみたいなので、仮設トイレも「どんづまりの窮地」が笑い話になってしまう位、どうかひとつよろしくお願いしますよ。じゃないと、トイレに行けなひ。です。

  • 短編集。
    場所が日本なら陰陽師でも出てきそうな『N』、タイトル通りの『魔性の猫』、ちょっと切ない『ニューヨーク・タイムズを特別割引価格で』(これはタイトルの決め方が秀逸だと思います)、人はそれを神の意思と言うのではないか?『聾唖者』、奇跡の仕組みを書いた『アヤーナ』。
    それぞれ面白くて引き込まれる話ばかりですが、この本の印象は、最後の『どんづまりの窮地』にすべて持って行かれてしまいました。

    ライバルに謀られて窮地に陥った主人公が、苦労の末逃げ出してやり返す話です。
    解説に『怖がらせることが無理なら嫌な気分にしてやろう、そううそぶいていたキングのまさに面目躍如たる一篇』とありますが、その通り。
    主人公の陥る「窮地」が、『N』や『魔性の猫』のように背筋が寒くなるわけではなく、他3篇のようにどこか癒しのある内容でもない、本当に現実に有り得る窮地なんだけれども、一言で言えばひどすぎる。
    描写がリアルで、途中で数度挫折しました。もう読まずにおこうかと思いましたが、4度目でどうにか頑張って読み終えました。決して読み返す気になれない。

    キングがこんなものを書くんだ。いや、キングだからこそ書けるんだ。ホラーとは違う意味だけど相当怖い。と、感動したので★4つ。

  • 1312 始めから最後までキング色一色でした!どれもじんわり怖い良い作品ばかり。最後の『どんづまりの窮地』だけは何とも。。。読んでて鼻が詰まりそうでした。

  • 図書館:131022

    「N」を収録。
    一見、常人では理解できない行動をしている人は得体の知れない何かと戦っているのかもしれない。

  • 六話のお短編集。面白かったのは一話目と六話目。

    一話目の「N」はクトゥルー神話系かな。医者の手記や手紙で構成。世界は薄っぺらで不安定ですぐ近くにいる邪悪で大きな力を持つものが浸食してきているという強迫性障害を持つ患者の話が現実のように思えてしまう話。

    最後の「どんづまりの窮地」は、仮説トイレに閉じ込められる話。これは容易に想像できてしまって辛いwww

  • 凄いうんこな本だった。アメコミ化もされているクトゥルー神話系に分類されうる「N」や2つの意味での死後の世界をしんみりと描ききった「ニューヨーク・タイムズを特別割引価格で」という傑作がありながらも最後に文字通りのうんこ作品「どんづまりの窮地」が全てをかっさらってしまった。

  • 読んだ!短編だから読みやすいけど文字数多いから目が疲れた。ビッシリ。スティーブン、キングの良さがでてるのがニューヨークタイムズだなと感じるな

  • 短編集2
    ていうか、英語として同じタイトルなのに「夕暮れをすぎて」と「夜がはじまるとき」っていうタイトルにしちゃうところとか、作者後書きが「サンセット・ノート」てタイトルなところとか、全部好き。どれも面白かったです。

    「N」…という患者が強迫神経症で精神が壊れて行く過程を記述した医療記録、医師の手記、妹の手紙、新聞記事。小説と言う体裁をとらずに、何か不可思議なものによる世界の浸食とそれによって精神が壊れて行く人々の様子。怖い。でも面白い。

    「魔性の猫」…とにかく怖くてヤバイ猫の話。殺し屋に猫は殺せるか。
    「ニューヨーク・タイムズを特別割引価格で」…飛行機事故で死んだはずの夫からの電話。悲しくて切迫していて切ない短編。いい。

    「聾唖者」…であるヒッチハイカーを乗せた男は、とんでもない妻についての愚痴をこぼす。どうせ聞いていないのだからと…。

    「アヤーナ」…グリーンマイルを思い出したのは私だけじゃないはず。

    「どんづまりの窮地」…これはひどい。とんでもない狂人を隣人に持ってしまった男。誰も来ない工事現場の仮設トイレに閉じ込められてしまった。ドアを下に閉じ込められ、まさしくタイトル通りの状況。手に汗ってやつです。うまい。でも、怖い。ドキドキした。

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著者プロフィール

1947年メイン州生まれ。高校教師、ボイラーマンといった仕事のかたわら、執筆を続ける。74年に「キャリー」でデビューし、好評を博した。その後、『呪われた町』『デッド・ゾーン』など、次々とベストセラーを叩き出し、「モダン・ホラーの帝王」と呼ばれる。代表作に『シャイニング』『IT』『グリーン・マイル』など。「ダーク・タワー」シリーズは、これまでのキング作品の登場人物が縦断して出てきたりと、著者の集大成といえる大作である。全米図書賞特別功労賞、O・ヘンリ賞、世界幻想文学大賞、ブラム・ストーカー賞など受賞多数。

「2017年 『ダークタワー VII 暗黒の塔 下 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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