- Amazon.co.jp ・本 (445ページ)
- / ISBN・EAN: 9784167901769
感想・レビュー・書評
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時間的に最後まで読めなかったが、バスケの試合でのゴリラの話は他の本でも紹介されている。人間は自分が思っている以上に実は見えていない。茂木先生のアハの実験もそうだが、後でなんでこんなことがわからなかったのだろうということがいかに多いかを考えさせられる。
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2014.12.31 木曽野さんの2014年ランキングより
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さすが、2017年本屋大賞の発掘部門『超発掘本!』
読み返す。 -
本書では、脳の認識のクセが引き起こす6つの錯覚、すなわち注意の錯覚(ゴリラが見えない、非注意による見落とし)、記憶の錯覚(変化の見落とし、情報源記憶のミス、本当にあったこととあるべきことの混同した記憶の歪み)、自信の錯覚(自分の能力の過大評価、自信の程度で相手の実力、知識・記憶の正確さを測る傾向)、知識の錯覚(実際以上に自分が知っているとの思い込み)、原因の錯覚(選択的マッチング、相関関係を因果関係と思い込む、偶然に起きたことに因果関係があると思い込む等)、可能性の錯覚(潜在する大きな認知能力を簡単に解放できるとの思い込み)について解説した書。
建設プロジェクトの経費ががなぜ見積りを大幅に超過するのか、その原因は知識の錯覚にあった。
金融バブル発生の原因しかり。これ等の錯覚は普段なかなか意識することができないが、言われてみればなるほどと納得。
それにしても、サブリミナル効果が科学的に否定されていたとは! 脳トレは特定の技能を高めはしても、一般能力は向上させないとは!知らなかったなぁ。 -
・あることに注目すると他が見えなくなる。
・人の記憶は作り替えられてゆく。
日ごろ感じていることが、実証的な説明に納得する。
・自信と能力は比例しない。
・脳トレは脳全体を活性化しない。
今まで騙されていたorz...
世の中のスピードは産業革命以後、自動車、新幹線、飛行機...と高速化している。情報通信手段も手書きの手紙から、テレックス、電話、パソ通、インターネットと高速化し、情報があふれる時代になった。
人の脳の容積はここ数百年ではほとんど変わっていないと思うが、人の処理すべき情報の量は莫大に膨れ上がっている。この世の中を人が生きてゆくには、情報の取捨選択、間引きと補間が必要なのだろう。社会の速度に旧来の脳が付いてゆく為に錯覚が起きるのではないだろうか。
これからの私も当然ながら警察、司法、自動車や飛行機の開発者は、「人は錯覚する」ことを強く意識しなければいけないと感じた。
とりあえず、ウォーキングを始めよう。 -
文春のこのシリーズはいつも楽しみ。読みごたえがかなりあるのでうれしい。本書は6種の錯覚に関する科学調査のまとめを、日ごろ出くわす状況と絡めて説明する。相関関係は示せても因果関係を示すことにはならない、という記述にはっとする。しばしばやってしまっていた!さらに逆の状況(因果関係まで把握したのに、相関関係にすぎないと結論づけて、別の実験や設計に鞍替えしてしまったり・・・)も発生させている!気づきと修正したい点がたくさん思いつく本。
と思っていることも「錯覚」か?という、典型的落ちで、しめたい。
※参考文献が70pもリストアップされているのもすごい。しかもちゃんと一言コメントがついている(ただの羅列ではない)。 -
人が陥りやすい6つの錯覚、1.注意の錯覚、2.記憶の錯覚、3.自信の錯覚、4.知識の錯覚、5.原因の錯覚、6.可能性の錯覚、について丁寧な説明と解説がされている。
その例として、アメリカの潜水艦がえひめ丸に衝突した事件や、リーマンショックの引き金、脳トレゲームなどを挙げている。
ゴリラが見えていない実験など、興味深い話がたくさんであるが、これらの錯覚を記憶にとどめて常に気にするかと言われると、なかなか難しいだろう。 -
記憶、知識、
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科学的論証に頼るまでもなく、あまりにも身近で、自分にも心当たりの錯覚現象が網羅されていて、いちいち納得してしまう。冒頭著者は「見えていないゴリラ」という事例で「注意の錯覚」を証明しているが、既にそこからはまる。たとえば計算に夢中になっている。ウォーリー探しに集中している。そんな時に近くを友達が通っても気づかない。要はそういうことの象徴である。他にも「記憶の錯覚」「自信の錯覚」「知識の錯覚」「原因の錯覚」「可能性の錯覚」といった5つの錯覚を挙げており、どれも「あるある感」を裏切らない。
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とにかく、読み終えた・・・
思い込みが錯覚につながる?