妖談うしろ猫 (文春文庫 か 46-1)

著者 :
  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (295ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167779016

感想・レビュー・書評

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  • 妻はくの一シリーズの風野作品。南町奉行の根岸さんはくの一のあの方に近いけれど、ほかの登場人物も含め、くの一シリーズほど超人的な設定はなく、安心して読める。反面アクション部分は少なくなっているけれど、多分このシリーズにはそんなに必要ないw。凡人っぽい感じがして泥っぽい江戸の人たちが少し伺えるところが好き。あとは根岸さんのところのにゃんこがいい味出してると思う。 短編ではないのだけど、各章ごとの事件は解決され、次の事件に影響を与える連作っぽい作りで、とりあえず1冊でまるっと読めました。

  • 『くノ一』シリーズの次が来ない(爆)ので
    図書館で見つけて手に取ったシリーズ。
    1冊目にしては設定が馴染んでるのが不思議だったのだが
    他の方のレビューを読んでわかった。この前に根岸肥前守の別の話があるんだ。
    先ずはそっちを探して読まなきゃいかんなぁ。

    妖しと捕り物が絡んで話が進むのは風野氏の定番なのだろうか。
    この要素に更に恋愛が加わると『くノ一』シリーズになるのかな、と思った。

    巨漢の椀田がお姉さんには頭が上がらないところや
    イケメン設定の宮尾がブス専だったり、
    猫が「みやお」と鳴くと「呼び捨てにするな」と怒るとか
    小ネタともいえる細かい部分が相変わらず面白い。
    猫のうしろうと(この名前を付けるセンスも)、根岸の孫の篤五郎のキャラもいい。

    話全体としては込み入っていて、個人的には読むのが大変だった。
    『くノ一』と比べるわけではないが、なんとなく潤いが足りない気がしてしまう。

  • 新しい設定で耳袋秘帖が再スタート
    とぼけた根岸奉行の活躍始まるよ~

  • 北町奉行・根岸肥前守シリーズ。
    こちらは江戸の不思議な事件を取り扱う「妖談」シリーズ。
    しかし、妖談と言っても、実は人間の仕業だったりで、人々をたぶらかす正体を根岸が暴いて行く。
    風野さんのもう一つ別の根岸シリーズと登場人物がかぶったりして、並行で読むのが楽しい。
    こちらもキャラやお話が独特で、つくづく風野さんという人の発想に驚く(笑)。

  • 耳袋秘帖妖談1

  • どうしようもない話だけど、
    案外奥が深い風野真知雄の時代物好きです。
    根岸肥前守はいい味出してるし
    配下となった二人を
    椀田と宮尾と名付けた風野さんのセンスも好き。
    このシリーズ沢山でているので、長く楽しめそうです。

  • 収集した奇妙な話をヒントに事件を解決するお奉行たち。
    人の弱さも真っ直ぐ見ることのできる根岸様だからこそ、事件のことを口にしているときも薄ら寒い怖さを感じないのかもしれない。

  • 本やさんの新刊でこの方の本を初めて手に取ってみた。
    たくさんの本を出されていたことを知って1から読んでみようと思って購入した1冊。
    さらっと読めてどこかあたたかい。
    次も読んでみよう。

  • この話の主人公、根岸肥前守は実在の人物で実際に「耳袋」という、世間話を書き綴った随筆集を出版している。「耳袋秘帖」の実在はわからないけれど。この本では「耳袋秘帖」の方に書かれるであろう珍妙な事件が発生し、根岸肥前守の知識と、2人の部下の腕力で無事解決??なかなか面白かった。タイトル「うしろ猫」なのにあんまり関係ないのかな?と思っていたら、人に顔を見せない猫「うしろう」も最後に大活躍。一瞬だけど、この活躍がなければこのシリーズ続かないから。後はホントに後ろ向いてるだけだけど。孫の篤五郎もなかなかいいキャラで、今後の活躍に期待。

  • 江戸の怪事件を集めた奇談集『耳袋』は「赤鬼」のあだ名を持つ南町奉行根岸肥前守が記した本。
    その肥前守が江戸の怪事件を解決していく話の第1弾。
    商いの評判が良かったもろこしやの主人が殺害され、その現場近くでかのちと書き置きして消えた大店の若旦那の姿が目撃される。

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著者プロフィール

かぜの・まちお
1951年生まれ。’93年「黒牛と妖怪」で第17回歴史文学賞を受賞してデビュー。主な著書には『わるじい慈剣帖』(双葉文庫)、『姫は、三十一』(角川文庫)『大名やくざ』(幻冬舎時代小説文庫)、『占い同心 鬼堂民斎』(祥伝社文庫)などの文庫書下ろしシリーズのほか、単行本に『卜伝飄々』などがある。『妻は、くノ一』は市川染五郎の主演でテレビドラマ化され人気を博した。2015年、『耳袋秘帖』シリーズ(文春文庫)で第4回歴史時代作家クラブシリーズ賞を、『沙羅沙羅越え』(KADOKAWA)で第21回中山義秀文学賞を受賞した。「この時代小説がすごい! 2016年版」(宝島社)では文庫書下ろし部門作家別ランキング1位。絶大な実力と人気の時代小説家。本作は「潜入 味見方同心」シリーズの完結作。



「2023年 『潜入 味見方同心(六) 肉欲もりもり不精進料理』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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