- Amazon.co.jp ・本 (284ページ)
- / ISBN・EAN: 9784167902759
感想・レビュー・書評
-
表題はなんとあの!山田うどんを題材にした小説。その他、ノベルティ小説というか、なにかの冊子になにかをテーマにして書いたような小説が多い。
たまたま山田うどんの話もそうだし、ティファニーの話が載ってたりで、結婚にまつわる話が多く収録されてます。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
「ずっと幸せなカップルなんていない」
女性が主人公の恋愛に絡むショートストーリーがたくさん。なんか、すごく良かった。女性を書かせたら上手いなぁと。
不完全なわたしたちのストーリー、ジュエリーに纏わるストーリー。好きの先にあるもの。そして最後の「消えない光」はジーンとした。大人が読んだ方が共感するかもしれないなぁ。 -
ティファニーのことかな、あ、もしかして石の教会かなと、ふわりと想わせるのが素敵。
さいごに咲く花ではウルっとした。 -
27.7.19
-
2015/7/14
いろんな二人のお話。あんなふたりいいな、と羨ましく思っている自分を羨んでいる人もいる。
人と人との関係って大事にしなくちゃな、もっと大事にしたかったな、なんて昔のこと色々思い出した。
表題作「おまえじゃなきゃだめなんだ」が好きだな。
「そもそもこれは愛なのか。と、イノマタくんの帰らない暗い部屋で、深夜のテレビをぼんやり眺めて私はよく考えた。
たんなる執着ではないのか。イノマタくんが必要だといいながら、イノマタくんを必要とする自分自身が必要ではないのか」
共栄ハイツ305/角田光代 -
『さいごに咲く花』
メッセージが、強く深くドカーンと心にきた。年齢を重ねることは、衰えていくことなのではない。人生最後の時、この時こそ、フィナーレなる一番美しい瞬間。この瞬間をめざして、日々を生きていこう。 -
おまえじゃなきゃダメなんだ、なんて言われてみたい言葉だわ。「消えない光が」一番好きな物語だった。好きのもっと先を見つけて、消え褪せないものに、確実なものにしようという気持ちがとても素敵。
-
表題の作品が一番残った。
「山田うどん」のように、想われることの難しさ。
年月を経てそれに気付く痛さ。
角田さんらしい優しい描写に救われる。
が、根底にあるのは永遠の愛なんてないという真実。その真実を知った上で、二人で生きてゆくことの孤独とか覚悟とか努力とかとかとかとかの先にあるものの光。
が、感じたようにあればいいなと思う。
またこれも年月を経て気付くのだろうか。 -
短編だったので合間合間にサクッと読了。角田光代ならではの物語がたっぷりだった。