猫はわかっている (文春文庫 む 13-52)

  • 文藝春秋
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感想 : 36
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  • Amazon.co.jp ・本 (312ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167917692

感想・レビュー・書評

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  • ――

     猫にもいろいろ居るように。


     アリス目当てで珍しく猫短編集など読んでみたけれど(『猫は見ていた』に収録のエア・キャットを他で読んで気に入ったのもある)、猫好きにもいろいろ居ますなぁ。


     にしても短編というのはどうにも、良いところも悪いところもはっきり出ちゃうよね。いまいちかなぁと思っていた作家さんのはやはりいまいちだし、反対に思わぬ出会いもあったりで、まぁほんとに肌が合うかどうかなんだけど…
     そうねぇ。結局のところキャラクタ、或いは物語そのものにさえ、生命性を感じてしまうタイプなのよね。極端に云うなら作家の仕事は、生まれてきた物語を伸びやかに世に放ってあげるブリーダー的なものなんじゃないかと思っていて、きっとその育て方? に好き嫌いが出てくるのだ。キミはこういう物語なんだよー、みたいのが嫌いで、だから登場人物Aくんはこんなふうに感じてこんなこと口に出しちゃおうねー、みたいなキャラクタが苦手になりがち(そんなこと云ってるから満足に書けないんだと云う思いもあり〼)。

     その点、猫をキーワードに上手にテーマを定めた短編は楽しく読めましたね。なるほど猫っぽい物語、ということなのかもしれない。
     なんでも猫派犬派、って分ける風潮をそこそこ面白がって居たけれど、遂に物語にまでその魔手が!

     総合2.5ってとこかしら。にゃんにゃん。なら2.2か?

  • 「猫とビデオテープ」
    「幸せなシモベ」
    が良かった。

  • 読み終わり。まさかのホラー要素が出てきたのは少しびっくりしたけれどとても良かった、特に最後の話が好き。

  • いろんな作家さんが描く猫のアンソロジー。
    猫はわかっている。
    ・・・多分(笑)
    基本的に人間は猫に振り回されるし、それを存外悪くないと思ってるよね(笑)

  • 2022京都外大図書館プロジェクト Library Explore Mission(L.E.M.)学生選書
    京都外大図書館所蔵情報
    資料ID:655758、請求記号:913.68||Neko

  • 猫飼いあるあるがたっくさん。楽しかったです。

  • かわいい系のアンソロジーではなかった。阿部さんのニャアちゃんの話が好き。

  • 猫に深く関わっている物語もあれば、ほんの一部分にかませて描かれているものもありますが、どれも面白かった。

    「世界を取り戻す」
    最近猫を亡くした身としては、共感できる部分が多々ありました。日常生活の中で描かれる猫と登場人物の絡みが泣ける。。第1弾もあるのかな?ぜひ読んでみたい

    「50万の猫と7センチ」
    作者の実家でかっているリアル猫のお話。家族として迎え入れるまでの経緯やとある事件にハラハラドキドキしつつ、最後はハッピーエンドというオチがお気に入り。

    「双胎の爪」
    猫からこんな風に話が転がるものなんだな、と驚きました。悲しい話の中で追い打ちをかけるストーリーが逸脱。

  • 猫にまつわる7編の短編。それぞれに猫の特徴をよく捉えている作品たち。

    阿部智里さんの『50万の猫と7センチ』は、タイトルからはどのような内容なのか全く想像できなかったが、一匹の茶トラとこの猫に関わりを持つようになった一家の物語は、これはもしかしてドキュメンタリーなのかと思えるほどにリアリティがあって、ほっこりしたりハラハラしたりして愉しめた。

    それにしても、「猫に九生あり」という諺は聞いたことがあったが、一生に一度だけ、人間の言葉を喋るとは知らなかった。そんな馬鹿なとは思えず、彼らならやりかねない!

  • 猫はわかってる
    私も猫のたいていの事はわかってる

    今回読んで私はミステリーは好きじゃないってわかった

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著者プロフィール

村山由佳
1964年、東京都生まれ。立教大学卒。93年『天使の卵――エンジェルス・エッグ』で小説すばる新人賞を受賞しデビュー。2003年『星々の舟』で直木賞を受賞。09年『ダブル・ファンタジー』で中央公論文芸賞、島清恋愛文学賞、柴田錬三郎賞をトリプル受賞。『風よ あらしよ』で吉川英治文学賞受賞。著書多数。近著に『雪のなまえ』『星屑』がある。Twitter公式アカウント @yukamurayama710

「2022年 『ロマンチック・ポルノグラフィー』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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