猫が見ていた (文春文庫 み 44-31)

  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (226ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167908904

作品紹介・あらすじ

猫好きで鳴る人気作家7人が集結。 猫の小説7編を収録する文庫オリジナルのアンソロジー登場! 巻末には「猫小説オールタイム・ベスト」紹介も。【収録作品】「マロンの話」湊かなえ「エア・キャット」有栖川有栖「泣く猫」柚月裕子「『100万回生きたねこ』は絶望の書か」北村薫「凶暴な気分」井上荒野「黒い白猫」東山彰良「三べんまわってニャンと鳴く」加納朋子「猫と本を巡る旅 オールタイム猫小説傑作選」澤田瞳子

感想・レビュー・書評

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  • 猫のミル、ミケ(今はエア・キャット)、マキ、100万回生きた猫、ヒカリ、黒猫なのに小白、主人公のソーシヤルゲームのハッチ、主人公の行きつけの美容院の飼い猫のハッチ。
    いろんな猫に出会える。
    みんな、かわいい、愛すべき猫たちです。
    そのなかでも、「100万回生きた猫」は絶望の書かが好き。
    北村薫さん著ですが、主役は100万回生きた猫の童話。私も子供の頃に読んだ、そして私も絶望した派なのだ。皆みたいに、感動しなかった、いやできなかった。
    北村先生は書いている。
    本の読み方にひとつの正解はない。
    本は一冊でも、読みは読んだ人の数だけある。
    それが本の値打ちだ。
    ほっとした気持ちになる。
    これからもブクログを読んで、自分の幅を広げていけたらと思えた。
    最後の澤田瞳子さんの猫本紹介も、よかった


  • 7人の作家+澤田瞳子さんの猫小説傑作選からなる猫アンソロジー。箸休め的なつもりだったが意外に深くそれぞれの世界に持っていかれた。湊かなえさんの私小説的な物語、有栖川有栖さん北村薫さんの謎解き、井上荒野さん東山彰良さんが良かった。

    • 111108さん
      ☆ベルガモット☆さん、コメントありがとうございます♪

      ベルガモットさんはいろんなジャンルを読んでいそうでしたが、意外にもミステリー は手を...
      ☆ベルガモット☆さん、コメントありがとうございます♪

      ベルガモットさんはいろんなジャンルを読んでいそうでしたが、意外にもミステリー は手を出してなかったのですね?
      このアンソロジーはうろ覚えですが、イヤミスはなくおどろおどろ怖いのもなく、読みやすかったと思いますよ♪
      2023/07/19
    • ☆ベルガモット☆さん
      111108さん、ご助言ありがとうございます!

      北村薫さんの作品を一時期読んでいたのですが、とっても悲しい話でどんよりしたことがあって...
      111108さん、ご助言ありがとうございます!

      北村薫さんの作品を一時期読んでいたのですが、とっても悲しい話でどんよりしたことがあってそれから遠ざかってました。
      読みやすいという事で安心しました。有栖川有栖さんが気になっています。
      2023/07/20
    • 111108さん
      ☆ベルガモット☆さん

      うろ覚え過ぎてちっとも助言になってないようでごめんなさい!
      北村薫さん、時々読んでました。どんよりするような悲しい話...
      ☆ベルガモット☆さん

      うろ覚え過ぎてちっとも助言になってないようでごめんなさい!
      北村薫さん、時々読んでました。どんよりするような悲しい話のもあるのですね。イヤミスよりじわじわ来る感じでしょうか。

      有栖川有栖さんの本にいいねをありがとうございます!
      一時期本から遠ざかってた私にミステリーの面白さを思い出させてくれたので思い入れあります。端正な文章や関西弁の柔らかい会話が好きです。長編の中にはどんよりしてしまう話もあるかもしれませんが、短編は小気味良くて大丈夫かと思います。『こうして誰もいなくなった』はミステリー 度は低めですがいろんな味楽しめます。『江神二郎の洞察』も楽しいですよ♪
      2023/07/20
  • 今更感想を書こうとしたが、記憶が朧げ。

    湊かなえさんの「マロンの話」が湊さん自身のお話のようで、ほっこりしたのと、
    初めて読んだ井上荒野さんの「凶暴な気分」が、ちょっと粘液質な感じで、思っていたのと違ったなぁ…ということくらいしか覚えていない。

    短編集ってすぐに感想書かないとだめだわ。
    2021.2.23

  • 有栖川有栖さんの作品が気になり、ブグ友さんの本棚からまずはこちらの短編アンソロジーを選んでお取り寄せ。
    家政婦が見た!風の強い眼差しの猫の表紙をずっと見ていられる。ミステリアスな表情でセリフをつけたくなる。
    怖い内容かとビビっていたのですが、猫が登場することでその場を和らげてくれる。

    「マロンの話 湊かなえ」
    息子猫からみた母マロン猫を取り巻く母おばやん、息子ター、父ほたんの人間家族との絆をユーモアに語る。
    「家に猫がいるだけで、胸の内にあるモヤモヤが気にならなくなる」という生活の変化を優しく描いている。

    「エア・キャット 有栖川有栖」
    凄い、ネコカイタシのアナグラムが猫好きな登場人物の名前になってるなんて。いろんな謎と種明かしが散りばめられていて、ため息が出る。

    「泣く猫 柚月裕子」
    母娘の切っても切れない縁深さ、愛情深さを感じる。登場する動物はやっぱり猫がしっくりくる。

    「100万回生きたねこ」は絶望の書か 北村薫」
    編集社と小説家、野球を通しての交流が楽しそう。絵本に対する思いの違いを味わうのもまるでブグログみたい。父の佐野洋子著書との出会いについて語る場面が特にいい。

    「猫と本を巡る旅 オールタイム猫小説傑作選 澤田瞳子」
    紹介された本はいくつか読んでみようかと思うくらい、猫本推しに熱意を感じる。
    小川洋子 猫を抱いて像と泳ぐ
    伊坂幸太郎 夜の国のクーパー
    長野まゆみ 耳猫風信社

    • 111108さん
      ☆ベルガモット☆さん、こんばんは♪

      確かに「家政婦は見た」みたいな表紙ですね笑
      この短編集では化け猫的な物より身近な存在としての猫を描いて...
      ☆ベルガモット☆さん、こんばんは♪

      確かに「家政婦は見た」みたいな表紙ですね笑
      この短編集では化け猫的な物より身近な存在としての猫を描いてる話が多かったような?ミステリー も楽しめましたか?
      澤田瞳子さんのオールタイム猫小説傑作選に選ばれてる話で、小川洋子さんの『猫を抱いて象と泳ぐ』は読んだことあるのですが、猫小説だったっけ?と猫シーンをあまり覚えてないのです‥。でもとても印象深い作品で今でも時々思い返しています。
      2023/08/01
    • ☆ベルガモット☆さん
      111108さん、コメントありがとうございます!

      この表紙の猫ちゃん撮影したときカメラマンガッツポーズしたのでは?!というくらい良い表...
      111108さん、コメントありがとうございます!

      この表紙の猫ちゃん撮影したときカメラマンガッツポーズしたのでは?!というくらい良い表情です☆
      ご指摘の通り「身近な存在」としての猫が登場で、怖くはなかったです。確かに化け猫(!)話はなかったですね。ミステリー入門編でした。
      小川洋子さんの『猫を抱いて象と泳ぐ』も気になります。有栖川有栖さんの著書レビューも参考にしますね♪
      2023/08/01
  • タイトルに「猫」が付いてると やっぱり手に取ってしまいます。
    しかも 錚々たるメンバーのアンソロジー…の割にパッとしない感じがしました。
    加納朋子さんが良かったかな

  • 猫好きなのと、割と好きな作家が入ってたので、読んでみた。
    さらっと読めた。
    やっぱり猫は不思議な生き物だな。
    絵になるというか、物語になる。

  • 「猫が見ていた」という題名と、表紙の猫の写真を見て読んでみようと思った。この猫の表情がとても良い。

    私は「三べんまわってニャンと鳴く」が一番好きだった。



    【目次】
    ◆マロンの話(湊かなえ)
    ◆エア・キャット(有栖川有栖)
    ◆泣く猫(柚月裕子)
    ◆「100万回生きたねこ」は絶望の書か(北村薫)
    ◆凶暴な気分(井上荒野)
    ◆黒い白猫(東山彰良)
    ◆三べんまわってニャンと鳴く(加納朋子)
    ◆オールタイム猫小説傑作選(澤田瞳子)







    以下ネタバレ!!!!





























    ◆マロンの話(湊かなえ)★2
    ミルの母親マロンの話。
    「チューリップのプランターに猫が寝ている。プランターの中から生まれでたかのように」という部分が可愛い。
    子猫が生まれたばかりなのに放置してカラスに襲われるという展開が胸糞だった。猫パンチで除霊というのもなんか合わなかった。

    ◆エア・キャット(有栖川有栖)★1
    ありすがわありすと読む。
    内容がよくわからなかった。
    密室事件かと思ったら密室じゃなかった。
    エアキャットはもう亡くなっているのにそこにいるかのように可愛がることらしい。

    ◆泣く猫(柚月裕子)★4
    亡くなった母親の部屋に来た娘と猫の話。
    描写もストーリーもわかりやすかった。
    「男好きの女が、男が好みそうな顔立ちと体つきをしていたことが、母の孤独な人生の根幹だったのだと思う」
    美人は人生イージーモードという決めつけは良くないなと思った。
    猫の愛情深さが出ていてとても良い話だった。

    ◆「100万回生きたねこ」は絶望の書か(北村薫)★1
    題名が面白そうだっただけに絶望。
    文章が気持ち悪いおじさんぽくて気持ち悪かった。
    面白いことを言っているぞとニヤニヤしながら話してるおじさん。

    ◆凶暴な気分(井上荒野)★3
    描写がわかりづらいところがあったがストーリーは面白かった。
    伝えづらいことを固定電話の留守電を使うところがクズ男らしくて面白かった。本を出しませんか詐欺って本当にあるのだろうか。

    ◆黒い白猫(東山彰良)★3
    白猫を黒くした彫り師の話。
    ちょっとよくわからなかったが、中国の雰囲気とかが出ていて良かった。

    ◆三べんまわってニャンと鳴く(加納朋子)★4
    ソシャゲ廃人の男が重課金したアプリが配信終了になり、運営に仕返しするために猫のソシャゲをやる話。
    仕返し方法は、リセマラしてレアキャラを手に入れ、そのアカウントを売ること。
    子ガチャ失敗で育て甲斐がないと両親から思われているとか現代の物語だなと思った。
    短編小説なのに笑いあり涙ありですごく面白かった。

    ◆オールタイム猫小説傑作選(澤田瞳子)
    物語ではなく猫小説のおすすめが書いてあった。
    高橋由太の猫は仕事人と、伊坂幸太郎氏の夜の国のクーパーという小説が気になった。
    そういえば私は…吾輩は猫であるを読んでいない。

  • 現代を代表する作家さんたちの猫アンソロジー。

    湊さんのはご自身の事だろうし、有栖川さんのは偶然?って感じで面白かったし、柚月さんのは猫の名前にそうきたかだったし、加納さんのはハッチが生まれ変わったんだよって感じで、この4篇が気に入りました。

  • 猫が好きなので迷わず手に取りました。
    湊さんの短編は猫が主人公で、猫目線から見た人間たちの描写がユニークで面白かったです。
    それぞれの短編に登場する猫の姿を思い浮かべながら読むのがとても楽しく、読み終えるのが寂しいくらいでした。
    そして7人の作家さんによる短編の他に、巻末には澤田瞳子さんによる猫小説傑作選が収録されています。
    こちらで紹介されている小説も面白そうで、読んでみたい小説が増えて嬉しいです。

  • 何度もオススメに出てきた本。でも評価の低さから手に取りづらかったのですが、小さな古本屋さんでたまたま遭遇。で、読んでみました。
    お話としてちゃんと成立してるなぁ、と感じるのは
    「泣く猫」くらいでしょうか。
    あとは全部5章だての序章だけって感じでパツンと終わります。
    作家さんが豪華だからハードルがあがってるのかな

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著者プロフィール

1973年広島県生まれ。2007年『聖職者』で「小説推理新人賞」を受賞。翌年、同作を収録した『告白』でデビューする。2012年『望郷、海の星』(『望郷』に収録)で、「日本推理作家協会賞」短編部門を受賞する。主な著書は、『ユートピア』『贖罪』『Nのために』『母性』『落日』『カケラ』等。23年、デビュー15周年書き下ろし作『人間標本』を発表する。

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