大相撲殺人事件 (文春文庫 こ 35-2)

著者 :
  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (323ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167753283

作品紹介・あらすじ

ひょんなことから相撲部屋に入門したアメリカの青年マークは、将来有望な力士としてデビュー。しかし、彼を待っていたのは角界に吹き荒れる殺戮の嵐だった!立合いの瞬間、爆死する力士、頭のない前頭、密室状態の土俵で殺された行司…本格ミステリと相撲、その伝統と格式が奇跡的に融合した伝説の奇書。

感想・レビュー・書評

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  • SNSで知ってジャケ買い♪

    ビックリするぐらぃ サクサク 人死んで行く……
    馬鹿バカしい設定やけど、最後ゎ次に繋がりそぅな終わり方♪

    中相撲-小相撲 っと続編があるよぅですが……
    まぁ そのうち出会えるかな? って感じでした。

  • 面白いのはあらすじだけだからそれを読み終えたら棚に戻せ。他の本を買うんだ。

  • 本格ミステリの王道。初心者におすすめ!!そんなことはありません。
    バカミスだということ以外、いまいち的を得ない噂が出回る本作。なるほど。これはバカミス最高峰だ笑

    マークという青年がこの物語のメインキーパーソンである。とんだ爆笑もんのひょんなことから、相撲部屋に入門することになる。

    さて彼がみた力士とは…土俵で爆破された力士笑。首を切断された力士笑。女人禁制の土俵密室笑。連続力士殺人事件が多発笑。黒相撲笑笑。
    しかも名探偵マーク笑。聡子と御前山の無能爆笑コンビときた。もう無茶苦茶である。だがしかし。大傑作である。

    まったくもって本格ミステリである。(いや、正確にはコメディミステリ…
    ページをめくるたびに、力士が死ぬことに気を取られてしまいがちですが、しっかり不可解な謎があり、トリックがあり、きちんと解決がある…文句のつけようがない!!(いや、あるんだけどさ笑

    もう愛しかない。絶対布教するわ。
    ここで名シーン↓

    「一年前に幕内にいた力士も、この一年で四十パーセントくらいいなくなっちゃったわねぇ」

  • ハワイ出身の金髪青年マークが手違いで相撲部屋に入門、そして巻き起こる力士殺人事件の話。


    密林での評価が高かったので期待して読んだら盛大な肩透かしを食らった。
    まず、ミステリとして面白くない。
    連作短編的な作りなのだが、トリックは簡易で、さらにそれへつながるヒントの出し方も雑(おおよそここがヒントだろうなという箇所があり、トリックはその一つのヒントだけでおおよそ完結する)、答え合わせを読んでも「はぁ、、、」といった感じで驚きがない。
    次に、パロディとしてもイマイチ。
    作中に有名ミステリの名前を挙げてパロディ風味を出していたりするが名前を出しているだけ、といった感じで特にそれの上を行くことも下を行くこともない。
    最後に、普通にストーリー小説としても面白くはない。
    マークが金髪力士で片言の日本語しか話さない設定だが、それでややこしいことになることもなく普通にさとこが翻訳して解決。道化的な御前山の何か行動がきっかけで事件が解決することもあるのかと思いきや特になく単なる完全なボンクラなだけ(いちおう密室土俵では、少しだけヒント要員、、、?でもいなくても十分)
    キャラ付けしようと設定だけはあるのに活かしきれてないのでキャラに魅力がない。

    話にひねりはなく、ミステリもイマイチで、キャラも好きになるほどの魅力はなく、パロディもさしてできてなく、伏線は「これ!伏線です!!!!」ってのがわかりやすい場所にうっすらあるのみ。
    新幹線本にするにしても微妙。

    これを読むなら京極夏彦のどすこいを読んだ方がいい。
    (どすこいは普通に名作パロディ)

  • 読了。なんだこれ? 奇書?

  • あー、だめだ。バカミスとして楽しめる人にはいいんだろうけど、本格を求める僕には合わない。

  • 「大相撲殺人事件」
    相撲を舞台に殺人事件が起こり過ぎ。


    男と男がぶつかり合う大相撲。近年は不祥事ばかりが注目を集め、国技としての誇りを落とし続けているが、正しい心を持った力士同士の戦いは見ていて清々しい。


    しかし、ダメな力士や関係者がいるからこそ、不祥事が生まれる訳なのだが、この小説で描かれる相撲の世界は現代を遥かに越えている。不祥事どころでは無い。目次を見てもらえれば分かるが、とにかく力士が死んでいくのだ。まぁ、ミステリーなのだから当たり前だが。


    ある事件では、力士が10何人連続で殺される。全く警察は何をしているんだ。これだけでも、なんじゃこりゃ!?なのだが、捕まった犯人の動機もなんじゃこりゃなのだ。そんな動機でここまでしますか?と言いたくなる。


    全事件で共通して言えるのが、事件は残酷なのだが、結末は妙にあっさりしている上、推理も簡潔と言う事。


    探偵役は、外国人力士のマーク。彼は、日本の大学を受験しに来たのだが、何故か相撲部屋を試験会場と勘違いし、そのまま力士として学費を稼ぐ為に在籍する。その彼がカタコトの日本語で事件を解いていくのだが、その推理はとても簡略的。こんな簡単で言いのかと思っちゃう。事件は残酷過ぎるものばかりな為、なんか釣り合いが取れない。まぁ、取れる必要は無いのだけど。


    注目は御前山。部屋のお荷物的存在になっているこの力士は、事件を解くわけではないが、何やら色んな理論を展開する騒がしい奴。何なの、こいつw


    解説者曰く、この小説は馬鹿馬鹿しいが、本格ミステリーらしい。へー、そうなのか。


    え、そうなの!?

  • タイトル買いした。本気で読むと損した気分になるのでそのつもりで読むことをおススメ。
    内容は定番の推理モノで特に目新しさはなく、角界をテーマにするという発想だけというかんじ。会話だけで1ページ埋まったりやたら人が殺されたり、小説としては稚拙。推理小説の定番トリックや古典的舞台設定を大相撲(力士)でパロディにしたかったのかな。

  • 大相撲とミステリが融合したバカミス

    あらすじの荒唐無稽さが興味を惹かれるとtwitterで話題になったり
    それがきっかけでちょっと売れて増刷がかかったり
    さらにそのエピソードから、タモリ倶楽部で「文庫本の裏にあらすじあり!!ウラスジ大読書会」が放送されたりと、出版業界にちょっとした影響をもたらした本作

    ちなみに、文庫のうらすじ
    -----------------------------
    ひょんなことから相撲部屋に入門したアメリカの青年マークは、将来有望な力士としてデビュー。しかし、彼を待っていたのは角界に吹き荒れる殺戮の嵐だった!立合いの瞬間、爆死する力士、頭のない前頭、密室状態の土俵で殺された行司…本格ミステリと相撲、その伝統と格式が奇跡的に融合した伝説の奇書。
    -----------------------------

    内容的には、うらすじに書かれていない、取り組み相手連続死亡事件、力士四肢持ち去り事件、力士見立て連続殺人事件(館もの)の3つをプラスした6つのエピソードの連作短編になっている

    タモリ倶楽部では、ストーリーをそのまま文章にしただけと編集さんが言ってたけど、読んでみたら実際にそのストーリーだったわ(笑)


    ・本場所の立ち会い時に起こった爆発
    ・密室の浴室で発見される力士の頭部
    ・公表される取り組み対戦相手が次々と殺されて不戦勝が続く主人公
    ・女性が立ち入ってはいけない土俵の真ん中で殺された神官
    ・体の一部分が持ち去られた力士の遺体
    ・密室殺人が連続して起こる怪しいいわくつきの館


    外国人のマークは日本文化を学ぶため、大学を受験しに来日したが
    相撲部屋の「千代楽」を「センダイガク」と読み間違った結果、そのまま力士として学費を稼ぐために在籍することになった

    探偵役は主にマークと、部屋住みの万年幕下の御前山
    そしてマークの通訳的に、高校でESS部に所属する親方の娘の聡子

    トリックに関してはありがちなミステリなんだけど
    大相撲殺人事件と銘打ってるだけあって、場所中の事故、取り組み表、大柄な人は通れない通路、女人禁制の土俵という心理的密室、相撲の裏歴史(大嘘)などが事件の制約や解決の糸口になっている

    角界に対する批判めいたものも含まれている
    観客の安全管理、付き人への虐待、女性府知事のアレ、外国人力士等々


    部分的には本格ミステリで、大筋ではバカミス
    この作品の荒唐無稽な動機やトリックも、本格ミステリでも同じように「おいおい……」とツッコミを入れたくなるようなものもあるので、本格ミステリ批判としても読める
    各タイトルでも有名ミステリのパロディがいくつかあるしね

    ただ、バカ方向への突き抜け感がいまいち足りない
    京極夏彦の「どすこい」の方が、もっとバカで他作品のオマージュの要素が感じられる

    ただ、こんなに荒唐無稽な事件が起こっているにも関わらず
    中盤の聡子の発言で「一年前に幕内にいた力士も、この一年で四十パーセントくらいいなくなっちゃったわねぇ」などと結構呑気な感じのヌケ感は好き


    黒相撲とか黒力士の大嘘に関しては、マンガの「ケンガンアシュラ」に通じるものがあるな

    それにしても、ここまでヘンテコな小説でありながら、結末ぶん投げて終わりにしていない
    解説でも書かれてあるように、続編として「中相撲殺人事件」や「小相撲殺人事件」も予定されているとのこと
    実際に単行本で「中相撲殺人事件」は発売されている様子

    幕内力士が激減したから、大相撲から中相撲になったとかって設定なんだろうか?
    文庫化されて機会があったら読むかもね

  • 設定はぶっ飛んでいて面白いが、終始同じノリではあるので万人に勧められるかと言えばそうでも無い。

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著者プロフィール

大阪府生まれ。東京大学文学部哲学科卒業。1994年、『コミケ殺人事件』でデビュー。『探偵小説の論理学』で第8回本格ミステリ大賞評論研究部門受賞。『英文学の地下水脈』で第63回日本推理作家協会賞評論その他部門受賞。

「2020年 『本格ミステリの本流』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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