侠飯7 激ウマ張り込み篇 (文春文庫 ふ 35-8)

著者 :
  • 文藝春秋
3.67
  • (14)
  • (24)
  • (31)
  • (2)
  • (1)
本棚登録 : 205
感想 : 37
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167917371

作品紹介・あらすじ

こんどは刑事(デカ)飯!

新米刑事の乾正悟は薬物疑惑の芸能人の張り込みに失敗し、
左遷におびえる日々。
そんなある夜、何者かに拉致されて、着いたところはヤクザの事務所。
そこで出会った頬に傷持つ男は、警視庁の捜査官を名乗るのだが--。

理不尽な命令と激ウマ飯のはざまで悶絶する正悟の運命は⁉

手に汗握る潜入捜査の裏側を描く、
大人気の文庫書き下ろしシリーズ第7弾!

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 侠飯もシリーズ7作目。
    今回の主人公は、警視庁六本木署の新米刑事。
    ダメダメ主人公に魅力的なヒロイン、かっこよすぎな柳刃と火野のコンビ。物語の定番の設定は鉄板。正に安心して読める。
    にしても毎度毎度、読んでて涎がたまる激ウマ料理の数々にやられます。

  • 福澤徹三『侠飯7 激ウマ張り込み篇』文春文庫。

    シリーズ第7弾。今回も書き下ろし。果たして、今回の柳刃竜一と火野丈治はどんな侠飯を味あわせてくれるのか。

    プロローグに描かれた新米刑事・乾の不始末からすれば、乾の上司に頼まれた柳刃と火野の二人が何とか乾を一人前に育てるというストーリーではないかと思うのだが……

    ……と簡単に考えるのは、素人の浅はかなところ。ストーリーはもっと複雑で奥が深いのだ。

    六本木署の新米刑事・乾正悟は薬物使用疑惑のある芸能人をマークし、クラブに潜入していたところ彼の取り巻きのファンに見付かり、張り込みは大失敗。やっとなれた刑事だったが、第一線から外され、左遷に怯える日々を過ごすことになる。

    ある日、乾は警視庁の身分秘匿捜査に駆り出されることになったのだが、謎の二人組に拉致され、ヤクザの事務所に連れ込まれる。しかし、そこに居たのはお馴染みの警視庁捜査官を名乗る柳刃竜一と火野丈治だった。

    本体価格690円
    ★★★★★

  • 予想されたどんでん返しと、全く予想してなかったどんでん返しがあり、また、任侠でビシッと占めるところもあり、安心してスカッとできました。

  • 今までと打って変わって、潜入捜査の裏側を舞台にした回。コロナ禍の閉塞感を防犯カメラによる張り込みで密を避けてる。
    柳刃さんのうんちくを引き出そうと火野さんがうながすのがネタになってて面白かった。
    ラストの金箔とどんでん返しが歌舞伎みたいで、雰囲気合っててよかったなぁ。
    サラちゃんとタロッチの今後の前途多難さがまた気になる。

  • 今回は柳刃と火野が最初から刑事だと分かっているパターン( ゚Д゚)そこへ潜入捜査のお手伝いにきた新米刑事(^^;)火野が新米刑事の正悟に「組長に料理について訊け」と言った時には私も面倒くさいなぁ(-_-;)と思ったよ(-.-)でも最後はやっぱり格好良い二人(*^^*)料理も堪能しました(^o^)♪

  • おとこ飯シリーズ、第7弾。

    おなじみ、頬に傷ある、柳刃竜一(やなぎば りゅういち)と火野丈治(ひの じょうじ)のコンビは今まで、数々の悩める青年の人生を救ってきた。
    もっとも、それが仕事ではないけれど。

    就活生、新入社員、実家が斜陽のやくざの若者、議員秘書、大学は出たけれど・・・のフリーター、司法試験に挫折した引きこもり・・・

    今回は満を持しての、新米刑事の登場。
    乾正悟(いぬい しょうご)27歳は、交番勤務などを経て去年の秋、念願の刑事となって組織犯罪対策課に配属されたが、芸能人の麻薬使用疑惑の張り込みに失敗してしまった。
    そこへ、本庁から「組対で一番若い奴をよこしてくれ」との応援要請がある。

    今までの主人公たちは、『どう見てもカタギではない』柳刃さんたちの正体が分からず、恐る恐る接している。
    読んでいるこちらとしては、ドッキリを仕掛けられている人を見るような楽しさがあったけれど、今回は、柳葉さんたちの身分に関してだけは最初からネタバレである。
    身内と思うからか、火野さんの叱りっぷりは今までよりも厳しい。
    そして、黙って気遣いの飯を作る柳刃さんがオカンである。
    きっと、いつもの主人公たちよりも、正悟のことは何倍もかわいいと思っているに違いない。

    プロローグーーー張り込みに失敗した新米刑事(デカ)の末路
    ①レトルトカレーとパックご飯がごちそうに変身
    ②ちょっとお高い。でもうまさ太鼓判のオードブル
    ③二日酔いが見る見る回復。熱々の激ウマ朝食
    ④豚肉が主役。本場の味がすぐ作れる絶品レシピ
    ⑤スーパーの無料のアレが味の決め手、男の昼飯
    ⑥練らずこねずツナギなし。これがザ・アメリカン
    ⑦イタリアン調味料で、ささっと作るお手軽ディナー
    ⑧手間ひまかける値打ちあり。特別な夜に、この一杯
    エピローグーーー新米刑事(デカ)は任侠の道をゆく

    前作の登場人物がチラっと出るのはお約束ですが、この乾くんは警察官ですから、今後の作品でもう少し長めの登場があったり、活躍があったりしたらいいな、と期待します。
    政界に入った子、法曹界に入った子も、出番が作れそう!

  • グルメ刑事シリーズ第七作。今回は最初から刑事と明かして捜査。ちょっとの工夫で激ウマレシピ、終盤の手に汗握る展開、そして恋の始まりの予感はいつも通り。楽しめました。

  •  アッというまに読み終えてしまった。久々に柳刃、火野コンビニ再会。変わらぬ二人に安心したと共に、出会える料理に期待が膨らんで読み始めた。コロナ禍でのストーリーに臨場感が増した気がした。インスタントな食材と、家でじっくりと調理する馴染みの食事。いつもながら、テラーの心をかくはんして、最後には美味い結果に仕上げていく様は読み手の楽しいひと時を演出してくれる。
     催促は控えるべきと思いつつ次の一冊も楽しみである。

  • 飽きない面白さ。間違い無いです。次に出るのが待ち遠し!

  • 新米刑事の乾正悟は薬物疑惑の芸能人の張り込みに失敗し、左遷におびえる日々。

    そんなある夜、何者かに拉致されて、着いたところはヤクザの事務所。

    そこで出会った頬に傷持つ男は、警視庁の捜査官を名乗る。

    正悟は理不尽な命令と激ウマ飯のはざまで煩悶したあげく。

    手に汗握る潜入捜査の裏側を描く
    文庫書き下ろし第7弾!

    **************************************

    今回は一番面白かったと言えるかも。
    いや、はじめの頃はすっかり忘れてるから、何とも言えへんけど、このシリーズを読み続けてるってことは、全部面白かったと思う。

    でも、今回は主人公以前に、いつも出てくる2人が、美味しいご飯を作るだけじゃなく、ちゃんと仕事をしてるところが見れたってのがよかった。

    潜入捜査が、ハラハラドキドキ。
    この人は敵?味方?

    最後にどんでん返しもあって、ほんで、事件が解決した後のこの2人の優しさが溢れ出ててよかった。

全37件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

福澤 徹三(ふくざわ・てつぞう):1962年、 福岡県生まれ。ホラー、怪談実話、クライムノベル、警察小説など幅広いジャンルの作品を手がける。2008年、『すじぼり』で第10回大藪春彦賞受賞。著書に『黒い百物語』『忌談』『怖の日常』『怪談熱』『S霊園』『廃屋の幽霊』『しにんあそび』『灰色の犬』『群青の魚』『羊の国の「イリヤ」』『そのひと皿にめぐりあうとき』ほか多数。『東京難民』は映画化、『白日の鴉』はテレビドラマ化、『Iターン』『俠(★正字)飯』はテレビドラマ化・コミック化された。

「2023年 『怪を訊く日々 怪談随筆集』 で使われていた紹介文から引用しています。」

福澤徹三の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×