Seven Stories 星が流れた夜の車窓から (文春文庫)

  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (176ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167920234

作品紹介・あらすじ

九州を走る豪華寝台列車の「ななつ星」。

調度品や食事、クルーのもてなしとすべてが上質で
非日常を味わう憧れの旅として知られています。

この夢の列車を舞台に、
7人の人気作家が「大切な誰かとの時間」を描き出します。

すれ違う夫婦、かけがえのない旧友、母と娘……。
旅の途中だからこそ吐露される、
心に秘めた言葉たちが胸を打つアンソロジーです。

あなたなら、この旅に誰とでかけますか――?


【収録作品】
小説 『さよなら、波瑠』 井上荒野
   『ムーン・リヴァー』 恩田 陸
   『アクティビティー太極拳』 川上弘美
   『ほら、みて』 桜木紫乃
   『夢の旅路』 三浦しをん
随想 『帰るところがあるから、旅人になれる。』 糸井重里
   『旅する日本語』 小山薫堂

感想・レビュー・書評

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  • 死ぬまでにしたいことの一つ、豪華クルーズトレインの旅を、豪華執筆陣のアンソロジーで擬似体験。「ななつ星」をめぐる7編、どれもいい話だった。中でも印象に残ったのは、ラストが切ない、井上荒野さんの「さよなら、波瑠」と、母娘リモート旅が和む、川上弘美さんの「アクティビティーは太極拳」。老春、相生、家苞etc…単語をお題にした小山薫堂さんの随想「旅する日本語」も刺さった。

  • 帯は、
    -------------------------
    あなたなら、
    この旅に誰と出かけますかーー?
    豪華寝台列車「ななつ星」をテーマに
    7人の人気作家が紡ぐ「旅と人生」
    -------------------------
    小説5編と随想2編が収められています。

    表紙の暗闇のなかの流れ星と、
    車窓から漏れる灯りが素敵で。

    以前、文学YouTuberの寝台列車のなかでひたすら読書する動画を見たことがありますが、列車とか旅は非日常感があってドキドキワクワクしますね。

    列車をテーマにしても、オーソドックス(私の中では熟年夫婦やカップル)な物語だけでなく、友情や幽霊が出たり、感染症の流行で乗車が叶わなかった親子がいたり、糸井重里さんや、小山薫堂さんの随想だったり、とても新鮮で贅沢な一冊です。

    ボリュームも少なく、雑誌をめくるような気分で読むことができました。

  • 豪華寝台列車「ななつ星」が舞台のアンソロジー。
    クラフト・エヴィング商會によるデザインの装丁がとても素敵で、小さな文庫本から寝台列車の雰囲気が感じられて、眺めているだけでうっとりします。
    寝台列車の小さくて安全で、特別感のある客室。流れる景色。乗客一人ひとりにそれぞれの人生があって、それぞれの胸の中に秘められた思いが伝わってきました。
    旅は人を素直にするんだろうな。一度でいいから乗ってみたいです。

  • 恩田陸目当てに購入。
    「ななつ星」を舞台にした短編集。
    豪華クルーズトレインなだけに、登場人物は年齢設定が高め。
    人生の節目の岐路に立っている人たちの旅を覗き込んだみたいだった。
    そしてなんとなくちょっと重めだったかな。
    それぞれ素敵な旅だったのだけど。
    井上荒野の「さよなら、波留」が、一番好きだった。

  • ななつ星、いつか私も乗りたい!
    特急の列車で日帰り旅行をよくするけど、近くの席の人達を見ながら、この人はどこの駅から乗ってきてどこまで行くんだろう?とか、着物着て京都で降りるということはお茶会か何か?とか想像することがあります。
    この物語を読んでその列車に乗っている人の数だけ物語はあるよなぁと思いました。
    ななつ星だったらなおさら。

  • 誰かと旅に出ると、非日常の中で会話が弾んだり思っても見ない事が言えたりもするのかなぁと思いながら読み進めた。
    九州に住んでいると、あの列車に乗って眺める風景は、遠い昔に通学や通勤で乗っていた列車から眺めるそれとは違うものなのか確かめたい気もする。

  • 電車に揺られて、ゆったりの旅は、良いものだ。そもそも旅は良いなーと再認識。

  • 豪華寝台列車にまつわる短編集。
    寝台列車の紹介も少し含みつつ、その実、内容的には旅とそれぞれの人生が描かれている。
    なので風光明媚な描写とかではなく、結構な確率で同行人が予定の人と違ってたり伴侶がお亡くなりになってたりしている(ご時世もあってかある事情で乗車すらしてないのもある)。
    三浦しをんさん目当てだったけど、色々な方の寄稿が読めてよかった。

  • アンソロジー。
    どの作品も いいな、と思えた。ほのぼのだったりしみじみだったり。

    中でも特にいいなと思えたのは、恩田陸の作品だった。とても、素敵だと思う。

  • 【豪華寝台列車「ななつ星」をめぐる7つのストーリー】豪華寝台列車「ななつ星」での旅を舞台に、7人の人気作家が紡ぐ極上の小説と随想。あなたなら、この旅に誰と一緒にでかけますか?

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著者プロフィール

井上荒野
一九六一年東京生まれ。成蹊大学文学部卒。八九年「わたしのヌレエフ」で第一回フェミナ賞受賞。二〇〇四年『潤一』で第一一回島清恋愛文学賞、〇八年『切羽へ』で第一三九回直木賞、一一年『そこへ行くな』で第六回中央公論文芸賞、一六年『赤へ』で第二九回柴田錬三郎賞を受賞。その他の著書に『もう切るわ』『誰よりも美しい妻』『キャベツ炒めに捧ぐ』『結婚』『それを愛とまちがえるから』『悪い恋人』『ママがやった』『あちらにいる鬼』『よその島』など多数。

「2023年 『よその島』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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