猫が見ていた (文春文庫 み 44-31)

  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (226ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167908904

感想・レビュー・書評

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  • ・マロンの話 ★★★★★
    ほたんとマロンの関係がいいね!
    私も猫と話したい

    ・エアキャット 欲しい★★★
    火村先生のシリーズの短編だった!
    ちょっと長めの短編かと思いきや結構短く収まってた。
    内容としては、まあまあね。

    ・泣く猫 ★★★
    普通。悪くはない!

    ・「100万回生きたねこ」は絶望の書か ★★★
    後半が良かったわ。
    特に本を読む姿勢というか読んだ感想ってのが人それぞれってところが。

    ・凶暴な気分 ★★★
    始めは茉莉子に全く感情移入できず、むしろ嫌なやつだなーと思ってた。
    ただ後半この凶暴性って誰しも内に秘めてるもんじゃないかと思った。

    ・黒い白猫 ★★★★
    興味深いタイトル
    台北が舞台で彫師たちの話
    ちょっとダークな雰囲気もあり結構好きな話。
    黒と白の対比もまた◎

    ・三べんまわってニャンと鳴く ★★★★★
    むっちゃ良かったー!
    初めて読む作家さんの話なので他の本も読みたい。

  • 猫が好きな人もそうではない人も楽しめるアンソロジー。
    マロンの話はもっともっと読みたいと思いました。
    「三べんまわってニャンと鳴く」がこのなかではお薦めかな。読んでいる間は猫にいやされ、読後は心がほっこりします。
    「オールタイム猫小説傑作選」で読みたい本が増えました。こんなに猫に関係する本があるなんて驚きです。

  • 【収録作品】「マロンの話」湊かなえ/「エア・キャット」有栖川有栖/「泣く猫」柚月裕子/「『100万回生きたねこ』は絶望の書か」北村薫/「凶暴な気分」井上荒野/「黒い白猫」東山彰良/「三べんまわってニャンと鳴く」加納朋子/「猫と本を巡る旅 オールタイム猫小説傑作選」澤田瞳子 文庫オリジナルとあるが、初出は「オール讀物」2017年4月号とのこと。

  • とにかく猫が出てくる短編集。猫が主人公だったり、エピソードに猫が絡んでいたり、切なかったり楽しかったり悲しかったり…もうそれは色々楽しめる。
    特に、恐らくご自分のエピソードであろう湊かなえ「マロンの話」と、あったかい気持ちになれる加納朋子「三べんまわってニャンと鳴く」の2編が良かった。巻末の、オールタイム猫小説傑作選もとても良い。また読みたい本が出来た。

  • 猫が見ていた

    ∞----------------------∞

    色んな作家さんの猫小説。これはたまりません!全て全力で面白かった!

    -マロンの話-湊かなえ
    猫パンチください!!
    猫飼うって大変だけど、嫌なこと忘れて癒されて鬼が外に行くなら...飼いたい。1番反対してた夫が1番世話してる自慢。
    これ、自身のお話なの?

    -エア・キャット-有栖川有栖
    「吾輩は猫である」を座右の書にした被害者の名のアナグラム「猫飼いたし」。なので猫は出てこず。主人公が有栖川さん。

    -泣く猫-柚月裕子-
    亡くなった母が飼っていた猫。捨てた自分の名を付けられた猫は母に向かって泣いていた。
    人の生き方って難しいと思ったお話。

    -「100万回生きたねこ」は絶望の書か-北村薫
    作家先生の古希祝い野球大会が和気あいあいで楽しそう。
    タイトルの話。愛する人に出会えて最期は幸せだったと捉える人もいれば、100万1人いて1人しか愛する相手に出会えていないと捉える人もいる。人それぞれで面白い。

    -凶暴な気分-井上荒野
    何にでも当たり散らしたい時、ある。って思いながら読んだ。
    不倫相手の子を妊娠。ペット禁止のマンションで飼われてる猫を監禁したり、その飼い主に暴言を吐いたり。

    -黒い白猫-東山彰良
    刺青店が多くあるその街には、白猫だとバレないように真っ黒に刺青をした猫がいる。そんな猫になりたい少女。
    それがないと生きて行けないって人じゃないと彫らないっていう彫師のニン姐さんの心意気が好き。

    -三べんまわってニャンと鳴く-加納朋子
    ソーシャルゲームの重課金。全てはガチャのため。
    親が自分の子をパッとしないというのは酷いな(本人聞いてないと思ってる)。しかも親ガチャならぬ子ガチャ扱い。売るために作ったアカウントを思わず人にあげちゃう、割と優しいとこもある子なんだけどな。

    -猫と本を巡る旅
    オールタイム猫小説傑作選-澤田瞳子
    これは嬉しい!猫小説が紹介されてた!読みたい本がどんどん積もってゆく...

    2023/10/05 読了(図書館)

  • 不思議な物語だった。

  • 猫をテーマに集めた本。7人の作家が猫について書いてる。湊かなえの『マロンの話』は猫の目線からの話だが、少ししか残らない。有栖川有栖の『エア
    .キャット』はまさしく空気。後に残らない。柚月裕子の『泣く猫』は寂しいがこころにのこる。短編でも力を感じる。北村薫の『100万回生きたねこは絶望の書か』は少し眺めの短編で内容も残る。井上荒野の『凶暴な気分』は悲しい妊婦の話。東山彰良の『黒い白猫』は中国の話?少し揉めて後は何事も無かったように鎮まる。加納朋子の『三べんまわってニャンと鳴く』はゲームの話で最初の頃はよく理解できないが、後は温かい話。色々な猫とそれを取り巻く色々な人がいる。

  • 猫に纏わるアンソロジー。半分以上が初めて読む作家さんだった。加納朋子さんの「三べんまわってニャンと鳴く」が好き。ソシャゲの仕事をしていたので、サービス終了については切ない気持ちになった。「オールタイム猫小説傑作選」から数冊を読みたい本に登録しておくことにする。楽しみが広がる。

  • 柚月裕子の「泣く猫」は、幼い頃に自分を捨てた母親の死と、それに向き合う娘の、寂しさと優しさを感じる、ちょっと切ない話で、さすがと思わせる。

    意外にも、加納朋子「三べんまわってニャンと鳴く」が、インパクト強く、『ソシャゲ』なんて、やろうと思ったこともないが、最近の若者心理を上手く表現していて、グイグイ惹きつける。
    最後まで上手くまとまったストーリーでした。

  • 猫好きなだけで手に取った一冊。猫という共通項目で紡がれた一冊だが、それぞれの作者の読み味を楽しめた。

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著者プロフィール

1973年広島県生まれ。2007年『聖職者』で「小説推理新人賞」を受賞。翌年、同作を収録した『告白』でデビューする。2012年『望郷、海の星』(『望郷』に収録)で、「日本推理作家協会賞」短編部門を受賞する。主な著書は、『ユートピア』『贖罪』『Nのために』『母性』『落日』『カケラ』等。23年、デビュー15周年書き下ろし作『人間標本』を発表する。

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