- Amazon.co.jp ・本 (259ページ)
- / ISBN・EAN: 9784167717735
感想・レビュー・書評
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街場というだけあって現代人の身の回りの悩みごとをテーマとした話が多く、刺激的な内容だった
主張が現代思想に基づくものであるというには筆者独自の考えや価値観が多く見られていると感じる(筆者はフランス現代思想をバックグラウンドとしているのである意味タイトル通りだが)
非常に小気味の良い文章なので普段あまり本を読まない人にもオススメ出来る -
文化資本は後天的に身につけられない理由
なぜ実力主義が根付かないのか
→幻想の中にいたいから
新人ドライバーが中古車に乗ってはいけないわけとは?
学歴で人を判断する人の心理とは?
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給料に関するテーマのところが一番面白かったです。
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「結婚という終わりなき不快について」や、
「他者としての配偶者について」が、面白い。
この詳細な解題は「寝ながら学べる構造主義」を読めば、
分かるはず!
というとこで、内田センセイの「仕掛け」が
だんだんと判ってきましたよ。
現代思想は、役に立つ!! -
現代思想というタイトルになっていますが、中身は著者流の物事の見方・考え方を解説した本で、とても分かりやすくて面白かった。
教養は他人との情報の共有に不可欠のものですが、最近の学校では、教養が不足しているために共通の話題の基盤が持てないという事象が起きているらしい。ひとつには大学の教養課程が廃止されたことにも原因があるそうです。現在の教育に危機感を持っているのは、以前教養課程を辿って学んだ人達ですが、そもそも教養課程の必要性を感じていない、或いは知らない世代の人達は危機感は感じていないと思う。
この本を読むと、自分に何が足りないのかを知ることができる。 -
面白くて
外では読めない
笑いをこらえるのが難しい箇所があった -
読みやすかったが今ひとつ印象に残らなかった。
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街場シリーズの第一弾。2004年発行。
第一章「文化資本主義の時代」、第二章「勝った負けたと騒ぐんじゃないよ」、第三章「街場の常識」(敬語やお金、転職、結婚、離婚など15のお題に人生相談形式で答える形式)。
本書で特に印象的だったのは、文化資本に関する鋭くも身も蓋もない言説(文化資本の逆説)、そして婚姻制度の根源的意味についての達観。でも異論ありだなぁ。
すなわち、著者は「文化資本を獲得して社会的上昇を遂げようと望む人間が、どれほど禁欲的な努力によって教養やマナーを身につけても、「努力して身につけた」という一点において、その文化資本にははじめから「二流品」というタグが付いてしまっており」、その屈辱を解消するためにこうした「「成り上がり文化貴族」は必ずや勤勉な差別主義者となる」と言う。裏返せば、大人になってからはまった芸事や教養であっても、欲得ずくでなく本当に好きで身につけた教養なら、嫌らしさがないからいいんでしょ!
また、「自分を理解してくれる人間や共感できる人間と愉しく暮らすことを求めるなら、結婚をする必要はない。結婚はそのことのための制度ではない。そうではなくて、理解も共感もできなくても、なお人間は他者と共生できるということを教えるための制度なのである。」と言い切っている。確かに一昔前までの家同士の結婚ならそう言えるのかも知れないけれど、結婚が、理解も共感もできない他人と共生する修行の場だとはなあ!